まぁーいいか。
とりあえず、ジルから渡されたギルドカードしか使えない事は理解した。
そしたら、ジルがまだ話があるみたいで、続ける。
「それで、相談なんじゃが、シュン、お前隊長職に復帰してくれないか? 任務も、夜の任務も受けてほしい。 イアン達なら、お前とリンを喜んで迎えてくれるだろうし、出来れば、イアン達、他の隊員達も鍛えてほしいんじゃ。 魔王の他にも部下たちも来るという話じゃ。 少しでも対抗戦力を増やしたいんじゃ。 これは、儂のお願いじゃ」といって頭を下げるジル。
ジルは頭を下げたまま「嫌なら構わんし、部屋もお前の部屋は誰も入れんからそのまま使って構わん。」と嘆願する。
「なぁ、ジル。 俺が、そういうのきれぇーなのしってるだろ」というと、ジルが頭を上げる。
「まぁ、こっちもお願い聞いてもらってんだ。 別に構わねーよ。 ジルの頼みだしな。 ただ、面倒になったりよぉー、嫌になったら辞める。 それでもいいか?」と聞くと、嬉しそうにジルが「ああ、構わん。 ちょっとまっていてくれ」といって奥へいく。
ジルが、俺とリンに渡す。
「おかえり、シュン リン」という。 受け取りながら、「「ただいま」」と返す俺とリンだった。
俺とリンがジルから渡されたのは、0番隊隊長と隊員コート、そして戦闘服だった。
「イアン達は、今の時間は訓練場だ。 会いにいってやれ」といわれ、「ああ」といって瞬時に着替える俺とリンだった。
「シュンさん、相変わらず面倒ごとは魔術で解決しますよね。 私はこの辺でおいとまします。 何かありましたらアークさんところにお手紙を。 あとこちらも、手紙おくりますので魔法陣の設置お願いしますね。 マスターさんもお元気で。 失礼します」足早にいうカールに、「ああ、アークにいつもの時に帰るって伝えておいてくれ」というと、カールはにっこりして頷き、その場から転移していった。
「んじゃ、俺らもいくか」といって、俺とリンも転移した。
マスター室に残されたジルは、これから起こる事、その事実に想いを馳せながら、この時期にシュンが戻ってきたことに何かの歯車が動きだした事を改めて実感するのだった。