表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

 後編

 夜中に缶詰の中から食べ物に関する三つの願いを叶えるという魔神が出てきた。

 うな重を食べたかったぼくがかば焼きを注文すると、大きなかばの丸焼きが目の前に現れた。

「あのね、魔神さん」

「なんですか?」

「ぼくが欲しかったかば焼きというのはこういうのじゃなくて……」

 スマホでうなぎのかば焼きを見せて説明する。

「ああ、これですか。失礼しました。

 かばの丸焼きは返してきます。

 但し、一回取り出したので願い事は一つとしてカウントされますんで」

 勝手なことを言ったかと思うとかばの丸焼きは消えて、かわりに極上のうなぎのかば焼きが皿の上に出現した。

 炊飯器から炊き立てのご飯を丼によそい、かば焼きを乗せて、買ってあったタレをかける。

 部屋中にうなぎの香りが漂った。

「では、お召し上がりください」

「ありがとう、いただきます」

 一口食べようとして山椒を買ってなかったことに気づいた。

「しまった、山椒がなかった」

「かしこまりました、ご主人様」

 魔神はにっこりとうなづき

「では、ご注文の品を以上3点お届けしましたので、私は消えます」

と一陣の煙となってしまう。

 ぼくはテーブルの上でうごめいている巨大なオオサンショウウオをどうしたものかと頭を抱えていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ