表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アニメのお仕事・改  作者: 万卜人
#10 逆襲! リテークの嵐!
141/213

引き上げ

 足音に気付き、姫が顔をじ向けた時には、すでに遅かった。市川は新庄のマントを、大きく広げ、すっぽりと姫を覆っていた。

 市川の右拳が、姫の鳩尾みぞおちに決まっていた。腕の中で、姫の身体がくたりと力を失うのを感じる。


 市川は我ながら驚いていた。自分にこんな技があるとは、思ってもいなかった。無意識に身体が動き、熟練の戦士のように当て身を食らわしていたのである。

 しかし鳩尾に当身を食らわしただけで、相手が気絶するわけはない。息が詰まって、行動の自由を奪うかもしれないが、これで気を失うなどありえない。これもアニメの嘘……いや、ドラマの嘘だろう。


 姫の身体を担ぎ上げ、市川は城から飛び出した。城の前庭には、一行をここまで送ってきた馬車が停まっている。


「引き上げ──っ! 飛行船へ帰還する!」


 騎馬隊長が喚き、一行はまっしぐらに馬車に飛び乗っていく。三村は兵士たちに守られ、馬車に押し込められた。

 新庄は身軽に御者台に飛び乗ると、立てかけてある鞭をぴしりと鳴らす。

 馬が嘶き、馬車が動き出した!


 城下町を全速力で駆け抜け、飛行船を目指した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ