表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神様のRPG ー転生した世界で俺は神託に左右されるー  作者: ゆっち
第二部 血塗られた森の再来編
16/29

第十五話 変化の心配

「はー……生き返るぅ……」

「リア殿。少し年寄りくさいぞ」


 先ほどまで悶々とした気持ちで慌てていたのだが、やはり風呂は偉大である。一度浸かってしまえば、人間誰しもがこうなる筈だ。


 宿の地下に設置された、魔法具によるお風呂場は中々のものであった。自宅にあるお風呂も良かったのだが、あれは魔法の水と魔法の火で出来たものだ。少しだけ水にしては硬い印象があった。


 因みに、俺が水を出せば軟水になる。理由は恐らくイメージの違いで、俺は前世の知識で軟水が通常として考えるようだ。それでここの水は川の水を引いて、それを火属性の魔法具で温めているらしい。故により一層快適なお風呂となっている。


「そう言われてもいい。この幸せな空間に居られるのなら、僕はどんな犠牲も問わないよ」

「かっこいいことを言っているようで、すごく自堕落なことを言ってるな」


 しかし、実際にそう思えるほどの幸せ空間だ。最高なお湯加減に、ナイスプロポーションとは言い難いが、綺麗な女性とのお風呂。


「褒め言葉です」

「ふふっ……そうか」


 満面の笑みでカンザキは笑う。それに吊られて俺も自然と笑みがこぼれる。


「リア殿が年相応に笑ったのは、初めてだな」

「え?」


 そう言ってカンザキは少し寂しそうに、それでいて嬉しそうな複雑な表情を浮かべた。

 俺はそんなに笑っていなかっただろうか。と、考え、過去を振り返ってみる。毎日毎日、一日を無駄にしないために鍛錬で努力をしてきた。必要な知識は本で手に入れていった。他愛のない会話をしながらご飯を食べた。そして、就寝。


 寂しいという感じはしないが、四歳児にしては中々ストイックな生活だ。その状況で俺が笑っていたことは……愛想笑いはあった。あとは基本、真剣に努力していたのだ。


「リア殿はいつも楽しそうに鍛錬を重ねていた。しかし、それは子供の楽しさというよりも、冒険者たちと同じだ。そんな風に自然と笑えるリア殿は初めてだったよ」

「……そうですか」


 俺は元々転生者だ。だから、自然が何なのか分からない。精神年齢通りに大人振るのが自然なのか、年相応にいればいいのが自然なのか。

 俺は恐らく前者を取った。精神年齢通りに、誰にも迷惑をかけないように。いや、自分が今更子供に戻ることを拒んで、大人ぶっていた。しかし、周りの大人たちから見たら、それが不自然だったのだろう。


 そして、こうして笑った今を見て、カンザキが初めて安心できた。そういうことだ。


「別に落ち着いているリア殿が悪いなど、そんな馬鹿なことは言わない。しかし、子供らしく、笑っているきみも可愛いものだよ」

「可愛いですか、僕としてはかっこいい人間になりたいですね」

「…………充分かっこいいさ」

「え?」


 可愛いと言われたことに苦笑していると、カンザキが小さな声で何かを伝えた。しかし、その声はあまりにも小さく、俺は聞き返す。


「聞こえなかったならばそれでいい。さぁ、体を洗ってやろう」

「え、自分でやりま……という選択肢はないんですね」


 仕方がないなぁ。と、思いながらも、その後は年相応に俺は無邪気に笑った。


 ◇ ◇ ◇


 同じベッドで仲良く睡眠を取り、次の日の朝。

 何事もなく、前と同じようにカンザキに背負われて俺は家に到着した。今更ながらもカンザキはスティアやリリシアにもきちんとした挨拶をし終える。

 最後は何とも簡素な別れであった。


 そして、別れが終わり、俺が家の中に入るととあることに俺は気づく。沢山の荷物が玄関に置いてあるのだ。

 俺は疑問に思い、リリシアに質問する。


「この荷物は一体なんですか?」

「はい。こちらは引っ越しするので引っ越し先に持っていくものです」

「なるほど」


 ーー引っ越しかぁ。それなら、ここに荷物があるわけも……って。


「引っ越し!?」

「カンザキ様より忠告を受けましたので、王都の方の実家に一時的に帰ることにします」


 引っ越しという一大イベントに驚きつつも、さらなる驚きがやってくる。


「ここ実家じゃなかったの?! それに、王都ってガルリア王国に行くってこと?」

「はい。ここは旦那様のお仕事の関係で一時的に住んでいた別荘です。元々旦那様方の家は王都にあります」


 そんなの聞いていない。と、思うが、一度も疑問に思わなかったわけではない。うちの財政は中々に潤っているし、何故このような辺鄙な土地に住んでいるのか、と考えたことはある。金も実力もあるならば、王都のように結界があり、魔物の進行が考えられない場所に住んだ方が良いだろうと。


 その答えが、まさかのここは別荘だから。である。


『いやぁ、まさかここまで金持ちだったとはね』

『…………これ以上大きい家なんて想像できないよ』


 話によれば、実家には叔父と執事たち……たち、という時点で屋敷の大きさが理解できる……とメイドたち。それに居候の形で、俺と同い年ぐらいの子供が二人いるらしい。

 同い年ぐらいの子供についてはかなり気になるのだが、ぶっちゃけた話。


『精神年齢低いやつらと話するのとか、絶対キツイわ』

『どんまいどんまい。転生者たちはそれを難なくこなしてきているんだよ。まぁ、創作物の話だけどさ』


 ここが自室なら、実体化して肩をポンポンしている神様がいただろう。リリシアのいない廊下で俺は未だに一人で項垂れていた。

 次々に周りの環境が変わっていく。ガウェインがいないのはいつものことなので全くこれっぽっちも問題などなかったのだが、カンザキがいなくなり、そして引っ越し。


 心配である。

 分量が減ってますね。何故か力が入らないのですよ。最近忙しくて寝てないせいですかね。リポ◯タンDを飲んだら寝なくても元気でないですかね?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ