あたち、気づいてるのよ
今日は、あたちガオの隣にいるの ガオだってあたちが寝ていると
どこかに行くのあたち寂しくなんてないわもう三ちゃいだもの
ちょっとおなかが空くのが早いのと、すぐねむたくなるだけで
おもいきり起き上がるために一回寝ころび、膝を立てふかふかした足場が弱いのをかんじながらたちゅ 立てたとも思わず声を出しそうになったら、
横から腕が伸びてきてせっかく起き上がれたのに逆戻りだわぁ
横を見るとガオがスースと寝息を立ててる
何だ今日は、何もしない日なのねとみる
あたち、なんだか最近隠されている気がちゅるわ
そもそもあたちさんちゃいなのよ
ガオともっといる権利があるともうわ いちゅもどこに言ってるんだろう?
いつもならあたちをおんぶしてどこにでも連れて行ってくれるのに
あぁ、どうちてなのかしら
「眠い……もう少し寝ていろ」というガオの眉にしわが寄っている
緑の髪に隠れているが、かなり濃く表れているようだ
なにかちゅかれることでもあったのかしら
抱きしめられる時間が好きだ、ごつくて痛くってまったく柔らかくない体だけど温かい温度にあたちが、またうとうとしている
*
*
*
ガオは寝入った姫を起こさないように考え事をする
ガオはあの女性から子を託されたときに俺の仕事が始まった
最初は義務感でやっていたがそんなのは一年もすれば、愛着がわきだし
何もないときにも目をおうことになった
メイが育ち、言葉を発したときには嬉しさで、あまり動かない顔が激しく動いてるのを感じた
そして俺にとってメイがただの姫じゃなくなった
メイは俺が守らないと、守り手として俺に課せられた運命としてだけではなく
本当に守りたいと思ったんだ
俺はあの日が来るまで、ただただ待っていたんだ
何かが変わる日を……。
メイは横で、ケツを上に突き出しながらうつぶせに寝ている
どうしたら、そんな寝方になるのかと思いながら見る
ガオは不思議と、メイを一人にしてしまうことに恐れはない
俺の守りもあるし、一回メイが外に出たいったときもクマと仲良くあぶぶと
何だかわからない言葉で交流し、危なくないと判断して見守っていたところ
クマはおとなしく帰っていた
さすがに、寿命がちじむかと肝を冷やしたのは木によちよちと登ろうとした時だ
俺は、紙を出すと自分の名前を書き息を吹きかける
そうするとそっくりな男が現れ、用事を頼むと出ていく
以前、式神をメイの面倒を見させたら大泣きして、泣き止まず
「ちちゃう、ちちゃうよ……」と泣き止まずすぐ家に帰ってきたことを思い出した
そんな、メイに驚きながらも、なぜか充実感もあったのが分かる