表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アニメのお仕事・改  作者: 万卜人
最終話 痛撃の最終チェック・納品!
202/213

蒸気

「洋子ちゃん、そんなの装備していないよ」


 うんざりしたような、山田の声がする。洋子は不満そうな声を上げた。


「ミサイル、ないの? ロボット・アニメなのに……」


 市川は洋子に向け、送話装置のスイッチを入れる。

「時代設定に合わないよ。他のなら、ある」


 ロボット自体が、時代設定に合わないのは言いっこなし! あれこれ考えると、市川は幾つもの科学考証を無視しているはずだが、ともかくミサイルは、『蒸汽帝国』の世界観と合わないと思い、採用していない。


「それじゃ、このボタン押すわよ! いいのね?」


 早口で洋子が確認を求めてくる。

 新庄は躊躇いもなく同意した。


「やれ! 洋子ちゃん!」


 サブ・スクリーンの中の洋子が身動きして、手元が何かのスイッチを押した!




 ずおおおおっ!




 蒸汽ロボの口から、白い蒸汽が噴き出す。蒸汽は【導師】の全身を包んだ!

 もちろん、今までの場面は、直接には市川は視認できない。設定したとき、ロボットの口からは蒸汽が噴出するなどの、武器設定はしている。だから、そうなんだろうと思うだけだ。




 だが、これが済んだら……。




 元の世界へ戻って『蒸汽帝国』が無事にオン・エアして、軌道に乗り、今の場面が仕事で回ってきたら、市川は何が何でも、自分で原画を描くのだと、固く決意をしていた。他の誰にも、任せたくない!


 スクリーンでは、【導師】が全身に蒸汽を浴び、のた打ち回っていた!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ