表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白銀の黒帝  作者: 八木恵
1章:白銀の黒帝の誕生
8/173

ギルド生活:0番隊隊長③

俺が書庫から別の魔術書をもち、また一人掛けのソファーで読書をしていた。


「シュン、何よんでいる?」

「あー、魔法書。 演唱魔法ってっ言えば、こ、この前。 あははは」


俺は、この前の任務の事を思いだし、笑った。


「シュンが笑ってる!!」


リンも同じだが、俺はあまり感情が表情にでない。 そのため、リンは驚いたようで、目が大きく開いていた。


「シュン、なんで笑ってる?」

「こ、この前の任務でね。」

「ああ、帝国軍の兵15万のやつに応援にいくといったやつか?」

「そうそう、それ。」


「王国軍の応援で行ったやつ。


 で、でね、王国軍の魔法師が ドヤ顔で≪我求む 業火なる火よそして爆裂の炎 貫け爆裂 エクスプロージョン≫ってとなえたの。


それを聞いて、なんだよ貫け爆裂って、って思いながら見てたら、ちょっと大きめの火球が飛んで行っただけだったんだ。  んで、爆裂は? は? 


もうさ、演唱魔法聞いていると突っ込みどころ満載で、聞いているこっちが恥ずかしいやらで、その場で笑い堪えるの必死だったんだ。


だって、爆裂、エクスプロージョンだよ。 同じ意味2度言ってるのに、爆裂しないんだよ。

もう中二病だよ。 あはは」


「シュンに指摘されるまで、気にしてなかったが、やっぱりアークの言う中二病だな」


リンも演唱を聞いて、笑いだすのだった。

この世界(人界)で、人間は演唱魔法が主流で、アーク曰く中二病の世界が広がっている。 


演唱魔法は、属性が使えれば演唱する事で使えるため、魔術に比べ比較的に誰にでも扱いやすいという点で主流となった。 


一方、アークとシュンは魔術を使っている。 無演唱で、魔術はおのれの魔力のみを使って自然の断りを理解し、ロジックを組み魔法陣を発動いる点でより柔軟性が高いのだが、数学、化学、物理といった分野を理解する必要があるのと、最低でも並行思考にならないと行けないため現状人間で魔術を使えるのはシュン一人である。


アークに預けられた当初、読み書きができなかったシュンであったが、アークとの7年間の生活の中で神級レベルといわれるぐらいの魔術がいくつか使えるようになり凄腕の魔術師に成長していたのである。 


シュンは勉強する機会がなかっただけで、教えればなんでも吸収し、自分でもいろいろと探求していったのもあり、かなりの吸収力で成長していった。 ただ、教えていたのが異世界の神獣のアークだったので、リンはたまにシュンのいう言葉の意味がわからないときや難しと思う事が多い。


前にリンが、シュンに「なんで、魔術なんだ?」と聞いたら、シュンの回答はこうだった。


「無演唱のほうがかっこいいじゃんって、アークがいったから」


無表情の2人の珍しい笑い声が聞こえる少しほのぼのとした午後のひと時だった。

◇◇◇


ほのぼのとした時間を遮るように、ジルから念話。




ジル:「シュン、任務じゃ。」


シュン:「任務内容は?」


ジル:「また、帝国が王国との国境に進軍してきた。 今度は30万らしい。 王国からの援軍要請じゃ」


シュン:「面倒だよ」


ジル:「適当に相手して撤退させればいいらしい。 行ってくれ」


シュン:「うん、わかった。 俺だけ?」


ジル:「あー、適当に相手するだけじゃ。 お主のみで十分だろ」


シュン:「わかった。」


--


「リン、任務いってくる。 今度は30万だって」


シュンが立ち上がり、0番隊隊長の戦闘服とコートに着替えるのだった。




「シュン、1人でいいのか?」


「うん、俺だけでいいってさ。 行ってくる」




シュンは、フードを被りその場から転移してその場から消えるのであった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ