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アニメのお仕事・改  作者: 万卜人
#3 驚愕のアバン・タイトル
33/213

大騒ぎ

 顔を上げた瞬間、女の回し蹴りが腹に入ってきた。猛烈な痛撃が突き上げ、市川は一瞬空中に浮かんで、そのまま背後に倒れこむ。



「ぐぎゃっ!」



 悲鳴に目をやると、背中側に客の一人が押し潰され、じたばたがいている。振り回した拳が、偶然、隣で呑んでいた男の顎に命中した。



「何しやがるっ!」



 大声を上げるや、殴られた男は顔を真っ赤に染めて立ち上がり、仕返しに殴りかかってきた。

 市川は、ぶーん、と振り回した拳を、ひょいと頭を下げてよけた。男の拳は明後日を向いて、別の客に命中する。



 後はもう、大混乱である。



 次々と連鎖反応のように店内は殴り合いの饗宴で、椅子が飛ぶわ、テーブルが引っくり返るわ、瓶や食器が割れるわの大騒ぎ。

 市川は這いつくばった姿勢で、伸びている山田に近づいた。



「山田さん、おい、しっかりしろ!」



 ぺたぺたと頬を叩く。山田は「ぷう!」と息を吹き返し、両目をパッチリと開いて、キョトキョトと辺りを見回した。



「なんてこった……」



 呆然と呟き、上体を起こした。

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