表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アニメのお仕事・改  作者: 万卜人
番宣《コーヒー・ブレイク》・その一
47/213

「まさか……!」



 両目を裂けよとばかりに、一杯に見開く。〝声〟は慌てたように否定した。




 ──ちゃうちゃう! そのどっちでもありまへん。

 わいは、管理人とでも申しましょうか、下働きとでも申しましょうか、でけるのは限られておるんや。

 あんた、追い詰められておりましたなあ。絵コンテを描く時間がのうて、あのままではスケジュールに間に合わず、放映に穴が空く。

 そんな危機的状況やったの、違いますか?




「う、うん」


 がくがくと震える膝頭に力を込め、木戸は椅子に腰掛けた。目の前に、見覚えのある自分の机が視界一杯に広がる。



 机の上面は、やや手前に傾いで四角く切り取られ、合成樹脂の白い天板があって、天板は白く輝いている。透過台である。



 透過台に光を当て、動画用紙を透かすと、下の紙に描かれた絵が判る。何枚も透かして、動きを確認して、動画マンや演出は、アニメを制作するのだ。

 透過台は戦前から存在しており、古くは白熱電球を使用していた。白熱電球は熱を帯び、夏などは堪らなかったそうで、蛍光灯が導入されたのは戦後である。



 机の上には棚があり、そこにはチェック済みの動画用紙や、絵コンテを突っ込む。棚の下面の板には『蒸汽帝国』用のキャラクター表や、美術設定が何枚も貼られて、常に確認できる仕組みになっていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ