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28話 ~村長襲来2~


芦屋あしや 奏太かなた:子役をきっかけに芸能界に入った人気若手俳優。お菓子とインスタント食品が大好きで、今一番ハマっている趣味はポーカー。


スライム:スピードと魔力操作に優れているが直接攻撃には弱い。


黄金ディストピア:別の次元に奏太だけの王国をつくることが出来る。ポイントを使用することにより、魔物や魔道具の創造、怪我の回復などが出来る特殊魔法。


パニックアロー:魔力で作った矢が命中すると相手の「視覚、聴覚、嗅覚」に異常を引き起こす特殊魔法。


 


「青き宝玉」を手に取って眺める。大きめのビー玉のようにも見えるがその中には海が渦巻いていて、これは確かな力を持っている物だろうというのが分かる。


「これを僕にくれるんですか?」


「はい。その代わりと言っては何ですが今までの失礼はなかったものとさせていただければ幸いです」


 跪いた村長が申し訳なさそうな顔をしながら言う。


「ですけどこれは貴重なものですよね?」


「実はそうなんです。これは村の物が森を歩いていたらたまたま見つけました。10年位前でしょうか、これを見つけた時には商人が300万ゴールドで買ってくれたことを覚えています」


「300万ゴールド………」


「本当は食料を買ったり建物の修繕などに使おうと思っていたのですが、人間の言葉を喋ることのできるほどの高ランクの魔物の怒りを買うことだけは何としてでも避けなければいけないと思い、決断した次第でございます」


「それなら受け取るわけにはいきません」


「へ!?」


 つるつる頭の村長は正座をしたまま飛び上がった。


「どういうことでしょうか?」


「もともと僕は怒っていなかったんです。むしろ魔物の死体を処分してくれてありがたい位です。なのでこれは村のために使ってもらった方が良いです」


「しかし………」


「僕の事は本当に気にしないでください。このようなものがあると知れただけで良かったです。今度から森を歩く時には探して歩くように気を付けれますから」


「本当によろしいのでしょうか」


「もちろんですよ」


「おお!なんと心の大きな御方だ………いや、正直申し上げて初めてその神々しいお姿を拝見した時から、悪しき存在ではないと思っていたのですが、まさに思った通りの御方でございました」


「別にそんなに大したことでもないですよ」


「ご謙遜なさる姿も神々しい………」


「いやいや、本当にそんなんじゃないですから」


「つかぬことをお伺いしてもよろしいでしょうか?」


「なんですか?」


「もしかしてスライム様は神様ではないですか?」


「ふぇ!?」


「その神々しいお姿といい、寛大な御心といい、すらすらと人間の言葉を話すことが出来るその知性といい、私にはそうとしか思えないのですが………」


「神様なんてとんでもないです!僕はただのスライムです。本当にそんなのじゃないですからね」


 空を見上げながら慌てたように言う。


「申し訳ありません、失礼をいたしました」


 慌てたスライムを見て慌てた村長が早口で謝罪した。


「置いていった魔物の死体に関してはこれからも好きに持って行ってください。僕には必要のない物なので」


「ありがとうございます。我々の村は最近、食料がなかなか手に入らず困っている所でしたので本当に助かります」


「あ、そうだ………」


 スライムの手には何もなかったはずの大きな袋があった。


「へぁああああ!?」


 膝まづいたまま仰け反る村長。


「驚かせてしまってすいません。これ、良かったらお近づきのしるしに貰ってください」


「これは一体………」


「美味い棒めんたい味です」


 奏太が差し出したのは、まるいキャラクターが描かれた紫色のスナック菓子30本セットだった。


「つまらないものですが良かったら皆さんでどうぞ」


「村人全員に代わりまして頂戴させていただきます!ありがとうございます神様!」


「だから神様じゃないってば!」





最後まで読んでいただきありがとうございました。


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