海と水着と恋愛と 4
それぞれ更衣室に別れると、ボクは早速飛鳥をイジることにした。
「飛鳥飛鳥ー?なーんでそんなに普段みたいにはっちゃけないのかな?」
「……うるせっ、こっちだって緊張してんだからしゃーねーだろうが」
「ふぅん?なんで緊張してるの?」
「そ、そんなの生のルカに会ったからに決まってんだろうが!」
「どーどー、そんな荒ぶらないでよ飛鳥……あ、そうだ」
「ん?」
「せっかくだからさ?ボクが真琴さんの方引き付けとくから、飛鳥は瑠璃さんと遊びなよ」
「は?」
「いや、別に気を遣ってるとかそういうんじゃなくてさ?純粋にどうかなぁって思っただけなんだけど……」
それは、半分は本当で半分は嘘。もちろん、浮いた話を全然聞かない飛鳥への気遣いもあるけれど、どちらかといえばボクが飛鳥と瑠璃さんの2人をニヤニヤしながら見守りたかったというのが大きかった。真琴さんには少し申し訳ないけれど、ボクのこの興味について協力してもらおうと思ってる。
そんなこんなで、当たり前ではあるけどボク達のほうが着替えるのは早いわけで、他の人の邪魔にならないように先に更衣室を出て2人を待つことにした。
一方その頃女子更衣室では……
「なぁ、ミコ」
「なにーっ、ルカぁ」
「ミコは今日、あの白河雪人との仲を進展させたいわけだろう?」
「う、うんっ!!改めて言葉にするとなんか恥ずかしいけどそういうこと!!」
「なら、ウチはもう1人の男……蒼井飛鳥だったか?彼と2人で見守っておくから、楽しんできたらどうだ?」
「え?それは……」
アタシはさすがにそれはどうなんだろうって少し悩んだんだけど、そういえばルカにあの飛鳥くんって子が合いそうだなって思ってたってことを思い出したのでアタシは慌てて言い直す。
「う、うんっ!!!ありがとうルカ!!!お言葉に甘えてそうさせてもらうねっ!!」
「うむ、ちゃんと進展させるんだぞ?押し倒したりとかはさすがにやめた方がいいと思うが……」
「ルカっ!!!!?何言ってんの!?そんなことしないからっ!!!」
「ミコは見た目に反してそういうところピュアだからな」
「……そーだよっ!!悪い!?」
「悪いだなんて一言も言ってないじゃないか?可愛いと思ってるぞ」
「むぅ……なんか照れるんだけど?」
「おい、女相手に照れるな照れるな」
「女だろうが男だろうが、可愛いって言われたら照れるんだよっ!!!!!!!!配信の時は別だけど!」
「そんなもんか?まあいい、あの2人を待たせてしまってるだろう?早いところ着替えを済ませて出よう」
「そ、そうだねっ!!」
4人それぞれの思惑を胸に、水着姿の全員が合流することとなる。
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