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白銀の黒帝  作者: 八木恵
2章:学園編
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学園転入①

朝目覚めたシュンとリン。 時計を見ると7時45分だ。

お互い、無言で、シャワーを浴び、支度する。 シャワーからでて、制服に着替え終わった時点で7時55分となっていた。 戦闘服なら、ものの1分で着替えるのだが、着慣れない制服に時間がかかった。


そこから、タバコを吸いながらのんびりコーヒーをのみだす。 朝食は抜いても、朝のコーヒーと一服は外せない。 しかも、これから禁煙時間が始まるし。。 

「シュン、後5分だ。 間に合わない」

「ああ、平気だ。 ここから転移する。 今、学園長室の近くに人いねぇーかさぐってる。 タイミングみて転移するからつかまっていろ」


リンがカバンを持ち、側に来ているのを確認して、俺はタバコを消して転移した。

学園長室の扉の前についた時は、時刻は7時59分であった。 まにあった。


扉の前で、学生モードに切り替え、扉をノックしてから昨日と同様に入室した。

マルスが「時間通りですね。 素晴らしいね。 お二人とも制服がよく似合ってますよ」と社交辞令をいいながら昨日と同じソファーに座らせるのであった。


座ると同時に、マルスが申し訳なさそうに言う。

「担任の先生が来る予定になっているのですが、申し訳ない事に遅れてまして、来るまでここで待っていてください。」


特にマルスも2人とする会話もないので、マルスは自分の机に戻っていった。

する事がなかったので、そう言えば学生手帳に校則が書いてあるといっていた事を思い出したので、学生手帳をカバンから出して読みだしたら、リンも同様に読みだしていた。


傍目、リンは熟読しているように見えるが、実はシュンは、速読ができるためパラパラめくっているようでしっかり頭に入っているのだった。


そんな2人の様子をみて、マルスは、聞く。

「ノーマス嬢は、勤勉ですね。 校則でわからないところありますか?」

「まだ、読み始めたばかりですので、今のところは質問はありません」

「そうですか、何か不明点があれば聞いてくださいね」


リンはなぜマルスが自分だけに聞いたのか気になり、シュンのほうを見た。

シュンは既に読み終わっており、今度は教科書を読みだしていたのだった。


この様子をマルスは、シュンは飽きたと勝手に判断し、マルスの中ではリンは勤勉で、シュンは飽きっぽいと判断していた。


しばらく時間が経過して、時刻は8時20分だ。


こちらに近づく魔力に気付いたが、俺は特に気にせず、態度には出さないでいた。

するとノックもなく、ドアが開き、小綺麗にしていればイケメンなんだろうが、筋骨隆々で無精ひげを生やし、茶色の短髪の20代後半の身長は、195cmの男がはいってきた。


「学園長、すみません。 寝坊しました」と男が頭を下げていう。 

「またですか、グローリア先生。 いい加減にしないと減俸にしますよ!!」


「それは勘弁してください」とグローリア先生と言われた男は嘆願するのであった。


マルスは、溜息をつきながら言う。

「時間がないので、紹介だけしますね。 女の子のほうがリン・ノーマス嬢で、眼鏡をかけている彼が、シュン・フリークス君です。 こちらが、君たちの担任で1-Dのグラン・グローリア先生です。 主に、歴史と実技を担当します。」


マルスは、グランに、数枚の紙を渡しながらのだった。

「彼らの資料です。教室に向かいながら読んでください」

「もう、始業時間ですから、さぁー急いで」といって、3人の退室を促すマルスであった。


◇◇

退室後、グランは、「ああー、なんだ、よろしくな」といい、早歩きで資料を読みながら教室へ向かう。 俺とリンは、無言でグランの後を追う。


そして1-Dと書いてある教室の前で、グランがダルそうにいうのだった。

「始業時間前には、まにあったな。 たく、学園長も変な時期に転入生よこすなよ。 とりあえず、お前らそこでまっていろ。 俺が呼んだらはいれ、教室に入ってきてくれ」


そう言い残すと、グランが返事を聞く事なく、少し騒めく教室内に入っていった。


すると、リンからの念話。

リン:「あの担任、適当だが大丈夫か?」

シュン:「ああ、適当だな。 でも、大丈夫だ。 あいつ、風帝だ。しかも、ギルドの3番隊隊長だ」

リン:「はぁー、全然、雰囲気が違う。 本当か? ギルドの時はもっとしっかりしてる」

シュン:「ああ、間違いねぇー。 魔力の質が同じだ。 俺らと同じ理由で演技してんかもな。 てか、過剰戦力だよな。 あとで、ジルに苦情だな」


その言葉を聞いて、納得するリン。 シュンが、魔力の質を間違えることはないからだ。


グランに呼ばれ、俺とリンが教室の中に入ると、生徒たち様々にいう。

「女子きたー。」

「可愛い。 キター」

「男のほうは、普通だな」

「彼氏いるのかな?」

「あの2人どいう関係。」


などなど、みんなリンのほうに注目がいっているようだった。


教室に入ると、女子が1/3おり、ジルのすくねぇーっていってたが、多いじゃねぇーかよっと怒り、マジ、くせぇーと俺はぶつぶつが言っている。 そのため、リンから先に一歩前にでて自己紹介を始める。


「私、リン・ノーマスといいます。 属性は風で、中級まで使えます。 で、隣が幼馴染のシュン・フリークスです。 私には大丈夫ですが、対人恐怖症で特に女性恐怖症なので、女性は絶対に半径1m以内には近づかないようにお願いします。」


頭を下げるリンを見て、少し落ち着いた。 


「えーと、魔力が多めで、属性は全部なんだけど、魔法あまりうまくないので、初級までしか使えないです。 あと、リンが言ったように、僕、女嫌いです。 近づかないでください。 あと、田舎にいたので、一般常識も疎いです。なので、よろしくしなくていいです」


俺の女嫌いはどうあったって隠せないので、先に公表するべきとジルが決めた内容。 教室に入って、俺が不機嫌になった場合は、リンから自己紹介し、俺の女嫌いを言う事にはじめからなっていた。 


ちなみに近づくなは、シュンが殺さないためである。 護衛任務なのに、殺してしまっては本末転倒だからだった。


それを聞いたクラスの生徒達は、口々に、

「はぁ、女性恐怖症」

「全属性なくせに、初級魔法ってなんだよー」

「女に守られてるよ」

「リンさん、中級ってすごいね」

「あいつ、よくこの学園に入ってこれたな」


など、さまざまだ。

ったくよ、ガキが煩いしうざい。 学園というのは、こんなにも煩い所なのかと、俺はこの任務を承諾した事を後悔した。 って、何回後悔してんだ俺。


いまだに、学園長から渡された資料を読んでいたグランだったが、教壇をたたいて、騒がしいい生徒を鎮めるのだった。


「転入生が来て、嬉しいのは分かるが、お前ら、静かにしろ! 俺もこいつらの事把握できてないんで、今資料を読み終えたとこだ。

あー、なんだ、まず恐怖症をバカにすんなよ。 今は停戦中だがな、帝国軍との戦争であまりの酷さに何千という兵士がなにかしらの恐怖症と戦っている。 今、普通に生活できているのは彼らおかでだ。


フリークスの主治医の正式な診断書もある。 なんで、女ども、絶対に近づくんじゃねーぞ!!」


少し威圧しながら言うグランであった。 その言葉に頷く生徒達。 

そうなグランの言葉に、あ、意外といい奴とグランの認識を改めるリンであった。


「フリークス、とはいっても女はゼロじゃない。 廊下とかですれ違うかもしれんが、どうするんだ?」

「僕、気配に敏感なんで、自分らからは近づかないし、回避でくるよー」


「あー、お前魔法は苦手だが、体術と剣術はそこそこってなってるな。 さすが、ギルド育ちのギルド隊員候補性だな。」


大人しくなっていた生徒が、『ギルド候補生』という言葉に反応して、

「ギルド隊員の候補生!! まじかすげー」

「ギルドランク高いのか」

「ノーマスさんもか。 すげー」


と騒ぎだす。


グランは、こいつらほんと煩いし、しまったと、少し頬を掻きながら言う。

「あー、すまん。ギルド隊員候補生といっても、こいつらギルドランクはまだDだ。 将来性を期待されてこの学園に入学してきたそうだ。 ギルドの任務で1週間遅れたが、本当はお前たちと同じ時に入学する予定だったみだいた。」


ギルドランクを聞いた生徒達は、

「なーんだ、候補性っていうから高位ランクだと思った」

と口々にいう。


そんなのは無視したグランは、

「授業はじめんぞ」

「フリークスは、一番後ろの窓側だ。 でその隣がノーマスな」

といい、グランは席をさすのであった。 


それを見て、一番女子から離れている席だったので、俺はリンと一緒に飄々と席へ向かうのだった。


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