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第七章「ツッコミ封印令」

第七章「ツッコミ封印令」



──数日後。ギルド本部・掲示板前。



ギルド生たちがざわついている。

貼り出された一枚の通達が、世界を揺るがしていた。



アデル

「《王国法令 第777号:ツッコミ行為の一時禁止》……って、えぇぇぇ!? ツッコミ禁止!? 何考えてんの国ぃ!!」



ハルキ

「もう終わりだよこの国!! 法でボケ放題とか地獄か!!」



ピンク熊

「ツッコミ行為は“精神的暴力”に該当する可能性があるとのことです」



ハルキ

「暴力じゃなくて治療なんだよ!? ツッコミはボケのワクチンだぞ!?」




その瞬間、ギルドの外に魔導スピーカーの音声が響く。



王国広報官

「全国民へ告ぐ。本日より、ツッコミ行為は禁忌とする。違反者は“再教育施設”に収容される」



ハルキ

「こっわ!! なんか急にディストピア感きたぞ!!」





──街は、変わっていた。



誰もがボケにツッコめない。

見て見ぬふりでスルーするか、笑って受け流すだけ。



結果、日常は混沌に沈んでいった。



・通行人が牛に乗って登校。


・配達員がフリースタイルラップで郵便配達。


・野菜が自己紹介する。



ハルキ

「止められねぇッ!! ボケが暴走しっぱなしだ!!」



アデル

「町中が、バラエティ番組の悪夢回みたいになってます……!」



ピンク熊

「……これは“奴”の仕業かもしれません」



ハルキ

「奴って誰だよ、ラスボス感出してんじゃねぇよ」



ピンク熊

「ボケ魔王直属・最終兵器──その名も、《ツッコミブレイカー・ノンセンスゼロ》」



ハルキ

「もう名前だけで全部説明すんなって言っただろ!!」





──その夜。ギルドに、1本の映像が届く。



映像の中には、黒い仮面の男。背後に笑い声の幻影。

そして、背中に光り輝く《ツッコミ封印装置》が浮いていた。



ノンセンスゼロ

「“常識”とは、言葉の枷だ。我はそれを壊す者。お前のツッコミ力を、世界から消去する」



ハルキ

「いやもうなんか、思想が厨二の方向に振り切れてるんだけど!?」



ノンセンスゼロ

「君のツッコミは……今日で終わる」



そして画面がブラックアウト。

直後、ギルドの床下から巨大な機械が起動し──



“ツッコミ封印装置”が発動!



木札が激しく点滅し、ハルキの口が強制的に閉じられる!



ハルキ

「んんんっ!!(くっそ、ツッコめねぇ!!)」



アデル

「ハルキさんが静かになると、世界が余計おかしくなるんですぅぅ!!」



すると、ピンク熊が静かに言う。



ピンク熊

「……禁じられたツッコミには、禁じられた解放方法がある。“ボケを心で否定し、魂で叫べ”」



ハルキ

(まさか……“ツッコミ・インナーボイス”!?)



脳内で、自分自身にツッコミを返す。

その瞬間──



“内面ツッコミモード”発動!



──ツッコミは、言葉じゃない。魂だ。



ハルキ

「“ボケ規制解除アンチノンセンス!!”」



身体中に常識の力が炸裂。封印装置がクラッシュし、爆発四散!



そして、突如現れたノンセンスゼロ。

背中の笑い声を連れて、ハルキに向かって静かに言う。



ノンセンスゼロ

「来い、“最後のツッコミ”。お前と私、どちらの言葉が世界を変えるのか──試してみよう」



ハルキ

「……言っておくけどな。俺は、


“黙ってる方がストレス溜まるタイプ”なんだよ!!!」


二人の言葉がぶつかる。

世界のことわりが、常識とボケで引き裂かれる!





次回――


第八章「言葉の決闘デュエル・オブ・センス」


常識 vs 無秩序。

魂で殴り合う、最終言語戦争、開幕!



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