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白銀の黒帝  作者: 八木恵
3章:魔王編
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緊急招集②

その状況を収束させるため、国王が発言する。

「皆、総帝のいっている事は本当じゃ。 黒帝に対して不干渉かつ任務のみ請けおう。 王命拒否もできる。」


...だが、それでも数名の貴族がその言葉に驚き驚愕な顔をしている。 すっかり、4年という月日で忘れてしまっていたようだ。


そして、王が続ける。

「しかし、今は緊急事態だ。 総帝よ、なんとか、黒帝を探してほしい」と王が嘆願するのであった。


その嘆願に、ジルはジルで冷静にこの状況を分析し、はっきりとした言葉でいう。

「無理じゃ。 それに、王よ、我々は黒帝に依存しすぎじゃ。 今、我々に出来るのは、戦力の増強と強化だ。 そして、儂はギルドをなんとかする。 おぬしらは、おぬしらの増強と強化だ。」というと、王はがっくりしている。


そんな、王を無視して、ジルは、自分の仕事ではないが、まったくつかえない国王の代わりに意見する事にした。

「文官達は、魔王が2年後どこに現れるか推測と予測だ。 まだ、2年もある。我々は出来る事のみに集中すべきじゃ。」と告げ、ジルは立ち上がり「わしは、儂の仕事がある。 失礼する」といって立ち去る。 


それをみて、風帝と闇帝が退出する。 それ以外の帝は、貴族出身であるからだ。


ジルが去った会議室では、兵の徴兵、強化など話し合われた。 魔王の事は国民の混乱を招くとして、時期が来るまで箝口令がひかれ、本日の暗闇は、天候変化によるものとお触れをだした。


共和国というのは、4年前の王国と帝国の戦争により王国が勝利し、帝国を併合したのであった。現在、王宮は王都にあり、王都は元王国の場所と同じである。  帝都のあった場所は、現在副都と呼んでいる。 

本来、戦争に勝利した、王国軍や参加した土帝と水帝のほうが英雄として国民から喝さいされるはずだったが、戦争中に130万の魔物の襲撃から国民を守った、黒帝と0番隊のほうを国民は喝さいしたのであった。


◇◇◇

緊急招集から戻ったジルはギルドのマスター室にいた。 風帝であるグランもいる。


「マスター、魔王っていわれても実感ないっすが、やっぱり俺アークっていうのに会いにいきましょうか?」

「何度もいっているだろ。 イアン達にもいったが、アークは魔の森にいる。しかも、奥深くらしい。 あそこに行くまでに半年はかかるし、森の中は危険すぎる。 それに、シュンが失踪後、アークが儂の所に来て『魔の森にきても、シュンはいねぇーぞ。 シュンが会いに来るまで待て』といっておった」とジルが伝えると、納得するしかないグランだった。


「儂らは引き続き、ギルド隊員の増加と強化だ。 合同訓練、討伐依頼をこなして、隊員達の底上げをするしかない。 お前も協力してくれ」というジルに、グランも「畏まりました」と承諾するのであった。


グランが退出した後、マスター室の机の引き出しを開ける。 

そこには一通の手紙というよりメモ。

『俺とリン、ギルト辞めて、ちょっくら旅してくる。 いずれ戻ってくるけど、それまでギルド強くしておけよ シュン』


そのメモを読みながら、(なぁ、シュン。 一応、お前に言われた通り、ギルド部隊数も隊員も増やしておる。 お前は、あの時すでにこの事態を知っていたのか?)とひとりごちる。


それから、ジルはグランと共に、隊員の増強、訓練など決めていく。イアン達にも協力を仰ぐのであった。

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