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推しとオタクの関係でいいんですか? 2

 少し踏み込み過ぎてしまったかな……。真琴さんは、ボクの言葉に口を開けたまま今も固まってしまっている。でも、いつまでもなぁなぁな関係でいてしまうくらいならば、さっさとどう転がろうが進展させるのが大事かな、と考えたボクの判断は間違っていないと思いたいな。


 「あ……アタシは」


 ようやく、発した真琴さんの言葉は、いつもとは打って変わって弱々しいものだった。


 「アタシは……さ。自分に自信がないんだっ。もちろん、頑張りたいと思うし、ユキくんの事は好きだよ?だけど、アタシじゃユキくんには釣り合わないかなって思っちゃうんだっ」


 なんだろう、今日の真琴さんは普段の真琴さんとはかけ離れている姿だ。ボクは、そんな真琴さんが見たいわけじゃない。見たくないんだ。

 ボクは、考えるよりも早く真琴さんを抱きしめていた。


 「ゆ、ユキくんっ!!!?」


 「真琴さんが何を悩んでいるのか、ボクにはわからないですけど、そんな自分で勝手に釣り合わないとか決めつけて逃げないでくださいよ。昨日のハルの配信を聞いてたかどうかはわからないですけど、ボクは今気になってる人がいるんです」


 「うん、言ってたねっ……」


 「それは、他でもない真琴さん、貴女のことなんですよ」


 「……えっ?」


 「真琴さんには、ボクの心を惑わせている責任をとってもらわないといけないと思ってるんです」


 「な、なるほど?」


 ボクは、まとまっていない思考を無理矢理にまとめ上げて言葉を紡ぎ続ける。


 「だから、ボクは改めて真琴さんに言います……貴女は、このまま推しとオタクの関係でいいんですか?その先に進んでみませんか?今はまだ、ボクは真琴さんのことを好き、として認識はできていないかもしれません。でも、ボクは真琴さんのことを可愛いと思ってますし、今日こうしてこっそりではありますけどボクのグッズを買ってくれてる姿も、なんだか愛おしいなぁと思ってます。だから、だからこそ、ボクは真琴さんとそんな曖昧な関係じゃなくて、推しとオタクでも、Vtuber仲間でも、友達でもなくて、その先に進んでみたいと思うんです」


 「ユキくんっ……」


 「この先に待ち受けているものがいい未来かどうかはまだわからないです。ボクにも真琴さんにもまだわからないと思います。だけど、ボク達なら楽しく乗り越えていけそうじゃないですか?」


 「……うんっ!!」


 「だから、赤司真琴さん」


 「はい」


 「ボクと、友達の先の関係に進んでもらえませんか?」


 それは、まだはっきりとしていないボクの、ボクなりの精一杯の告白だった。告白と呼ぶには弱いかもしれないけれど、それでも誰がなんと言おうとこれは告白だ。


 「……アタシこそ、ユキくんと友達よりももっと先の、深い関係に進ませてくださいっ!!」


 そう言って笑う真琴さんは、やっぱり誰よりも可愛かった。

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