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22話 ~進化~


芦屋あしや 奏太かなた:子役をきっかけに芸能界に入った人気若手俳優。お菓子とインスタント食品が大好きで、今一番ハマっている趣味はポーカー。


スライム:スピードと魔力操作に優れているが直接攻撃には弱い。


黄金ディストピア:別の次元に奏太だけの王国をつくることが出来る。ポイントを使用することにより、魔物や魔道具の創造、怪我の回復などが出来る特殊魔法。


パニックアロー:魔力で作った矢が命中すると相手の「視覚、聴覚、嗅覚」に異常を引き起こす特殊魔法。


 


 ここは平穏。


 静かに押し寄せ引いて行くエメラルドグリーンの波の音が心を安らげてくれる。その真ん中にある孤島は色とりどりの花々が咲き乱れ、その蜜を吸う蝶もいる。


「進化先は3種類あります。その中から好きなものを選んでください」


 宙に浮かぶ可愛い綿菓子チョコラティエがそう言った後で大型ディスプレイを操作する。


 レベル20になって初めて進化をする。一体どうなってしまうのか不安と興奮が入り混じった気分だ。


「ひとつめは「ハイドスライム」です。自分の身を隠すことが得意な特性を持っています」


 進化というだけあって今の見た目とは全く違う姿。モニターに表示されたのは影のような黒さを持つ地味な姿のスライムだった。


「これがハイドスライムか………」


 身を隠す特性を持っているという事は、遠距離攻撃を得意とする僕と相性が良さそうだ。これを選べばスナイパーのような戦い方になるだろう。


「ふたつめは「ポイズンスライム」です。毒に対して耐性が高くなるので自分の身を守ることができます」


 赤の水玉模様のスライムが表示された。


「ポイズンスライム………」


 今まで毒を持った魔物とは出会ったことがないけど、その時が来たらかなり役に立ちそうだ。いくら強くても毒でやられてしまってはどうしようもない。


「最後は「ゴールドスライム」です。体の中に金が含まれるようになります。金は魔力の伝導に優れている物質なので、魔力の操作性と威力が向上します」


 金色のスライムが表示された。


「ゴールドスライムか………」


 金は魔力の伝導に優れるのか。スライムの特性を考えれば魔力に頼った戦い方をするのがいいから、これも僕と相性が良さそうだ。


「ゴールドスライムは金色だから森の中でかなり目立つよね?」


「はい、目立ちます。魔物などに発見される危険性は大きいですけどゴールドスライムは強い魔物なので、弱い魔物は寄ってこなくなるという効果もあります」


「警告色か………」


 ふと思い出した。


「なんですか?」


「カエルとかヘビの中には自分が毒を持っている事を派手な色でアピールして敵に襲われにくくするっていう特徴を持っているやつがいるって聞いたことがあるんだ」


「なるほど、それは賢い戦略ですね」


「ハイドスライムとは逆の発想だけど、その生存戦略で実際に生き残っている動物たちがいるわけだから悪くはないよな………」


「そうですね、それぞれに良い所があります。なのでどれを選んでもいいと思いますよ。この3つのうちのどれを選んでも今より強くなることは間違いないですから」


「たしかにね」


「じっくり考えてみても良いと思います。進化というのは今後が変わってしまうくらいに大きな決断ですから」


「そうだよね………」


「だけどできるだけ早い方が良いと思いますよ。悩んでいる間に強い魔物と戦うことになったら、進化しておけばよかったと後悔すると思いますから」


 確かにそうだ。


 一番最初にキャラメイクをした時にはじっくり悩んで決めたけれど、今は時間も無い。神様との約束は31日以内に100体のレッドモンスターを倒すことだ。


「それじゃあもう決まったかな」


「え!?早いですね」


「それぞれに良い所があるってことはどれを選んでもいいわけだからね。第一印象で決めようと思う」


「いいと思いますよ」


「それじゃあ一番名前がカッコいい「ゴールドスライム」に決めた!」


「ゴールデンスライムですか!」


「いいでしょ?」


「もちろんです!」


 チョコラティエにそう言って貰えると大丈夫だって思える。ゴールデンスライムになるんだ、今よりも強くなるんだ。


「さっきまでの心配そうな様子が無くなりましたね?」


「今はもう楽しみでしかないよ」


 そう言えばそうだった。ちょっと前までは初めての進化に少し不安を感じていて、それをチョコラティエに笑われたんだった。


「それじゃあいきますよ?」


「ああ!」


 奏太の体が強い光に覆われた。


 目の前が真っ白になった。


 ルービックキューブのように自分の体が組み変わっていく感覚。溢れ出るほどの力の塊が濁流のように流れ込んでいく感覚。


 とろけるような快感が全身を包んだ。




最後まで読んでいただきありがとうございました。


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