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神様のRPG ー転生した世界で俺は神託に左右されるー  作者: ゆっち
第二部 血塗られた森の再来編
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第十七話 平穏の裏には

 一瞬焦った。しかし、一瞬だ。


「……遅いな」

「なっ?!」


 加速(ブースト)状態での戦闘が当たり前のようになってた俺にとって、子供の攻撃など遅すぎた。槍を持って突撃してくるカティをひらりとかわし、後ろに回って短剣を首筋に当てる。

 今すぐにお前の首を落とせるという脅し。勝利宣言だ。


「悪かった。僕の負けだ、離してくれ」


 微妙に命令口調なのが癪だったが、このままの体勢でいる意味も無かったのですぐにやめる。するとカティは立ち上がり、砂埃を払ったのちにこちらを振り向いた。


「試すようなことをしてすまなかった。ただ、僕はキミの実力を見たかっただけなんだ」

「実力見るまでもなく終わったけどな」


 俺の余計な一言にも、口を紡ぐカティ。子供の割に堪え性がある。俺は精神年齢大人の癖に堪え性がないがな。堪えるとストレスがたまるから俺の方が正しい。現代社会じゃストレスは大変なんだよ。あ、ここ現代社会じゃねぇ。


「まぁ、アレだ。魔法の即時展開に関しては眼を見張るものがあったし、子供にしては速い攻撃だったよ」

「ストーリアは魔法のことも分かるのか?」


 しまった。と、思うがカティもこの年齢で魔法を使っていることから知られてしまっても大丈夫であろう。魔法は六歳からしか学べないため、カンザキのような信用できる人間にしか俺は教えてなかった。だが、ある程度利口そうなカティならば気がつくだろう。

 これで共犯者になる、ということに。


「まぁ、少しなら」

「それを聞いたらうちの姉が勝負挑んできそうだよ」


 血気盛んな姉弟のようで。


「一応だけど、僕も君と同じ四歳。だから魔法が使えることとかは言わないでおくよ」

「助かる」


 だから、何故に微妙に上からなのだろう。この場合は……いや、もう考えるのも面倒くさい。

 適当に話を切り上げ、俺は踵を返す。


「どこに行くんだ?」

「そろそろ夕方だからな。家に帰る」

「じゃあ、僕も」


 俺が元来た道を帰ろうとすると、カティも同じ方向についてくる。てっきりこの裏庭……と呼ぶには余りにも大きすぎる……に無断で入っていると思っていたのだが、どうやら許可を取っているようだ。

 確かにこれだけ広ければ近所の子供達の遊び場にした方が有効活用できそうである。


「あ、イヴ」


 そんな思考を続けているとカティが知り合いを見つけたようだ。話の流れや、氷のように透き通った青髪や瞳を見れば姉だと分かる。イヴと呼ばれた女児はこちらを一瞥して、


「氷槍!」


 氷の槍を飛ばしてきた。お前もか……。


 先ほどとほぼ同じ手捌きで制圧し、すぐに降参が告げられる。


「ごめんごめーん。アー君の話が聞こえてたから。つい、ね」


 つい、氷柱のような槍を飛ばしてくるのが最近の流行りらしい。暴力系ヒロインならぬ殺傷系ヒロインか。斬新すぎて怖い。


「別に。遅かれ早かれ攻撃されてたんなら、不意打ちよりはマシだ」

「ん? アー君、不意打ちしたの? さいてー」

「成功率を上げただけだ」


 殺傷率を上げただけのようだ。お巡りさんこいつです。


「知ってると思うけど、俺はストーリアな」

「知ってるわ。私はイヴ・カーティス」


 その後は二人と取り留めのない会話を続けて森を戻っていった。その途中で神が一度だけ話しかけてきたのだが、周りに人がいる上に反応に困る内容だった。


『僕……じゃなくて俺か』


 どうやらいつの間にやら、素になっていたようだ。今更直すのも変であるし、親と友人相手で口調が変わるのはよくあることだろう。それにこんな年歴の子に気を使うのもどうかと思い直す。


「ん。屋敷が見えてきたな」

「「そう(だ)ね」」


 重なるようにカティ達が返事をする。最初は同年代の子たちと会うのが嫌だったが、この二人ならば仲良くできそうだ。だからこそ、今日はこれでお別れというのが少しだけ残念に思える。


 ふと目線で前を見直すと、リリシアが立って待っていた。俺がこっちに来たことを知っている人はいないと思うのだが……流石出来るメイドは一味違う。


「リア様。おかえりなさいませ……それと、二人共も」


 ーーまぁ、そんな気がしてたよ。


「「「ただいま」」」


 この二人はどうやら、屋敷で預かっている子供二人のようだった。


 その後は部屋の案内や屋敷に関しての話を沢山された。取り敢えず自室と書斎が近くてよかった。後は……なんの話ししてたっけ?


「お疲れ様」

「さして疲れてねぇけどな」


 いつも通りに部屋に入った瞬間の神の出迎えだ。神様、本当に暇なんですね。


「それで、ご飯にする? お風呂にする? それともボ……」

「ご飯も風呂も終わったから寝ていい?」

「疲れてなかったんじゃないの?!」

「今疲れた」

「酷っ!?」


 部屋に来た瞬間にどっときた疲れに負けて、俺はベッドに倒れこむ。よくよく考えれば疲れていたのかもしれない。初めての環境で、襲われて、襲われて……睡魔に……襲われ……て……。


「はぁ、しょうがないなぁ。おやすみなさい」


 そんな、優しい声音を聞いて俺はゆっくりと意識を手放した。


 ◇ ◇ ◇


 一人の女性が闇夜を駆ける。加速(ブースト)により最大限まで引き上げられた神速の速度で、奴を探す。


「……」


 無言で闇夜の森を駆ける。


「……」


 木々から木々へと、飛び移り、飛び移り……。見つけた。


「…………」


 闇に浸透する短髪の黒髪。そして黒コート。しかし、闇と相容れぬ青白い肌が余計に禍々しさを増している。


「何かつまんねぇなぁ……」


 黒コートの男が呟く。ここで彼女と黒コートが会うのは初めてだが、ここ数日。別の部隊がこいつと死闘を繰り広げていたはずだ。それを、人の命がかかった戦いを奴はつまらないといった。


 自然と短剣を握る手が力強くなる。


「だが、今日は面白そうだなァ……」


 掠れて消えそうになる伸ばした語尾。それが空気中に霧散したと同時に、黒コートの男がこちらを見る。


「なぁ、お前……同じ匂いがすんだけど。銀髪で魔法と剣の扱いが上手いちいせぇ小僧知らねぇか?」


 ーー間違いない。リアだ。


 確信しながらも、彼女は剣を握り直す。力を抜く、強張らないように。


「知っていたとして、貴様に教える必要が?」

「まぁ、ねぇーわな。けど、いいわ…………手足の一本消えれば、流石に喋るだろ?」


 二つの黒が、交錯した。

 何故だろう……昨日からPV数が多い……。


 あ、恐らくの話ですが明日からSAOのゲームをやるので更新が遅れるかもしれません。そしてゲームがひと段落したら春アニメ……更新続けられるかなぁ……。

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