シリアス恋愛っぽい話。
タイトル未定です。思いつかなかったんだ……
主人公は正妃となるために育てられ、国同士の活性化のために隣国へ嫁ぐはずだった。しかし魔王の復活のため、勇者が召喚される。これがテンプレのチート逆はー補正美少女。
主人公は平凡な顔立ち。しかも実は元地球人で女神。元々この世界の最高神である天空神と大地母神の子だったが、まだ神としての形が決まる前に夫婦喧嘩で魂が次元を超えてしまった。そして地球に辿り着いて人間として定着。魂が神、器が人間という不安定さから不幸体質。それでもなんとか結婚までこぎつけたけど、相手の浮気相手が結婚式の前日に包丁持ち出して主人公を刺してご臨終。その魂を最高神が迎えに来てようやく神の一人として迎えられる。
暁と創造の女神の肩書きを持つが、世界を知るため世界に魂を馴染ませるために人として一生を終えてから神の役目を始めることになっていた。夫婦神は娘に幸福を願って一国の王女としての器を与え、幸せな結婚をして一生を終えることを楽しみにしていた。
しかし魔王復活により光の女神が手を貸したテンプレ勇者に婚約者を奪われる主人公。元々婚約者の王子が主導となって勇者召喚。勇者と王子はお互い一目惚れ。王子は勇者の仲間として魔王退治に同行し、愛を育んでいく。他の同行者達も初々しい二人を応援していたが、婚約者がいることもあって陰ながら応援といった感じ。王子自身も勇者に対する思いを止められないものの、罪悪感もある。どうしても王子と離れたくない勇者は魔王退治の前夜、王子と身体を交える。
魔王を退治した後は、父王に勇者を正妃にすると宣言。父王は慌てる。元々王子の祖母と主人公の祖母が親友でその間同士での約束で息子が男だったので孫にかけていた。主人公のことも気に入っており、嫁に来てくれるのを楽しみしていたのだ。父王は考え直せというが、王子は恋は盲目状態。自分で祖母を説得し、主人公の親も説得する勢い。
話は平行線を辿っていたが、主人公が婚約破棄を申し出る。政略ながら、お互いよき夫婦になれると信じていた矢先にこれ。自分が正妃になっても愛妾として勇者を側に置き、自分には目もくれない。そんなのはごめんだと。だから婚約を破棄しましょうと。王子は大喜びで婚約破棄。テンプレ勇者といちゃいちゃ。婚約者である主人公に何の配慮もしない様子に父王と皇太后は激怒。テンプレ勇者を正妃にしない。なおかつ、勇者との間に子供が生まれても王位継承権は与えない。これを受け入れるなら勇者との結婚と婚約破棄を認める。王子は受け入れ、書面に残し主人公の家にも渡される。
両国に王子と勇者の結婚が伝えられるが、国民は王子と主人公の婚約を知っていたので、みな首を傾げる。そこで悪い噂にならないよう、主人公が自分よりも勇者のほうが王子に相応しいと身を引いたと噂を流す。これらに怒り狂ったのが夫婦神。夫婦神の怒りを受けて光の女神も勇者に与えた力を封印する。表向きは勇者としての強大な力は危険だからという理由。勇者は嫌がるが、王子が宥めたので渋々半分くらいまで力を封印することに。だがそれが嫌だったのか、勇者は密かに別の噂を流す。主人公が身を引いたのではなくて王子に振られた。平凡な王女に王子が飽きたのだと。
国元に戻った主人公はこれから何をしようかと考え出す。王家は兄が継ぐし、どこかに降嫁するか別の国に嫁ぐかが一番だろうなとか思ってる。しかし振られ、しかも平凡な肩書きだけはでかい女を嫁に取ろうなんて人もいないだろうなとかも思ってる。ぶつぶつ考え込んでいたら闇の中からこんにちはしてきたのは主人公と対を成す神で将来の旦那様候補、黄昏と破壊の神。通称破壊神。
魔王は彼の人間の器です。勇者に倒されたので、堂々と神様に戻って降りてきました。黒髪に真紅の瞳をした美丈夫。主人公は薄い金色の髪に紫色の瞳です。愛称とかもあって、主人公だけが呼ぶことを許されている。
破壊神は主人公を後ろから抱きしめながら慰める。なんだかんだいって、王子のことをそれなりに好きになっていたので振られてショックな主人公。対な彼の慰めとぬくもりにぼろぼろと泣き出す。主人公にとって対である破壊神は絶対に裏切らない存在で離れていかない存在。彼にとってもそれは同じで。
彼は主人公が生まれたときに夫婦神が彼女のために作った存在で。彼女のためだけにある対の神。だから彼にとって主人公は本当に特別な存在。人の一生は短いので、彼女が人として別の男と添い遂げてもすぐ自分のところに戻ってくると特に気にしないでいた。
魔王業やったのは対が人として生きているので、暇つぶしに適度に魔王やってみようと思い立ったが吉日宣言。そしたら勇者に倒される役目を背負わされてちょっとイラッ。さらに大事な大事な対が傷つけられてさらにイラッ。出来ることならこのまま天界に連れて行きたいが、主人公も人の器が終わりを迎えないと神には戻れない。
彼は考えた末、とある国の皇帝の弟に成り代わることに。すべての国民や臣下達の記憶を入れ替えて、さらに主人公の周囲の記憶も弄り、過去に二人が出会ったことがあるという記憶を植えつける。主人公はそこまでやる徹底っぷりに呆れると同時に、すべてが自分のためとわかってちょっと、いやかなりうれしい。
彼が皇弟に成り代わって半年後、主人公の国に訪れる時がやってきた。彼がいる国は強国で、一番大きな国といってもいい。だからこそあえて勇者召喚を行わなかった国である。彼は主人公の父と歓談していると、主人公がやってくる。周囲の認識的には二人は幼馴染のようなもので、互いに手紙のやりとりをしている間柄というふうになっている。
彼は久々に会えてうれしいというふうに主人公を抱きしめる。周囲は微笑ましそうに見守っている。主人公も互いに人間同士として会えたのは久々なのでうれしい。そしてその場で主人公に結婚の申し込み。さすがにこれには驚いた。その夜には主人公以外で話し合い。彼の側近達の口から主人公が王子に嫁ぐことを悔しがっていたことや、口さがない噂が聞こえてくることに憤りを感じていることなどを告げられ、主人公両親は彼が本気だと理解する。
その後、彼は主人公に愛を囁いて人としても神としても共にあろうみたいなことを言う。本気を感じ取り、主人公も婚姻を了承。この後は幸福家族計画を経て一生を終える。途中でテンプレ勇者が何かしでかしたりするかもしれない。