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Day 6

 ミチはイヤホンで音楽を聴きながら夢うつつだったため、何も聞かず、生々しく現場に残された血だまりを除いて、何も見なかった。最も軽症だったタカシが一一九番に電話をした時には、もう日付が変わっていた。

 佐竹は搬送先の病院で死亡が確認され、クミは重症だが一命を取り留めた。合計十三ヶ所刺されていた。それに比べればタカシの脇腹の傷など冗談みたいなものだった。

 ミチの見る夢の中には、潰れた蛙が登場した。そう、五日前にミチが発見したあの蛙だ。蛙は夢の中でも相変わらず潰れていたし、それを見てミチは、五日間も、風に吹き飛ばされるでも雨に流されるでも他の生物に食べられるでもなく存在し続けているというのは驚きだ、と考える。夢のなかのミチは、熱を出して寝込む前の人生がそのまま継続したかのような、代わり映えのしない生活を送っている。相も変わらず家に帰るのを遅らせるために、宛もなくてくてく歩き続けるという夢。

 ミチの見る夢はいつも夢のない夢で、夢の中でさえ幸福な人生像を描くことができず、実に現実的だった。三日前の晩から激しく降り始めた雨が翌日も一日中降り続いたというのに、蛙は相変わらず最後に見たのと同じ場所で、同じように潰れ続けており、ミチを安心させた。


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