ニタの脱獄
メリアは思い出す、スマホでオリバーのファイルを見ているときにチラッとこれの能力を見た。
•能力は忘却、確立で忘却効果を与える
•クリティカル時相手を気絶効果も与える
•忘却の効果は相手の能力や経験や思考を一時的に忘れ去れる
•忘れさせた効果が大きいほどオリバーの記憶も忘れる
「まあ、こんな感じの能力なんだよね」
「.........オリバーが聞いたらきっとショックするよ」
「多分、彼が欲しかったのはもっとド派手な強大な力が欲しかってだろうけど」
「だけど彼の魔法の才能なら全魔力を消費してド派手な技ができるからそれで満足させたいな、彼は好戦的な人と同時に甘いからちょーと心配だな」
アレックスはうんうんと首を縦に振りながら聞いていた。
「なんか私たちって子守みたいよね」
アレックスもメリアと同じ考えだったこうして温かいコーヒーを飲み終わりともに話を終わりそれぞれ明日のために休息をした。
——数日後。
王国の地下牢獄では大騒ぎが起きていた。
地下の牢獄のほとんどの牢屋が開けれていた。
ニタは脱獄し、他の囚人たちの牢屋を開けた。
次々と牢屋を開けていると看守たちがニタを発見し、捕まえようとするが、それぞれ失敗する。
ニタの能力は 『ノーポンド』《不可拘束》
—魔力を消費続けることであらゆる拘束と自由を縛れる状況を無効化する能力—
「おいっあの女を捕まえろ!」
「囚人たちを逃すな、必ず捕えろ」
兵士が彼女を掴まようとしたが壁にあった明かりの松明が彼の兜に落ち驚きながら壁にぶつかって気絶した。
もう一人も彼女を捕まえようとしたが囚人が開けた扉にぶつかり気絶した。
「ヒャッハー自由だ!」「俺はやりたい放題だ!」と囚人たちが意気投合し看守や衛兵たちと戦っていた。
(ふんふん♪城の中を探索っ探索っと♪)
ニタは王国の地下牢獄よりも深く潜り、魔力回復ポーションを飲みながら巨大な扉の前に立つ。
(デカい扉ね、多分ここあるだろ)
ニタは通気口を見つけ這いずりながら進んだ。
通気口から城の宝物に入った。
宝物の中に入ると長い廊下が続いてた。
壁には様々な武器が飾っていた、刀、短刀、太刀、サーベル、ダガー、レイピア、大剣、ファルシオン、槍、ランス、ハルバード、大刀、薙刀と様々な武器がガラスのケースに中にいた段々と奥に進むと武器から盾へそして次に防具と並んでいた。
(色んな物があるな)
そして奥にたどり着くと防具や武器ではなく墓が並んでいた
九個の墓が左右に並び中央には大きい墓石があった。
(やっぱり私のよう予想通り、地下に大事な物はしまうのが定番ね)
合計十個の墓の内に、一つの墓にニタが通り過ぎるとは「闇の勇者、安らかに」という言葉が墓石に彫られていた。
ニタは真っ直ぐに中央に向かい墓石の下にある棺桶を開けようとしていた。
「さあ!ビジネスの時間よ、祟るのなら私の雇い主を祟ってくれ......」
「はっ?......」
ニタは棺桶を開けるとそこには初代勇者の死体など無かった。
そこにあったのは武器と防具だけだった。
ニタは疑いながらも棺桶の中を探る、そこに死体が隠れていないかを確認しながら探るが......武器しかなかった。
「クッソ武器しかないのか」
「うわぁーせっせめて...この剣でも持っていくか」
「死体は無かったけどこれらをあげて報酬もらえるかな?.......」
ニタは剣と共に様々な物を持ち、悩みながら宝物庫を去っていた。
その頃と同時に王国のギルドの中で二人は机でカードゲームをしていた。
「ブラックル・ドラゴンでマジックキャスターにアタック!」
「『カウンター 魔法少女の覚悟!』で場に残る!」
「わっ私のターン!、マジックキャスターでアタック!」
「ぐわー!ラッライフがゼロに!」
「やーらーれーた!」
「わっわーい私の勝ち!」
「ぐぬぬぬ、もう一回勝負だ!」
とオリバーはタツミにやられながらも楽しんでいた。
隣の机ではアレックスとメリアはコーヒーを飲みながら、二人の様子を見ていた。
「あの二人すっかり仲良くなっているね......」
メリアは疲れていたオリバーに売店で売っているカードゲームを買って喜ばせていた。
ついでにオリバーのわがままでタツミの分も買った。




