子供な2人と大人な2人 3
飛鳥と瑠璃が想像以上にいい雰囲気を作っていた時から少しだけ遡り……
「こっちまでおーいでーっ!!」
「負けないですよー!!」
ボクは先に海に入った真琴さんに続いて海に飛び込んだ。そして、周りの人がこっちを振り向いてくるのも気にせずに全力でクロールをして、あっという間にボクは真琴さんに追いついた。
「速くないっ!!?アタシ別に泳ぐの苦手なわけじゃないけど、まさかこんな早く追いつかれるなんて思ってもなかったよっ!?」
「ふっふっふー。去年のインターハイ都大会100m自由形2位の力を舐めてもらっちゃ困りますねぇ」
「そんなの聞いてないんですけどーーーっ!!!」
真琴さんは驚いた顔をしてボクに詰め寄るけど、言ったことがないのは当たり前だ。だって聞かれてないんだから。まぁ、そんなことを言ったところで真琴さんが納得するとは到底思えなかったのでここは素直に謝ることにした。
「言ってなかったですね……すみません」
「別に気にしてないからいいけどねっ!それにしても、泳いでる時のユキくん、かっこよかったねっ!!」
「そうですか?ボクとしてはむしろいつもの水着と違うから違和感がすごかったですけどね」
「あ、そういえばその水着ってこの前会った時に買ったやつだねっ!」
「そうですね。そういう真琴さんもあの時買ったものですよね?真琴さんによく似合っててとても可愛いですね」
「えへへっ、そうかなぁ?ユキくんに言われるとなんかすごい嬉しいねっ!!」
「ボクに言われると嬉しいんですか?」
「うんっ!!」
そう言ってにっこり笑顔な真琴さんはすごく可愛かったけど、それを口には出さなかった。けど、それはそれとしてすごく可愛い真琴さんの姿にさすがにボクも少し照れて行動につまっていると……
「むっ!!おりゃーーーっっ!!!」
「わぷっ!?何するんですか真琴さん!?」
「構ってくれないユキくんが悪いんだからねっ!アタシと遊べっ!!!」
真琴さんに急に水をかけられた。慌てて真琴さんの方を見ると、テンプレのように頬を膨らませて少し拗ねたような表情をした真琴さんがそこにはいた。とはいえ、悪いのはこっち、なのでボクは真琴さんにのって水をぶちまけた。
「最初に仕掛けたのは真琴さんの方ですからね?容赦はしないですよ?」
「お、お手柔らかにぃっ!!」
ボク達は、疲れるまでずっと海で遊び続けた。
読んでいただきありがとうございます!
「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします!
していただいたら作者のモチベーションも上がりますので、更新が早くなるかもしれません!
ぜひよろしくお願いします!




