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アニメのお仕事・改  作者: 万卜人
#3 驚愕のアバン・タイトル
35/213

警官

 市川の叫びに、山田は、きっとなって睨んだ。



「何だって? 市川君。正気か?」



 市川は声を限りに喚いていた。正気を疑っているのは、自分でも同じだ。こんな馬鹿げた話、自分でも信じられない。



「他に考えられるか? おれ、少ししか原作を読み込んでいないけど、冒頭のシーンそのままの展開だと思わないか?」


 山田は唇を噛みしめ、大きく頷いた。

「そうだ。おれも読んでいる。何しろ自分が美術を担当する漫画の原作だからな」


 洋子が割り込んだ。

「ちょっと、もし原作そのままなら、これから大変な状況になるんじゃない?」



 市川と山田は顔を見合わせる。すぐ「ああっ!」と叫びあった。



「そうだ、原作通りなら、この後……」




 ぴりりりりり……!




 甲高い笛の音が、辺りを支配する。すぐに命令に慣れた、横柄な喚き声が聞こえてきた。

「乱闘が起きているというのは、この店か? よし、踏み込めえ──っ!」


 どかどかと重々しい靴音が聞こえてきて、見るからに警官といった扮装の集団が、店内に雪崩れ込んできた。

 全員、警棒と盾を手にしている。次々と乱闘を続ける客たちの手足を押さえつけ、手錠をガチャリ、ガチャリと嵌めていく。



「おい、逃げ出そう!」



 市川は素早く山田と洋子に囁いた。二人は、すぐさま「うん」と頷いた。

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