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200文字小説

疾走

作者: 平 啓

 視界を覆う闇の中で、唯一見える地面が足元を流れ過ぎる。速さが増すごと色の境が曖昧になり、見知らぬ世界へ道が開く。もはや先に何があろうとこの疾走は止まらない。目指すは勇士の不動の高み。

 一瞬の衝撃。煌く火花と後ろへ飛ぶ体。天の声が轟いた。

「何やってるの、この子は!」

 体を起こされ、目深に被った幼稚園のベレー帽が上がる。優しい指が膨らんだ額を辿ると、じんわり涙が滲む。電信柱は歪んだものの不動のままだった。


3時間もかかりました。はあ。

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― 新着の感想 ―
[一言] なるほど……この電柱はきっとバベルの塔を暗喩しているのね。 その電柱が歪むほど勢い良くぶつかるとはなんという勇者 (´・ω・|||) コミックの「浦安鉄筋家族」が思い浮かんだヨ。
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