隊員から一般常識を学ぶ⑤
これを機会に、今まで任務しか共にいなかったイアン達とシュンは、暗殺任務以外の任務や、訓練、食事などを共にすごしていく事になるのだった。
シュンが0番隊になって2年近く経過して、滅多にみる事のできなかった0番隊隊長の姿が目撃される事になるのだった。
が、その姿は、片手はズボンのぽっけにいれ歩く。
棒付きの飴を加えているのは可愛いのだが、フードを被っているのでなにやら近寄りがたい雰囲気である。 ちなみに、隣にはリン、後ろには大男のイアンも含め3人の男を従えている。
そのため、彼ら5人が通ると周りは自然に道を開けるのである。 そう、ギルドの隊員服をきてなきゃ、どこの裏の人たちだと思うくらいにだ。
そんな周りの反応は気にしない0番隊であった。
◇◇◇
そんなある日の事。
討伐任務が終わり、食事に行くのに珍しく歩いていた。
「そういや、隊長の身長って、リンさんと同じになりましたね。」
「おう、やっとリンと同じになったんだ。 おめぇーらと、食事行くようになって少しずつだけど伸びてんぞ」
シュンは嬉しそうにいい、リンも嬉しそうだ。
「俺、前から気になってたんすけど、隊長とリンさん、はじめの頃にくらべて大分仲いいっすよね」
「俺も気になったっす」
「ああ、俺もだ」
「ああ、俺、リンと一緒にいるって決めたんだ。 リンの魔力甘いしな」
イアン達は、魔力が甘いの意味はわからない。
「って事は隊長って、もしかしてとっくに童貞卒業してんすか?」
興味津々で聞いているイアンだ。
「当たり前だろ。 結構前だぞ。 ほぼ、毎日リンとセックスしてんぞ」
特に恥ずかしがる事もなく、ニヤっと答えるシュンであった。
「「「さすが、隊長!!」」」
イアン達もイアン達で、隊長って羞恥心ないから、からかえねぇーと思いつつ笑いながらいうのだった。
彼らの会話は、くだらない内容だったり任務の話だったり。
シュンとリンもイアン達との会話が徐々に楽しくなり、更に友好関係を築いていくのだった。