鳳来旬 ~見果てぬ空の先へ~
中国の北の山に赤ん坊が生まれた桜の木が花開く頃李周明が生まれた。
それはどんな人をも魅了する美しさがでた女の子だった。
その村では、ある日生れ出た、おなごに男は狂い咲きをするかのように、赤ん坊を渡せという
女は未婚の女で、ある日ふらふらと、山に移り住んだ女だった
その女は特別美しかったわけでもなく、不細工だったわけでもない普通の容姿で馴染むことができた
だが子供が生まれてからは、追い回され、ついに女はその山を出なければいけなかったそれは産後七日目のことだった
子供が、まともに育つことができないかと思い女は、意を決してあるところに向かう人気のない湖に行くと、女は赤ん坊と一緒に湖に入る
そして口ずさむ
「先はほとり、天はさき、月は沈む ほとりはあとの音」
というとみるみるうちに、湖は赤く染まりその、月の光の下で
美しい子供は、普通の容姿にみるみると変わっていく
湖から出た母親は、見違えるように美しくなった
そしてそれは、子供が安全に生きていくための願い
子守歌だったのだ
そして、向かう先は、ある白い山だったそこは、天女が住む山だと言われている
だが、そこに行くには子供は入れないという大人でも帰ってきたものはいないからだ
そこに、自ら腹を痛めて生んだ赤ん坊を連れて行くわけにはいかない
それを望むには、一つ何かを捨てなけばいない
それは法則そして願いの代償を払わなければいけない
何を求められるかは、選ぶことはできない
我嗚峻という男に預けるのが一番だということを、
先ほどの、子守歌で分かったことだ
彼女は思うあったこともない彼にあづけるのが正解のなのかと思う
でも彼女にとっては一房の藁をつかむような願いだった
我嗚峻その言葉を口ずさみながら進む
ぬれた髪が乾く頃、木の家にたどり着く
そこには自分と似ているほどの美形のおとこがいた
そして女の顔を見るとわかっていたかのように頷く
そして何かを発する前に、男は言う
「約束の時が来た、お前の願いとその子供の願いはどうする」と聞いてくる
「私は……願う。この子の安全を……でも一緒にいることはできない」というと
男が鈴を鳴らす
鈴を赤ん坊の手に握らせると、星が一直線に伸びる
そしてその答えに返事をするかのようにきらめく星たち
男は言う
「あぁ、姫が生まれた」というと、男は子供を預かると手を伸ばす
織りなす天界との約束をまだこの子供は知らない——流れる星たちに見守られながら眠る赤ん坊は、
「李周明」と呼ばれほほ笑む何もしらずに……。






