[閑話]ミコトは見た
「ミコっとミコミコ!赤城ミコトの配信にようこそーっ!」
おはみこっと!
おはみこっと!!
おはみこっとー!
「みんなおはみこっとー!とは言いながらもうお昼なわけだけどねっ!みんな元気ー?」
元気!!
ミコちゃまの声聞けたから元気!
ミコちゃまの声だけで生きていける!
「あはは!!アタシもみんなと会えたから元気いっぱいだよーっ!」
アタシ、赤城ミコトは今日もいつも通り配信を始めた。いつも通りの雑談配信だから特に変わったことはないんだけど、最後にみんなに最近のおすすめを聞いた時の1つのコメントがなぜか気になってしまった。
最近少しずつ認知されてきた白銀ユキくんっていう個人勢のVtuberさんがミコちゃまにおすすめです!
「ほうほう?白銀ユキくんねぇ?ちょっと気になるかも!」
いつもなら聞いて見たとしてもVtuber以外なことが多いのに、今日はVtuberデビューして初めて他人からおすすめされた他のVtuberさんに興味を持った。
ちなみに言うとアタシは別に他のVtuberに興味がないから見ない、というわけじゃないことは先に誤解のないように言っておくね。
とまぁ、そんな会話をして今日の見るおすすめを決めたアタシはいつも通りに配信を終えると、まずは調べることから始めた。何をって?それはもちろん、白銀ユキくん?のことに決まっている。
そうして調べて分かったことは、名前の通り白い髪をしたどちらかというと可愛いに分類される顔の個人勢Vtuberさんで、デビューしてから半年ほどで登録者は2万人弱と個人勢の人達の中だと割と成長株だということ。そして、配信スタイルはアタシと似ていて雑談配信が多いということ。
正直言って調べた今の情報を総合してしまうと少し興味が薄れてしま……いそうだったんだけど、投稿されてるデビュー挨拶の声を聞いて不覚にも引き込まれてしまった。
(この人、声がいい……!)
なんと言えばいいんだろう、イケボとショタボの中間点とでも言うべきかかっこよさの中に幼さが混じる声はアタシの癖にど刺さりする声だった。非常によくないと思う。よくないと思うからなんなんだって話ではあるけど。
ということで、配信内容はともかく声には期待値が爆上がりした状態で彼の配信を迎える。
そして、そんな彼がやり始めたのは……
「はぁぁぁぁぁ!!!!?な、何をどうやったらこんな人外なプレイングできるの!!?」
彼がやってのけたのは、世界的に人気のゲーム、FreedomcraftのCraft Collectionというモード、その中でただ整地をするという一見すればなんの面白みも感じられないものだった。でも彼はその整地を、本来なら4、5人でやっても2、3日はかかりうるような広さの整地を、わずか10分ほどでやってのけたのだ。これはもはやチートを使っていたとしてもおかしいスピード。なのに、その動きを見てもチートを使っているような動きはなかった。ここまできてしまうと逆にチートを使っていて欲しかったとすら思ってしまうくらいの彼の映す画面に、アタシは釘付けになっていた。
これがアタシと彼、白銀ユキくんとのファーストコンタクト。
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