ギルド生活:魔物襲撃②
そんな魔物襲撃が状態が続く中、マスター室からは連日ジルの怒鳴り声が聞こえるようになる。
なのに、今日はジルは不在でマスター室からは、怒鳴り声がきこえない。
ジルは今、王宮の帝を含めて緊急招集の会議に出席している。
「ギルド隊員だけで、対応できるわけないじゃろ。 依頼が多すぎてまわせん。 国も動け!」というジルの怒鳴り声が響く。
そして、怒りがまだ収まらいジルは、「なぜこんな状況なのに、国は動かない。 国民に通達しておけば、避難できたじゃろ。 何をしている」といって、王や国軍側につめよる。
「王国軍は、魔物に素人だ。 ギルドに任せればいい思っていた」と言い訳をいう国王。
ジルが少し落ち着きながら、「かなり前から説明してあったはずじゃが、あの魔物はこの世界の魔物ではないと。」といい、「では、魔王対策のほうはいかがじゃ? ギルドのほうは、今魔物で手がいっぱいじゃ。 魔王が魔物をつれてきてもギルドは手がでん。 その可能性は考えておりますでしょうな?」という。
「なぜ、魔王の侵略に、魔物が関係するのですか?」と質問する騎士団長であった。
その質問を聞いて、ジルの頭はいたい。
「儂としては、関係ないと思うのが不思議じゃ。ここの世界でない魔物が出現してきて、魔王の襲来予告日まであと2か月と迫っておる。 儂は関係あると思っている。 儂らギルドが想定する魔王の出現場所は、例の旧国境じゃ。 そちらは、既に想定場所があるか?」
「全研究者で研究し、出現想定場所の予測しておりますが、まだ不明です。 そのため、王都周辺と副都周辺にそれぞれ70万の兵で向かいうつつもりです。」と説明する宰相だ。
それを聞いてジルは首をふる。
「ずいぶんと杜撰ですな。 今のように地方都市は放棄ですか?」
「どこに出現するか分かりません。 そのため、狙われやすい都市部に戦力を集中させているのです」と説明する宰相に、貴族、他騎士団長と魔法師団長もその説明に納得している。
「では、こちらは勝手にさせてもらいます。 ギルドは、全隊員の戦力を旧国境に置かせていただきます。 状況次第で、王都に一斉退避する。 よろしいですか?」という言葉に、ギルドの戦力もあてにしていた、貴族はあーだとこうだと反発する。
「今は討伐を手伝ってくれておるが、魔王が襲撃する際は、黒帝は既に不参加を表明しとるのじゃ。 そのため、ギルドの戦力は、ギルドが予想している場所に集中させる」
「おぬしから、黒帝を説得できんか?」という国王に、、貴族は「そうだ、王命として参加させろ!」といいだす。
ジルが首をふり、「黒帝は王命拒否ができる。 いい加減覚えるんじゃ。 あとは奴の気まぐれじゃ。」と告げ、ジルは立ち上がり「帝達よ、ギルドに協力するものは立ち上がってくれ。 これは、総帝ではなく、ギルドマスターとしてのお願いじゃ。 王よ、箝口令で魔王についての通達がなされていないが、ギルドは本日全ギルドに通達する。 こちらの士気の関係で、これ以上黙っているのはむりなんでな」というと、
王が「黒帝は動かんか。 わかった、箝口令は解除する。 旧国境に国軍10万を配備しろ。 帝は各々の判断にまかせる」とやや投げやりになった愚王だった。 正直、貴族、騎士団に壁壁していた。
ジルが「協力感謝する。 1か月後、旧国境にある旧砦に移動を徐々に開始する。 協力する帝は、わしについてきてくれ。 では失礼する」といって、立ち去る。 その後を追って立ち上がった帝は、風帝と闇帝、そして氷帝と炎帝であった。 炎帝は正義感から、氷帝は、黒帝がでない今、いままでの恩を少しでも返したいという想いからだった。
数日後、魔王の存在は国民に知れ渡ることになるが、軍が討伐にむかうというお触れで王都、副都にいる国民は思った以上にパニックに陥る事もなく元通りだった。しかし、地方都市のほうは混乱し、王都や副都へ避難するものが増える。 避難できないものは、食料確保したりで地方のみで暴動がおきていた。