雪人と飛鳥と
真琴さんと偶然にもリアルで鉢合わせたあの日。ボク達はご飯を食べた後、お互いの元々の目的である水着を一緒に選ぶというそれどこのギャルゲ?なイベントを行ってから解散した……
「って一緒に海ってどーゆーこと!?ボクと真琴さんはこうして顔も合わせたわけだしお互いの素性も知ってるからいいとしても、飛鳥はVtuberとかじゃない普通の大学生なわけで……それに真琴さんが連れてくるもう1人の人が誰なのかもさっぱりわからないし!」
ボクは今更ながらに真琴さんからのお誘いをしっかりと理解した上でビビり散らかしていた。
正直な話をすると、真琴さんの見た目は100人が見て少なくとも90人くらいは振り向くような美人さんだった。明るい茶髪のショートボブの髪型、くりっとした目にちっちゃい口。スタイルもすごい細めなのに出るところはしっかりと出てて……ってなんか変態の評論みたいになってきてるからこれ以上は言わないけど、とにかく綺麗で可愛い人だったけれど。それとこれは別問題で、顔を出さないVtuberとして活動するボク達の中身がバレてしまうようなリスクは避けないといけないんじゃないかなと思っている。
とはいえ、ボクの一存で可否を決めるわけにもいかないので、飛鳥に連絡を送った。すると、ちょうど携帯を開いていたのかすぐに返事が返ってきた。
[1回会って話そうぜ?]
[わかった!]
と、いうわけでボクは飛鳥に会いに家を出た。
「お疲れ、雪人」
「そっちこそお疲れ、飛鳥」
「で、さっそく本題に入るわけだけども」
「う、うん」
「なんでそんな話になるんだよ!?」
「それはボクが1番知りたいよ!!!?」
「まぁ、それもそうかぁ……正直俺は別に気にはしないから雪人に任せるけど?」
「え?そうなの?てっきり知らない人となんて嫌かと思ってた」
「俺をなんだと思って……ってかなんだかんだ俺が雪人と遊ぶ時って2人でだもんな。まぁ他のが連れてきたっていうならちょっと考えるけどさ?俺と雪人の仲だし、むしろ相手方が俺がいて大丈夫かな?って感じだなむしろ」
「そうだよね……それで言うとさ、向こうが連れてくるもう1人の人がわからないのが心配かなぁって感じで」
そう、ボクの最大の不安はもう1人が誰なのかがわからないということ。同じ事務所の人とは言ってたから多分他のVtuberさんなんだとは思うけど……
「まぁ、別にいいんじゃね?何かあったらなんとでもなるでしょ」
「え?なんでボクより乗り気なの!?」
「いや、まぁ不安がないわけじゃないけどさ?気持ち切り替えてみたらなんか楽しくなってきたんだよな!だからさ、向こうの方にはOKって伝えといて?」
「わかった!ありがと!!」
「んー?お礼言われるようなことはなにもしてないけど?」
「それでも、だよ!とりあえず日程合わせるね!」
「おう!」
ということで、飛鳥の了承は得られたので、真琴さん……赤城ミコトさんに日程調整のために連絡を送った。
[お疲れ様です!OKもらえたのでいつ行くか決めましょうか]
すると、ミコトさんからはすぐに連絡がきた。
[じゃあさ、今週の日曜日はどうかな?]
[日曜ならボクも友達も空いてます!]
[じゃあ決定だね!]
ボクのこの夏1番の物語が、これから始まる…………2つの物語が。
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