ジャパンパッシング
どうも最近、日朝首脳会談を行って日本も北朝鮮との交渉に乗り出さなくては朝鮮半島情勢に乗り遅れジャパンパッシングになる。日本も交渉に乗り出さなくてはならない。と主張しているメディアが多い。
いやいや、日朝首脳会談はやら無くてもいい。というよりやっちゃダメだろ。
言うまでもないが拉致問題は解決して欲しいが、北朝鮮の交渉の道具として使われるのは避けなくてはならない。
北朝鮮の狙いは交渉の長期化、複雑化を行ってアメリカの軍事行動を起こさせなくする事だ。
日本が北朝鮮と独自に首脳会談を行い、もし北朝鮮が核問題は有耶無耶にしたまま拉致問題を解決すると言い出したらどうする?
日本は拉致問題の解決を拒絶する事は出来ないが、だからと言って核問題も放置できない。国内世論もあり、身動きできなくなる。
そしてアメリカにしても、その拠点となる日本が身動きできず、日本国内の基地が使えない状態ならば「軍事行動も辞さない」という交渉カードが無力化する。
実際はどうであろうと、北朝鮮自身が、これでアメリカは軍事行動を起こせないだろうと考えれば、アメリカが軍事行動を起こすといっても、どうせ張ったりだろうと恐れなくなる。軍事行動カードが無効化されては、北朝鮮の非核化も難しい。
それどころか、アメリカが日本の世論を無視して軍事行動を強行する積りなのを北朝鮮が甘く見て非核化を拒絶し、アメリカが軍事行動を起こしてしまったらどうするのか。
理想は軍事行動を起こさずに北朝鮮を非核化することだ。
外交というものは、結果が自国の利益になればよいのであって、結果がどうなるかを考えずにリーダーシップを取るとか主導権を握るなどということに拘るのはあまりにも愚かだ。
拉致問題については安倍首相は、拉致問題も交渉の議題に挙げるようにアメリカに要請しているそうだし、交渉を複雑化させないためにも、アメリカと交渉内容を詰めて交渉の窓口は一本化すべきだ。
安倍首相は非核化に繋がらない話し合いは無駄(これを話し合いは拒絶と無理やり歪曲しているメディアが多いが、当然、非核化に繋がる話し合いなら有効という意味)と常々言っているが、それによって北朝鮮が耐え切れずやっと頭を出してきた。ここで手を緩めれば元の木阿弥だ。
最近、北朝鮮から、拉致問題は議題に挙げないなどの報道を流してきているが、それこそが日本を釣りだそうとしている動きに思える。
今、日本がすべき事は北朝鮮との独自交渉ではなく、トランプ大統領に、北朝鮮に甘い顔をするな。完全非核化が確約、実証されるまで経済制裁を緩めるな。と助言し続ける事だ。




