さらば愛しきアウトロー 2018年アメリカ
さらば愛しきアウロトー 2018年アメリカ
1981年アメリカが舞台。老年の銀行強盗フォレスト・タッカーが逃走中に未亡人ジュエルと知り合う。互いに惹かれ合い徐々に仲を深めていく二人。その間にも、同年代の仲間二人と三人組で銀行強盗を重ねていくフォレスト。フォレスト逮捕に仕事のやりがいを見出した刑事ジョンの捜査が続く中、大金を強奪したことで”黄昏ギャング”の愛称で一躍有名に。ジュエルと想いが通じ合うも、ジョンの捜査の手が迫っていた。
名優ロバート・レッドフォードの引退作。
ストーリーはギャング・スターもの。ただし、警察とのスリリングな駆け引きはない。手に汗握る銃撃戦もない。簡単な話の流れだけを決めて、そこに役者を置いたような印象。起伏らしい起伏はない。しかし、それがいい。
スマートに銀行強盗をし、女性を口説く。フォレストは間違いなくアウトローだが、人生を謳歌している。しかし、謳歌しているがゆえに孤独だ。生き別れた子供には恨まれている。フォレストを追う刑事ジョンが家族としっかりつながっていることと対象的だ。
最初から最後までロバート・レッドフォードがただただ格好いい映画。彼ほどの名優になると、ただそこにいるだけで映画になるという純粋な驚きがある。映画の結末は意見の別れるところ。ただ、ハッピーエンドだったのだと私は思う。そこに人としての幸福があったのかは分からないが、人生を楽しんだだろうことは確かだ。