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白銀の黒帝  作者: 八木恵
1章:白銀の黒帝の誕生
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隊員から一般常識を学ぶ⑥

イアン達と過ごす日々が普通になり、ある日こと。。。


討伐任務後、0番隊ご用達の店で食事をしているのだった。



「隊長、もうすぐ成人っすよね。 何するんですか?」

イアンが、聞いてきた。

そう、俺 シュンは2週間後に誕生日をむかえて15歳となる。 ようやく、成人だ。


「あぁ、なんかよ、アークがいろいろ用意してるらしいぃ。 んで、リンも含めて祝ってくれるっていうからアークとこいってくる。 なんで、誕生日の少し前から2週間はこっちいねーから」


俺はニヒルな笑みを浮かべならがら、嬉しそうにイアン達にいう。


「楽しみっすね。 んじゃぁ、戻ってきたら、ここにきましょう。 その頃には、酒がのめますね」

イアン達も、やっと隊長達と酒が飲めるかもというので、楽しみにしていた。


「おう、楽しみだ。 んじゃ、今日は俺たち先帰るわ。 じゃぁな」


俺は、リンを連れて会計をすませて店をでた。


一方シュンの姿をみて、イアンはアークが何をするか楽しみになっている。


◇◇◇


その後、アークの所へ行く日、シュンは久しぶりにジルに会いにマスター室に来た。


ジルはシュンの口調と態度の変わりよう驚いていた。

「お前、その口調どうした」


そう、ジルは、多忙でイアン達にシュンを任せてからシュンに会えていなかった。 任務は簡単な会話は全て念話でしていたので気付いてなかったのであった。


「ああー。 イアンの奴が、威厳のある口調にしろってぇいうからよ、こうなったんだ。 別にいいだろ。 アークとこ行くから、2週間いねーぞ」


俺は、そのままジルの反応も確認せずマスター室を後にしたのだった。


---

その姿を見たジルは、イアンに任せたままにした事を反省していた。

イアンよ、一般常識はどうなったんだじゃ。 そして、こちらの反応もみず立ち去るシュンを思い出し、応答だけは素直だったシュンがぁーと膝をおって「まさか、反抗期。。。」と呟くジルの姿があったが誰も知らないかった。


シュンがアークの所に行くという時は、何があっても行ってしまうためジルは何も言わないが、戻る日だけは確認するようにしている。 以前は、まったく何も告げずにふらっといなくなるため、ジルが行先と戻る日だけつたえさせていたのだ。 だから、まだましなのだが。。。



◇◇◇

2週間後、アークの所から帰ってきたシュンが、ギルドマスターのドアをけり破って入ってきた。

機嫌が悪い、しかもくわえているのは、飴からたばこにかわっているのだ。


その姿を見たジルは驚いて、唖然とする。 そして大声で叫ぶのだった

「おい、シュン。 たばこすいだしたのか? てか、ドア壊すなー」


「あん、ドア。 面倒だったから。 あとで、直すわ。 タバコ? んな、きまってんだろ。 成人したからいいだろ。 リンは、ダメだったけど、俺は気に入った。 しかも、アークが俺のためにつくったんだぞ いいだろ」


シュンはドヤ顔でいうのだった。


「アークが、ワイン作ったんだ。 ジルにもあげろっていうから持ってきてやったぞ」


ジルの反応は気にせず、シュンはワインの小樽を机に置くのだった。


「アークがかぁ~。 まぁ、アークのすることじゃ。 儂は何もいえんの。 ワインありがとう」


「イアン達は、訓練場か?」

「ああ、たぶんな」


ジルは、シュンの質問を聞きながらアークのワインを開けようとしていた。

 

「あいつらぜってぇー許さん」

シュンが、怒鳴りながら部屋からでていった。 ついでに、魔術でさくっとドアを直して。。 


その姿を見たジルは、シュンが機嫌が悪いのは、イアン達のようだと察しながら、もらったワインを早速グラスに注ぎ飲むのだった。 


「うまい!!」

「イアン、アークは更にお前の上をいったぞ!! 素直なシュンはもういないのか。。」


1人と寂しそうにつぶやきならが、おいしいワインを堪能する、なんとも居た堪れない姿のジルであった。


◇◇◇


その頃、訓練場にいるイアン達3人は集まっていた。


「今日だよな。隊長帰っているの」

「ああ、楽しみだな」


怒っているシュンが帰ってくるとはしらず。。 そして、ここに間もなくシュンが来ることもしらずに。。


すると、訓練場のドアが破壊され爆音で、訓練場にいた皆が驚きドアのほうを見る。

そこには、片手に剣をもちながら、タバコを加え、0番隊隊長のコートを着た小柄な少年だ。 後ろには同じくらいの身長の隊員もいる。


「イアン、てめぇー嘘おしえやがったな!」


シュンが怒鳴りながら、イアン、カイ、サルに襲いかかるのである。 

危険を感じたイアン達3人も必死で応戦しいる。


「隊長、おれ、なんも嘘なんて教えてないっすよー」


「アークがいってたぞ!! 隊長だからって、食事全部支払う必要ねぇーって。 てめぇーだましたな。 あと、年上が年下におごるとも言ってたぞ!! たまにはおごれ!!」



シュンが、イアン達 3人に蹴りをいれて倒すのであった。 

倒れた3人の前にたって、ふんぞり変えるシュン。 もちろん、タバコを加えたまま。


その姿をみて、恐怖するイアン達。


「すみませんでした 今日は俺たちがおごります」


といって、イアン達は土下座するのであった。



それを聞いて、満足したシュンは、剣をしまいながら言うのだった

「許す」



安堵するイアン達であったが、イアンの心の中では、アークって確か不死鳥だよな。 

なんで、そんな事知っている。 そして、なんで、他の一般常識を教えてなかったんだ。 

にしても、アーク、隊長を喫煙者にするとは想像してなかった。 さすが、アークと。 いい感じに隊長を仕上げてくれてる。 酒も期待と、土下座しつつも満足なイアン達であった。 


アークとイアン、会ってもいなにのに、なぜかシュンの向かわせる方向が同じである。 ちなみに、アークもシュンの口調と態度が気に入っていた。


「じゃぁ、行くぞ」


シュンの号令で、訓練場を離れる0番隊。 

嵐がきて、すぐ去っていく。 もちろん、破壊されたドアは直していく。。。


もともと、シュンは本当に怒っていたわけではなく、ちょっとした仕返しをしただけだ。

なので、目論見 成功で満足しているし、リンもすべて知っていたので、土下座した3人をみてリンは爆笑していた。


シュンだけではなく、リンもこのころには無表情ではなく、表情が豊かになっていた。

イアン達のおかげで、シュンもリンも無表情からだんだん表情が豊かになっていたのであった。

仲間内限定ではあるが、笑う事を覚えた2人であった。


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