表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アニメのお仕事・改  作者: 万卜人
#2 戦慄の文芸担当
15/213

【タップ】は、もともと二階建てのビルで、屋上にプレハブの建物を継ぎ足して三階構造にしている。


 一階から二階への階段は建物の内部を通っているが、二階から三階へは外階段を登る。外階段の呼称通り、三階へは吹きさらしの鉄階段を登っていく。二階は動画マンのための部屋で、三階は演出部屋だ。


 二階の突き当たりのドアを開くと、ぶあっと生温い風が市川の顔を直撃した。

 空気が重い。湿気が相当に高そうだ。


 ぴかっ! と、外階段の踊り場に立った一同を、稲光が青白く浮かび上がらせる。


「きゃあっ!」と洋子が悲鳴を上げる。


 すぐ、ぱしーんっ……と、雷鳴が聞こえ、がらがらがらと物凄い音が耳朶を打つ。びゅうびゅうと、電線が唸りを上げていた。


 屋上の半分ほどを、プレハブの演出部屋が占めている。残り半分の片隅に、小さな祠が設けられていた。どこかの地方神を勧請したとかで、わざわざ新庄が神主を呼んで設置した。新庄は、外見とは裏腹に、随分と信心深いのである。


 市川は、かつて新庄が、別の作品のスケジュールが厳しいときに「どうか無事、スケジュールが消化できますように」と祠の前で手を合わせていた場面を目撃している。


 おそらく、この数日、新庄は祠に日参しているのではないか?


 プレハブの演出部屋の入口ドアでは、三村がひょろ長い身体を折り曲げるようにして、取っ手と格闘していた。渾身の力を込め、ドアを開けようとするが、内側から鍵を掛けているようで、びくとも動かない。


「三村、どうしたっ!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ