芳醇な甘み、目
『芳醇な甘み、目』
お前の目が好きだ
その目 人を優しく殺せる目
その目 黒猫のような妖しい目
その目 透明で透けて見える目
その目 私の心臓に手を掛ける目
お前の眼が好きだ
しかし 目というものは恐ろしく
見つめあったら最後 私たちは破滅へ向かうことになる
それでも私を惹きつけてしまうその目
もしもその目に味があるなら
私は一度 味わったことがある
それは どんな甘味にも負けないほど純粋な甘みがあった
そして それは時間とともに薄くなるだろう
もう一度 それを感じたい
しかし それはもう大人だ
だから伝えないといけないのかもしれない
お前の目に伝えないと
『抜け殻』
今年最後の夏が終わる
最近はもう蝉の声が聞こえない
みん みん みん みん みん みん。
五月蠅かったあいつらは
一体どこにいってしまったのだろうか
また来年会えるなどという戯言は聞きたくない
来年の私は私じゃない
明日の私も
今の私だって私じゃない
敏感な肌が太陽に怯えるのはこれで最後
そう思っていた時がもう懐かしい
今年最後の夏は、暑かった
『週末論』
明日は絶望 昨日は絶望
希望なんてのはなーいない
一体何でこんなものがあるんだよ
いや、わからなくもないけどさ
これじゃあ虐めだよな
社会からの虐めだよな
でもこんな世界だもんな
期待する方がバカなんだよな
じゃあさ死んでいいのかと言ったらちがうんだ
死んだら死んだで怒られるんだぜ
あっちは辛い こっちも辛い
上からの手はハリボテばかり
とりあえず眠たいんだ
どうしようもなく眠たいんだ
だけど寝れない
どうして寝れない
明日は嫌だよ神様
昨日は嫌だよ仏様
なんて嘘だよお母さま
そろそろ 朝だよ