ギルドの魔法の試験
ここは、ギルドの訓練場である。
訓練場にいるのは、ジル、アークとシュンの3人である。
「まずは、魔法だ。 シュン君の年齢もあるし、事情が事情なんでな、儂が確認する事にする」というジル。
「シュン君、おぬしの出来る最大攻撃魔法をあの的にあててくれないか?」
「いいけど、この訓練場破壊する。 いいのかな? ねぇ、アーク」
訓練場を破壊って、何を。 この訓練場は魔法攻撃に耐えられる結界をはっておるんじゃが。
どういうことじゃ。と内心でつぶやくジル。
一方、アークはアークで周りを眺めている。
「ああ、破壊するな。 シュン、結界はって、とりあえず、上級で的だから、鉄で貫けばいいんじゃねぇーか」というと、シュンが「わかった」といい、無演唱で結界をはり、大きな無数の鉄が、数十ある的に向かい貫き全ての的が破壊される。
ジルはそれを見て驚愕していた。 無演唱じゃと。 しかも全ての的を破壊じゃと。
「こんな感じ。他のもできる」とジルに向かっていうと、ジルは我に返り。
「いや、十分じゃ。 だが、聞きたいのじゃが、無演唱でかつ結界は神級で、演唱もせず鉄がでてきだが、お主の得意属性はなんじゃ?」といわれ、シュンは首をかしげる。
するとアークが笑いながら、「俺もあんま魔法について詳しくねぇーが、こいつが使ってるのは魔術だ。 こいつには魔術を仕込んであんで、魔法は教えてねぇ。 属性っていうと全部になんじゃねーか」というと、ジルが驚きを隠せない。
「ははは。 この年で魔術師に会えるとは思っておらんかったわ。 とうの昔に難しすぎて、廃れた魔術を扱うとは、さすがアーク殿が育てたという事じゃな」というと、「まぁ、そうだが。シュンに才能があったっていうのもあるしな。」と嬉しそうにいうアーク。
「シュン君は魔術師だったのだな。 となれば、魔法実技はもちろん合格じゃ。 次は模擬戦だ」といって、ジルはシュンとアークをつれて別の訓練場へ連れていく。
訓練場に入ろうとする所で、アークがシュンに何かを告げ、アークが「ジル、俺はマスター室にいる。 あんまり、人間に会いたくないんだ」といって、マスター室へ転移していくのだった。