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神様のRPG ー転生した世界で俺は神託に左右されるー  作者: ゆっち
第二部 血塗られた森の再来編
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第十一話 森の戦闘

 まだカンザキ……。これを予約投稿する時にふと、自分の作品どこまで掲載されてるのかを確認したけどカンザキが出てきたばかりでしたね。もう覚えてないや(

 翌日。

 今日も俺は、基礎鍛錬から始める。昔からあった準備運動からのランニング。そして、新たに追加された剣の素振り、ステップの確認。これらを終え、精神統一をしているカンザキに隠密(・・)を使って近づく。そして、抱きつく。


 これが、暇を弄ぶ神様からの要望である。


「リア殿。準備万端のようだな」

「はい、先生。早く行きましょう!」


 俺は緊張のせいで早口で、そう告げる。早く注意してくれないと恥ずかしくて死んでしまいそうだ。


「そうだな。ちょうどいいからそのまま負ぶっていこう。私の筋トレと、リア殿の体感を鍛えるためだ!」

「え……」


 そう言うと、カンザキは俺を背負いながら立ち上がる。そして、刹那。景色が絵の具を混ぜたかのように写る。


『ご褒美だと思ったら、こりゃあ、どんまいとしか……』


 神様が何か言ったが、俺は全く反応できなかった。


 流れ行く景色に序盤は余裕がなかったが、暫くすると俺もその速度に目が慣れ、周りの景色が見えるようになってきた。俺の家の近くは、平原のようなものが広がっている。こんなに大きければ、開墾などすべきでは? と、思うほどであるが、狩猟というものは、この世界で有力な食料の集め方なのだ。石器時代の狩猟とは違い、魔法で確実性が上がったこちらの世界では開墾よりも上手い土地利用だ。

 そして、この平原を抜けると、森に繋がる。ここからは、野生生物の他に魔物が現れる区域らしいが、現れる魔物も弱く、今回の実践にうってつけの場所だとか。


「よし、じゃあ、ここからは自分で歩いてくれよ?」

「ははは……下手な馬より先生のおんぶの方が早いですね」


 森の入り口付近で、降ろされる。しかし、序盤の景色が見れなかったせいでここまでの道のりがやはり覚えられなかったのだが……。


「それで、実践の説明にはいるけどいいか?」

「はい」

「ここは、初心者冒険者などがよく訪れる。まさに初心者用の森。出てくる魔物(モンスター)(ウルフ)が基本で、強くても縄張り主の大狼(ハイウルフ)ぐらいだ。つまり、四足歩行の速度があるモンスターしかいない。それと、戦ってもらう」


 ーーは?


「魔物討伐。ってことですか?」

「そういうことになる」


 ーーは?


「僕四歳児、子供、OK?」

「あぁ、リア殿が四歳なのは知っている。OKだ」


 人差し指と親指で円を作って質問すると、それに合わせてカンザキも円を作って答える。いや、全然答えになってないのだが。


「危険じゃないですか?」

「いや、リア殿は下手な中堅冒険者より強いから全くもって心配していない。それにもしも仮に上位の大牙狼(ウルファング)級が出てきても、私も一応Aランク冒険者だからな。手助け出来る自信がある」


 Aランクがどれ程のものか、俺には判断基準が無い。しかし、それでも、恐らくは問題がないのだろう。彼女がそう言うのだから。そう信じよう。死亡は勿論、怪我などもありえないと。


「因みに、複雑骨折になっても大丈夫なように魔法が使えるリリシア殿も呼んでいる! 安心して怪我してこい!」

「それ全然安心出来ませんし!! リリはいつの間に?!」


 俺に向かってお辞儀をするリリシア。不安要素が沢山である。


 ◇ ◇ ◇


烈波斬(オーバーフォール)!」


 剣の切っ先から、波動と呼ばれる魔力の波を勢い良く飛ばす剣撃を、俺は牽制に使う。簡単に言うならば、かまいたちのように剣撃の壁が飛んでいく。(ウルフ)はそれをジャンプで回避するのだが、それがかえって弱点を生み出す。

 例え足が速くとも、空中で方向転換は不可能。それを狙って、左手にある短剣に今度は力を込める。


直刃突(ストライクブレイド)っ!」


 敵の脳天に向けて、真っ直ぐと短剣が突き刺さる。そして、(ウルフ)は一切動かなくなってしまう。


「これで、七体目か……」


 最初は戸惑ったが、短剣と直剣のコンボに気がついてからはかなりのハイペースで(ウルフ)を倒せている。ついでに索敵のスキルの練習や隠密を使用したりと、敵を探すときに色々と練習もできている。


『これは中々良い練習になるね』

『あぁ、全くだ』


 周囲で常に俺を二人が監視しているらしいが、ようは俺一人なので神様と念話で会話をするのが基本になっていた。というよりも、普通はこういうのは一人(ソロ)でやるものではないと思うのだが。ソロプレイヤーなど、アニメやラノベの産物だ。


「というより何か、暗くなってきたし……せんせーい?」


 昼前には帰るという約束をしていたのだが、周りが暗くなってきていた。気が付かない内に昼すら超えて夕方になってしまっていたようだ。俺は慌ててカンザキを呼ぶ。今頃カンザキも慌てているだろう。と、思っていたのだが。

 様子がおかしい。


「…………」

『リア。暗くなってきたのは、時間帯のせいじゃないよ。メニューを開いてみて。まだ十時半だ』


 言われた通りにメニューを開く。時間も言われた通りに十時半を示している。では、雲がかかっているのか? と、思い。空を見上げるが。


「黒い……」


 青空が黒く染まっている。いや、染まっているというより、薄汚れているようだ。こんな不思議な現象といえば……


「魔法か!?」


 そう当たりをつけて、周囲を警戒し始める。警戒し始めると、異変に気がつく。


「気配が感じられない」


 索敵の練習の成果で、索敵スキルを取得した俺だったがカンザキどころか、リリシアの気配すら感じ取れない。こんな非常時に隠す必要もないだろうに、一体……と、考えて答えに行き着く。


「そうか。幻影、或いは幻惑魔法。闇属性が得意な先生の仕業か」


 そうと分かると、安心できる。出来るが、安心と安全は別である。

 索敵に(ウルフ)が二体ひっかかった。


 ーーさしずめ、夜戦時の訓練って訳か!


烈波斬(オーバーフォール)!」


 しゃがみに近い低い体勢で、烈波斬(オーバーフォール)を放つ。姿は先程より見辛いが、それでも索敵の気配察知が役に立ったようだ。(ウルフ)二体が飛び上がる。

 今度は先程と違って、二体。短剣を鞘に収め、剣を両手で握り直す。


水平斬(ホリゾンタル)っ!」


 右から左へ、地面と平行になる剣の軌道が浮かび上がる。そして、(ウルフ)はそのまま地面へと崩れ落ちた。

 二体の(ウルフ)を見た後に、先程倒した(ウルフ)がいた場所を見る。(ウルフ)の屍はそこにはなく、代わりに黒い結晶が落ちており、それを拾う。


「魔結晶もこれで九個になるわけだ。さて、と、先生? そろそろ時間ですよー?」


 返事がない。


 残り二つの結晶の回収がまだだから、反応がないのだろうか? そう考え、魔物が消えるのを待つ。魔物の消え方はとてつもなくグロい。肉体がグツグツと沸騰したかのように湧き上がり、魔力が煙となり四散する。そして、最後に魔結晶が残るのだ。

 それを拾い上げ、もう一度カンザキを呼ぶ。


「せんせー? リリ〜?」


 反応が無い。


「一体何なん……」


 だ。


 その言葉が、出せなかった。


「グギャァァァァァァ!!」


 林の中から、(ウルフ)が飛んできた。


 ーー索敵を怠っていたわけじゃない! 何故、反応しなかったんだ!?


「ーーッ!!」


 身体をずらすことで、急所への攻撃を避ける。しかし、肩を掠め、鈍い痛みが感じられた。見てみると血が出ている。


「おい、待てよ……この(ウルフ)……でかいぞ?」


 いつの間にか、ストーリアでは無く、素の自分が出ていたが、なりふり構っていられない。

 目の前にいるのがただの(ウルフ)では無いのだ。

 話通りならば大狼(ハイウルフ)。だが、


「大きな爪と牙……まさか上位の狼って言ってた大牙狼(ウルファング)ッ!?」


 魔物の爪と牙が、もう一度向かってきた。大牙狼(ウルファング)ならば、助けに入る。入れる。と言っていたカンザキが一向に来ない。つまり、非常事態ということだろう。


「なら、剣以外の(魔法)もアリってことだよ……なっ! 風薙(ソニックウェーブ)っ!!」


 先程の烈波斬(オーバーフォール)以上の大きさを持ったカマイタチが、俺の動かした右手の軌道通りに飛んでいく。怪我をした腕を使ったために痛むが、大牙狼(ウルファング)が避けた隙にこちらも対応できる。


瞬間治癒(エクスヒール)


 左肩を抱えながら、治癒を行う。光属性を攻撃魔法ではなく、回復魔法に全振りした結果手に入れた上級魔法だ。これを使った瞬間に、傷口が塞がり、血管すらも正常になる。


「グルルルル……」

「おいおい、怒るなって。お前の子分 (?)を殺っちまったのは謝るから、さ」


 勿論通じるとは思っていない冗談だった。案の定、大牙狼(ウルファング)は通じておらず、寧ろ威嚇とでも思ったらしく跳んできた。


加速(ブースト)!」


 だが、今度は完全に避けきる。忍術による加速と神速によるステップの連携だ。大牙狼(ウルファング)は避けられたために、空中でもがくように動いて着地する。


「ガァゥアアゥ!」


 そしてまるで、避けるな! と怒っているかのように叫ぶ。


「じゃあ、避けねぇから来いよ」


 それに対して、俺は手招きをした。今度こそ、間違いなく挑発である。大牙狼(ウルファング)も挑発に乗ってくる。だが、本気を出して魔法も使っている俺にとって、大牙狼(ウルファング)は弱すぎた。


「チェックメイト……火球(ファイアボール)ッ!!」


 あまりにも火球(ファイアボール)と呼ぶには大きすぎるものが放たれる。スキルアーツの熟練度マックスによる、火球(ファイアボール)の威力の底上げの結果だ。その火の玉は、大牙狼(ウルファング)である大きな狼の三倍はあった。


「ギャウッ……」


 空中にいた大牙狼(ウルファング)には為す術なく、甲高い音と、ジュッ。という軽い音で、目の前にいた狼は文字通り消し炭になった。そして、それを見た俺の感想は


「魔結晶も消し炭になっちまうのか……」


 ちょっとだけズレていた。

 戦闘の割に地の文が少ない理由は、この程度なら雑魚。という表現です。べ、別に書くのが苦手なわけじゃないでありますですよ!?

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