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王城錬金術師はアダルトグッズを作りたい

作者: ひつじ

気をつけて書きましたが、良くない表現などありましたらすぐに修正します。

「精神の限界きそう」


 2日目の徹夜の真っ最中、時刻は深夜2時を過ぎたところだ。草木も眠るこの時間になってようやく騎士団に納品する予定の回復薬が完成した。朝までの納期に間に合った事にホッと安堵の息を吐く。


「かなり眠いけどお腹は空いてる……」


 メイドが運んでくれた夕食のスープはすっかり冷めている。指を軽く振ってスープの中身を魔力ですくい上げた。そこに火の力を加えて『調合』する事でたちまち湯気が立ち上がる。コンロでの温め直しが不要な光景を目にする度に『まるで空中の電子レンジだなぁ』と思う。


 温めたスープにパンを浸して、もそもそと食事を進めながら今後の予定を整理する。


「まずはシャワー」


 王城の錬金術師にはそれぞれに作業場兼私室が与えられている。少し狭いけど、前世で暮らしていたワンルームを思い出すのでけっこう気に入っている。ちなみに王城には寮が別にあるので、この私室に備わっているのは簡易のソファベッドと小さなシャワールームぐらいだ。


「シャワーの後は室長の部屋に行って回復薬と休暇申請を置いてこよう」

 

 普段は定時で終わるこの仕事、けれども様々な案件が立て込んでいたせいで久しぶりの2徹になってしまった。回復薬の納品が済めば休暇を取っていい事になっている。久しぶりに実家の様子を見に行くのも良いかもしれない。とにかく、さっさと納品を済ませよう。



 ――1時間後


 いつでも入室可能な室長の部屋に行くと照明が点いていた。室長も徹夜しているはずだから食事か入浴をしているのだろう。回復薬を詰め込んだ箱を置いて、その上に休暇申請書を載せてきた。このままぐっすり眠りたいところだけど……


「寝る前にこれを試してみようかな」


 少し前から準備しておいたモノを取り出した。しなりのある素材にこだわって、納得いくまで『調合』を繰り返した逸品だ。


「じゃーん! 大人の玩具(オモチャ)!」








 私、クレア・ファルコンリードは下級貴族ファルコンリード家の長女として生を受けた。前世の記憶がある事に気が付いたのはいつの頃だったか、ハッキリとは覚えていない。


 両親は大変に仲が良かった……そう、両親の仲が良すぎた結果、私の下には弟妹が4人もいる。しかも年子。双子が1組。後先考えずに子作りしすぎだろうとツッコミを入れたかった。


 前世の記憶があったおかげで弟妹の面倒はちゃんと見れていたと思う。前世では独身だったけれど甥っ子姪っ子がいたので子どもの世話はお手の物だったのである。しかし、それが良くなかったと気が付いた時には後の祭り。いつまでも恋人気分が抜けない両親は長女の私に弟妹の世話を丸投げしたのだ。


 獣じゃねーんだから避妊ぐらいしろ! そう叫べたら良かったけど、子どもの立場ではそのように下品な言葉は吐けない。だから、グッと我慢した。


 下級貴族といっても私や弟妹の暮らしぶりは慎ましいものだった。使用人が通いで手伝ってくれていたが、両親は浮いた時間でプチ旅行を繰り返すなどして人生を楽しんでいた。今思えばあれは完全なネグレクトだった。


 転機が訪れたのは12歳になって学園に入学した頃だろうか。私が女神様から授かったスキルは『調合』という錬金術師向けの能力だったので、学園の図書室に所蔵されている基本書や応用書を読むだけで様々なものを作る事が出来るようになったのだ。


 まず初めに取り掛かったのは『避妊薬』だった。


 幸いにも学園の錬金術クラブでは専門書を読む事が出来る上に素材が使い放題だったので、素材をこっそりと自宅に持ち帰って難なく作り上げた。これ以上、弟妹が増えたら我が家は破綻するし、私も家からの独立が出来ない。定期的に食事に混ぜる事で父と母の両方に『避妊薬』を飲ませ続けていた。両親がどれだけ盛っても妊娠はしない。効果は抜群だった。


 我が子をネグレクトして人生を楽しんでいた両親に終わりがやってきたのは私が16歳のとき。学園の最終学年だった。両親は旅行先で馬車の事故に巻き込まれ、あっけなく女神様の花園へと旅立っていった。


 このとき、長女の私が16歳、長男のエリオが15歳、次男のテオが14歳、双子の妹リリアとミリアが13歳……両親の訃報を受け取ったとき『死ぬならせめてエリオが成人するまで、あと2年待ってほしかった』と考えた私は薄情者だろうか。


 両親の代わりに子育てをしていた私に婚約者はいない。両親が私の婚約者を探そうともしなかったからだ。双子の妹が家を出るまでは世話をさせて、その後は年老いた中級貴族の後妻として嫁がせようと話しているのを盗み聞きした事がある。おそらくは大金と引き換えにして、それを老後の遊ぶ金にするつもりだったのだろう。


 この国では基本的に長男が当主となるので、長男のエリオが成人するまでの間は私が中継ぎとして一時的に当主を名乗ることを許された。しかし、うちにはお金がない。両親の遊び代に消えてしまって財布はすっからかんだったのだ。使用人も雇えなくなったせいで自分の事は自分でやるという生活になっていた。


 このままではいけないと思った。エリオにはファルコンリード家を継いでもらわないといけないのに、婚約者が居ない。果たして、この家に嫁いでくれるお嬢様は居るのだろうか。……難しいかもしれない。


 そこで私は考えた『お金が無いなら増やせば良いじゃない』と。前世の記憶を活かして何か発明できないかと考えた事があるけど、それを試作するための資金がない。著作権や特許という概念が存在しないこの世界ではアイデアだけ搾取されて終わりだろう。

 そこで『調合』のスキルを使用して初級回復薬を量産しまくったのだ。正規の錬金術師ではないから商会への納品が出来ないので、あちこちの路上で売りさばいた。市販の回復薬より安価にした上、見本品で試飲OKにしていたおかげであっという間に売れた。その収益で使用人を雇う事ができたので『調合』に専念する時間が増えて、ますます儲かった。




『違法な回復薬を売っているのは君だな』


 半年ほど経った頃だろうか、いつものように回復薬を売りさばいていたらフードを被った男に捕まってしまった。


『違法? 『回復薬の基本』という初級本に掲載されている初級回復薬のレシピを使っていますけど?』

『錬金術師の資格がないと回復薬の販売は出来ない決まりだ。資格者証を見せなさい』

『……お金が必要なんです』


 単独で動いているから騎士団ではなさそう、情に訴えれば何とかなるかも? と考えて咄嗟に身の上話をした。


『半年前に両親が死んだんです。弟が成人するまであと一年半あるし、その下にもまだ弟妹がいて……』

『これだけの才能を持っているなら闇で活動するな。守るべき家族がいるなら資格を取れ』


 取り締まりに来たわけではなさそう。しかも資格を取れと言ってくれているので悪い人ではないと判断した。


『怪しいものではない。私は王城の錬金術師ルシアン・クラウンヴェイルだ』


 フードを取ったらイケメンが現れた。年齢は24歳~26歳らへんだろうか。銀色の髪がサラサラと揺れていて、緑の瞳が美しくて、一瞬見とれてしまったぐらいだ。


『君の家に行っても良いか? 作業環境を見せてほしい。私の審査に合格すれば試験を受けるための推薦状を書こう』

『どうしてここまでしてくれるんですか?』

『君の作る回復薬を使わせてもらったが、あれは初級ではなく上級回復薬に近い。これ以上、市場を荒らされるのを避けたい。あとは単純に実力のある者が埋もれている事が許せないだけだ』

 

 ルシアン様を自宅に連れて行ったけど、作業場として使っている自室を見せたのに納得していないようだった。


『レシピや材料は確認できたが……調合するための大鍋やコンロはどこだ? すり鉢などの道具も見当たらないが』

『え? そんなものは使いませんよ』


 錬金術において、大鍋や薬鉢は素材を混ぜ合わせて魔力を安定させるための媒体として機能する。けれど、私の場合は魔力が普通の人と比べると桁違いなので素材が持っている性質と魔力を直接操ることが出来る。空中に必要な材料を浮かべ、必要な効能を抽出して『調合』する事が可能なのだ。異世界転生のチート能力なのかもしれない。


 言葉で説明ができないので実際に見せることにした。


『ま、待て! 回復薬の瓶も自作なのか!?』

『はい。ガラスの素材を安く買って『調合』しています。便利なスキルですよね。ちなみにガラス瓶には家名に入っている(ファルコン)の刻印をしているんですよ』

『芸が細かい! は、はは……『調合』どころかもはや創造ではないか? 規格外にも程がある……』



 こうして、ルシアン様からの推薦を貰って試験に合格した私は王城の錬金術師として就職をした。モグリで回復薬を売っていた頃とは比べ物にならないほどの収入を得る事が出来たのでファルコンリード家の暮らしも豊かになった。昔だったら考えられない人数の使用人が働いてくれている。


 弟妹たちの婚約者については、何故かルシアン様がクラウンヴェイル家の寄子から信用できる貴族を斡旋してくれた。ルシアン様からの紹介、長女が王城錬金術師という事もあって弟妹たちの婚約をスムーズに結べた事は本当に有難かった。


 双子の妹・リリアとミリアがそれぞれの結婚のために家を出るのを見届けて、王家の寮に住まいを移したのは私が21歳になった時だった。





 そして、22歳になった現在――……


「うんうん、この滑らかボディが良い感じに仕上がったと思う」


 前世ではアダルトグッズの開発をする会社で働いていた。新商品のモニターにも参加して意見を出しまくるくらいには様々なグッズを愛用していた。私にエロ属性があるのは決して、決して両親からの遺伝ではない。前世から続いている属性だ。


「しなりのある素材を加工して作った()()に、ゼラームから抽出したプルプルをまとわせると……」


 ゼラームというのは前世のゲームで見たスライムみたいな魔物。ゼリーみたいにプルプルしているけど、これをまとわせた状態で『調合』のスキルを使って定着させると大人の玩具(オモチャ)と一体化するのだ。


「ぷにょっとした玩具(オモチャ)の出来上がりー! こいつに試作中の媚薬を注入させて……」


 性的興奮を煽る媚薬を開発中なんだけど、効き目の調整が難しくて試行錯誤を繰り返しているところだ。こちらも納得いくまでトライ&エラーを頑張るよ。


「そして、特別製のお茶を飲んで……」


 私が特別な材料を使って『調合』したお茶をポットからティーカップに注ぎ、一口飲んでみる。こちらも試作だから一口にしておこう。


「あむっ」


 とりあえず口に含んでみたらすぐに体温が上昇してきた。やっぱり媚薬は皮膚に塗布するよりも粘膜から吸収させた方が効き目が早い。使用感をメモしたいところだけど寝不足のせいか記録用紙をはさんだバインダーを作業机に入れっぱなしだった。脳内に叩き込んでおいて、あとでメモするしかない。


 ――ガチャッ


「クレア、まだ起きているか? 休暇申請の決済をし……おい! 早まるな!」


 一瞬で移動してきたルシアン室長は私の玩具(オモチャ)をむんずと掴むと一気に引き抜いた。

 淑女の口から出てはいけない『オェッ!』という言葉が飛び出していったがルシアン室長はそれどころではないようで、真っ青な顔をして『早まるな!』と繰り返した。


「ゼラームを飲み込むなんて……! なぜこのような死に方を選ぶ!? なぜ、こんな事になる前に私に相談してくれなかったのだ!」

「室長、ルシアン室長、ちょっと落ち着いて」

「クレアが居なくなったら私は、私は…………なぁ、クレア、なぜだ、なぜこんな事をした?」


 やばい、アダルトグッズの試作をしてたなんて口が裂けても言えない。


「答えてくれ、クレア」

「アダルトグッズ作ってました」

「あだると、ぐっず……?」


 やばい、さっき飲んだ特別性のお茶が遺憾なく効果を発揮している。


「それでは……死のうとしていたのではないのだな? クレア、これは何なのだ……?」


 未だにルシアン室長の手に握られたままのそれを突きつけられる。同時に、周りに定着させたゼラームがプルッと揺れた。


「張り型です」

「ゴホッ! ゴホ、ゴホッ!! ……は、張り型だと?」


 張り型……それはつまり、男性器を模したもので、主に女性が使う大人用玩具(オモチャ)のバージョン1みたいな感じ。この世界にも張り型は存在しているのでルシアン室長にも用途が伝わったみたいだ。


「そのままだと痛そうなので、ゼラームをまとわせてみました」


 ルシアン室長はゆっくりとした動作で頭を抱えた。

 そして、そのままの姿勢でしばらく黙り込んでいた。


「はぁ……すまんが茶を一口もらうぞ」

「あっ」


 止める間もなく、特別製のお茶を一口飲まれてしまった。これは怒られるかもしれない。


「なぜ、泣いている?」


 ルシアン室長はゼラーム1号をスルーする事にしたようで、それをそっとテーブルに置くとソファの隣に腰かけてきた。


「あぁ、これは試作の媚薬をゼラームに注入した効果ですね。そのゼラーム1号自体も試作なのですが」

「試作に試作を掛け合わせるな!」

「寝不足テンションでやっちゃいました」


 素直に白状したおかげか、それ以上は追及されなかった。


「でもルシアン室長が大慌てしていたのは意外でした。心配かけてごめんなさい」

「そりゃあ……心配もするだろう。私はクレアの事を愛しているのだから……ッ!?」


 ルシアン室長は目を見開いて、勢いよく自分の口元を押さえた。


「おい……おい! あのお茶! 何か入ってるだろう! 自白剤か!?」

「まぁ、似たようなものを……」

「自白剤を調合するときは私の許可が……」

「これは自分で研究して作った類似品です! 既存の自白剤と同じ有効成分を使っているので後発の薬品、いわばジェネリック自白剤ってとこですね」

「才能の無駄遣いをするなと何度言えば分かるのだ!?」

「なんでですか! 開発コストが抑えられるから価格も安くなるんですよ!」

「自白剤を! ほいほい作られちゃ困るんだよ! 自白剤で低コスト化を図るな!」


 ルシアン室長はゆっくりとした動作で頭を抱えた。

 そして、そのままの姿勢でしばらく黙り込んでいた。


「もう、意味が分からん……なぜ自白剤を飲んだ?」

「試作品への忌憚ないレポートを書くためです」


 ルシアン室長は盛大なため息を吐いた。


「努力の方向性が狂ってやがる……」

「褒め言葉として受け取っておきます。まぁでも、ルシアン室長の入室があと少し遅かったら大変な事になっていましたね……」


 今でも十分危ないけど、実際に使っている所を見られたら社会的に死んでいたかもしれない。


「私は別に構わないが。むしろそれを見てしまった責任を取るという形で結婚を……おい! この自白剤、持続時間は!?」

「20分程です」

「はぁぁ……効果が凄いな……」

「結婚したいんですか? でも無理ですよ、私は下級貴族で、ルシアン室長は上級貴族です」


 理由は分からないけど、この国では身分がキッチリと分けられていて、上級貴族と下級貴族は結婚が出来ない仕様になっている。中級貴族ならどちらとでも結婚が可能だ。


「そこは私が何とかするから安心してくれ。クレアは私と結婚する気があるか?」

「ルシアン室長にはたくさんお世話になりましたから。感謝の気持ちが好きな気持ちに変わるのは自然じゃないですか? それにルシアン室長ってかっこいいし、私、年上が好きだし」


 ジェネリック自白剤の効果が凄い。『調合』したのは私だけど、このレシピは形に残さないようにしよう。


「ほ、本当か?」

「私のジェネリック自白剤の効果を疑うんですか?」

「くくっ、そうだな、それなら私も効果が続いている内に伝えよう」


 ルシアン室長は嬉しそうにしていたけれど、表情が変わり、真剣な眼差しで私を見つめている。


「私はクレアの才能に惚れ込んだ。錬金術師として尊敬しているし、憧れてもいる。そして……弟妹のために自分を犠牲にする姿が心配だったが、同時にクレアを守りたいと思っていたんだ」


 王城の錬金術師となって金銭的には余裕が出来た。けれど、弟妹たちの婚約者探しは難航すると思っていたのだ。その一番の不安を吹き飛ばしてくれたルシアン室長には本当に感謝している。


「エリオ達の婚約者をクラウンヴェイル家の寄り子から選んだのはクレアを囲い込むための下準備だったんだ」


 知らない内に外堀を埋められていた!


「こうしておけばクレアへの縁談を弾けるからな。クレアは知らないだろうが……その才能を血筋に取り込もうと考えている上級貴族は多いんだぞ」

「うちの弟達の縁談をまとめる事でクラウンヴェイル家がファルコンリード家を支援しているとアピールしてくれたんですね?」


 ファルコンリード家はクラウンヴェイル家と繋がっているから手を出すなよ、と他家に対して牽制してくれていたみたいだ。


「クレアにその気があれば私と結婚を、と考えていたんだが……押し付けるのもどうかと思って機会を伺っていたら1年が経ってしまった」

「そうだったんですね……私の気持ちを尊重してくれてありがとうございます。嬉しいです」

「クレア、私と結婚してくれるか?」


 お互いの気持ちは確認した。

 心からの言葉をもらった。

 答えは一つに決まっている。


「仕事でも、プライベートでも……ルシアン室長のお傍に居たいです」

「あぁ、いつまでも一緒にいよう!」


 テーブルに安置されているゼラーム1号を睨むようにしてしばらく見つめたあと、ルシアン室長は私の耳元でこう囁いた。


「私がクレアを満足させるよう頑張るから、あれの出番はないと思うぞ?」

「は、はい……!」


 このような会話があり……

 開発中だった媚薬のレシピと、日の目を見る事がないまま役目を終えたゼラーム1号、前世で使用した事のあるアダルトグッズをまとめたノートは箱の中に封印された。決して開けてはならない禁断の箱だ。






 王城錬金術師クレア・クラウンヴェイルが開発し、晩年に製品化された鉛筆や万年筆が少しずつ普及し始めた頃……クレアのひ孫であり『調合』のスキルを持つ王城錬金術師ローデン・クラウンヴェイルが屋敷の奥深くに隠されていた禁断の箱を発見した。発見()()()()()()


「媚薬のレシピ……? おとなの、おもちゃ、ノート? へぇ……ひいお祖母様、面白いものを遺してくれたなぁ」


 ひ孫ローデンは、様々な発明をして国中にその名を轟かせた伝説の錬金術師への挑戦をしようと決めた。その人が断念したと思われる『媚薬』や『おとなのおもちゃ』を自分の代で必ずこの世に送り出す、と――。




 ――死んだ後にもう一度(社会的に)死ぬ事になるので、アダルトグッズの終活は確実に行いましょう!


最後までお付き合い頂きありがとうございました。

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職場で!!鍵もかけずに!!おっぱじめるやつが!!ありますか!!!!www クレアさーん…二徹テンションやべえな…
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