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白銀の黒帝  作者: 八木恵
2章:学園編
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学年末テスト:学科

学年末テスト当日。


初日の学科のテストだ。


初日の学科は、3教科。 3教科すべてが渡されて、終わった人から試験管に提出して帰宅する。


試験開始と共に、俺は全部の問題をペラペラめくった。

心の中で、すげぇー簡単じゃねぇー。 でもよ、満点とかとったら目立つよな。

半分だけ埋めりゃいいか。 


という事で、俺は、テスト開始20分には、3教科全ての問題に対して半分だけ適当に回答を書いておいた。


シュンの中で、各教科の問題の難易度なんて、わかるはずもない。

その後、10分経って誰も立つ事はなかった。 当初、1人ぐらい退席後に自分も退出しようと思っていたが、暇すぎるため、帰るかと思い、回答を提出して教室を出るシュンだった。


早すぎる退出に、リンを除く他生徒達は、テストを諦めたと思っているのだった。そんな勝手な妄想はシュンは知らないし、興味もなかったのであった。


翌日の学科テストも、開始20分で帰るシュンの姿があったのだった。


学科テスト終了後、イアン達と合流して、討伐任務へ行くシュン。


「隊長、今日テストなのに、なんでこんな早いんっすか?」

イアンがオークの集落でオークの首をはねながら言う。

そんな俺も、オークの集落のボスの首をはねてた。


「テストって初めて受けたんだけどよ、くそ、簡単すぎてぇーよ、満点とかとって、目立つんのも嫌だし、半分、適当に埋めて出た。 それによ、血浴びってたほうが楽しぃっし」

シュンは血塗れで、悪い笑みでいっていた。


「ここも終わりか、次どの任務にっすっかぁー」


シュンはタバコをふかしながら、手にある10数枚の討伐任務があり選んでいたのだった。


◇◇◇

一方、採点している教師陣は、みながグランの所にきていた。


「シュン・フリークス君の回答用紙がおかしいいですよね」

「どうおかしいんですか?」


グランは、シュンが何したのか冷や冷やしていた。


「全教科問題の回答が半分だけ埋まっていて、それがすべて正解なんですよ。 ただ、なんで、全部回答していないのかって思いまして。 しかも、簡単なやつの回答は書いてないと思ったら、この魔法論で教えてない問題で満点とらせないための質問だったんですが、完璧な回答なんですよ。」


悩ましい顔をしている教師だった。



それを聞いて、グランは、きっとシュンのやつ目立たないようにと思って回答書いたが、あいつの場合きっと難易度がわかんねぇーだろう。 だからかぁーと心の中で、なんでいつもあいつの面倒ごとを俺にまわすんだーと叫んでいた。


「ああ、フリークスは、かなり変わっているんですよ。 いろいろちぐはぐなんで、勘弁してやってください。 当人のベストの回答なんで」


シュン、俺、これ以上の弁解はねぇーぞと、考えていたグランだった。


「確かに、グローリア先生のおっしゃる通りで、変わった子ですね。 あまり深く考えるのはやめます」


その教師の言葉に、顔にはださず、心で安堵していたグランだったのだ。

そんな事になっているのは全く知らないシュンである。



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