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第三章「帽子は語る、世界のボケを」



ハルキ

(いや、タイトルでプレッシャーかけすぎだろ!! ツッコミに休暇をくれ!!)


バカデカハット卿は、ギルドの床にドンッと片足を乗せ、ポーズをキメた。

当然、帽子が天井に突き刺さる。


バカデカハット卿

「我がボケの力の前に、常識など無力!見よ、我が“帽子増殖魔法ハット・インフレーション”を!!」


すると──

帽子が……増えた。どんどん、無限に。

天井を突き破り、空にまで積み重なっていく。


ハルキ

「増えんなよ!? なんで帽子ばっかり増えるんだよ!? しかも建物、めっちゃ圧迫されてるし!!」


アデル

「きゃあっ、帽子でギルドが埋まっちゃうー!!」


ハルキ

「こいつ、帽子で侵略しようとしてんの!? せめて兵器にしろよ!! ファッション雑誌かよここは!!」


バカデカハット卿

「くっくっく……帽子はボケの象徴! 常識人よ、貴様にこの増え続けるツバつきヘルを止められるか!?」


ハルキ

「うまいこと言った風だけど全然うまくないからな!? “ツバつきヘル”ってなに!? こっちは脳が限界なんだよ!!」


だがそのとき、ハルキの手の木札が再び光り出す。


謎の声(頭の中に響く)

「――今こそ、新たなる技を開放する時。叫べ、その名を。“ツッコミ・インパクト”!」


ハルキ

「だから説明ナシで技出させるのやめろっての!!」


それでも、彼は思い切って叫んだ。


ハルキ

「ツッコミ・インパクト!!」


バシィィン!!!


突如、目の前の空間がひび割れ、巨大な赤い手のような“ツッコミエネルギー”が現れた。

それはハット卿の増殖帽子に直撃し──全てを吹き飛ばす!!


バカデカハット卿

「ぼぼぼ、帽子がァァァァ!!」


彼は残ったひとつの帽子で顔を隠しつつ、虚空に逃げていった。


バカデカハット卿

「我がツバはまだ乾いておらぬぞ……! 次に会う時こそ、ボケの真髄を見せてくれるわ!!」


ハルキ

「もう来るな! あとツバって言うな!!」


静寂が訪れるギルド。アデルはぱちぱちと拍手を送る。


アデル

「さすがハルキさん……! ツッコミ職の英雄です!!」


ハルキ

「嬉しくない称号第1位だわ……」


ピンク熊(ぬるっと登場)

「バカデカハット卿撃退の報酬として、“常識ポイント”を100進呈します。」


ハルキ

「そのポイント、何に使えるの? ってかそもそも、常識ってポイント制なの!?」


ピンク熊

「10ポイントで、街の中にいる“ボケ一般市民”への制裁が合法になります。」


ハルキ

「制度が恐ろしい!! ツッコミが裁判官かよ!!」


ハルキは再び天を仰いだ。


ハルキ

(……ここに来てまだ一日も経ってないのに、精神がもたねぇ)


だがその時、街の方角から大きな爆発音が。


アデル

「あっ……次の“ボケ魔将軍”、来ちゃったかもです。」


ハルキ

「いや早くない!? 一日一ボケ将軍ノルマでもあんの!?」



次回――

第四章「笑いは時に、暴力より重く」


ボケが暴れ、常識が叫ぶ。

ツッコミに休みは──やっぱりない。



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