当たり前の事
私は幸いにもそんな人の当たった事はないが、身体障碍者などで、人に手助けして貰ってもお礼を言わない人がいるそうだ。
理由としては、好きで障害を持ったのではない。一々礼を言うのは卑屈な感じがして何も行動出来なくなる。また、手助けして礼を言われなくても良いという人には、障碍がある人を助けるのは当然なので礼を言われるような事ではない。という意見もある。
いや、礼を言えよ。と思う。
自分でいうのもなんだが、割と困っている人が居れば助ける方だと思う。目の前に困ってそうな人が居て、その人が自力で解決できなそうで、自分にそれを助ける能力と時間的余裕があれば、基本的に助ける。
それに対して、その困っている理由が俺の所為ではなく、俺に助けて貰ったのなら、俺に礼を言え。俺だけではなく、その人の所為じゃない事でその人に助けて貰ったならその人に礼を言え。というのは当たり前だ。
こういう事を言うと、礼を言われたくて手助けしたのか。という、明後日の方向の非難をする人がいそうだが、それ以前の問題だ。して欲しいと言ってるんじゃない。当たり前の事をしろと言っているのだ。障害のある人を助けるのが当たり前としても、そっちも何かして貰ったら礼を言うという当たり前をしろという話だ。
大体、好き好んでそのような状況になった訳じゃない人は、障害を持った人以外にもいくらでもいる。例えば、両親が仕事を失いお腹を空かせている子供が居る。こんな事は子供がどうにか出来る事ではなく、自分がなりたくてなった状況ではないが、その子供に何か食べ物を買ってあげたとして、好きでこの状況になった訳じゃないからと、その子供が礼を言わなかったらどうだろうか。ありがとう、ぐらい言えよと思うのが当然だ。
災害でも同じだ。地震が起きて家が倒壊して下敷きになった。地震なんて自分の所為じゃないし、自分で止められるものでもない。それを通りすがりの人が助けを呼ぶ声に気づいて助けて貰って、好きでこの状況になった訳じゃないからと礼を言わない。あり得ない話だ。
障害を持っている、持っていないは関係ない。その人の所為じゃない事で、その人に何かして貰ったら、その人に礼を言う。こんなのは当たり前の事だ。