国境線
「しかし…これ、どういう状況なんでしょう?」
「さぁな…さっき聞いた話そのまんまなら、サラテニアが侵攻してきた、ってことなんだろうけど…」
「サラテニアはノイマール南部を攻めているという話だったじゃないですか。それに加えて北のモガルアも攻めて来てるだなんて…」
「それはそうだけど、実際にあそこにいるのはたぶんサラテニア軍だからなぁ」
「それは…まぁ、そうなんですが…」
「事実を認めるより他にない。とにかく、マズイ状況だ」
アタシは今、オルターニア南部のヒルダナ領にある小高い丘の上にいた。
手近なところにあった木の枝を山ほど体に括りつけて、藪の中から眼下を見下ろしている。
遠くには、陣を組みなおしてるんだろう軍隊が黒々として見えていた。
流石に旗章なんかの判別はつかないけど、少なくとも規模と方角から考えれば、それがサラテニアから来たものだって推測するくらいはアタシにもできた。
つい二日前、アタシは国境線で陣を張る親父殿のところに辿り着いた。
バイルエイン領都から街道を南下して丘陵地帯を抜け、平坦拠点としても機能している交易都市に到着したのが3日目。
交易都市から別の街道に入って西進し、アレクと一騎討ちした隘路を通過して山岳地帯へと入って1日進んだその翌日の朝のことだ。
輜重用の荷車を引いてなきゃもう少し早いんだろうが、アレクや怪我人を後送したときと同じような速度でしか進めなかった割には順調に到着できた方だろう。
オルターニアとノイマールの南側の国境線は、山間を流れる幅100歩くらいの川に沿っている。
両岸はなだらかな傾斜地になっていて、あまり大群が展開するには向いていない。
そんな中に、親父殿や他の貴族家を含めた軍勢およそ1万が駐留していた。
あちこちに仮設の防御陣地が設けられ、川の対岸を絶えず監視する体制が組まれているその光景はさながら頑強な山城で、正面からの侵攻に対しては鉄壁の防御が可能なように見えた。
陣に到着し、色々話を聞きたいと思っていたアタシを出迎えた親父殿は、
「荷は受け取った。急ぎこれをエルデールに届けて指示を受けろ」
とだけ言って指示書を持たされてとっとと追い払ってきた。
そのときはさすがにあんまりだと思ったんだけどバイルエイン領へ戻る道を2日進んだころ、ちょうどアレクと一騎打ちをした隘路から少し進んだあたりで、領都からの伝令とすれ違ったアタシは親父殿の対応の意味が分かった。
伝令が持っていた情報は、南部からサラテニアが、北部からモガルアが侵攻してきた、という親父殿へ向けた第一報だった。
モガルアのことまで把握していたかどうかは定かじゃないけど、親父殿のあの様子じゃぁサラテニアが怪しい動きをしている…オルターニアへの侵攻を計画しているくらいのことは知っていたんじゃないかと思う。
だから、アタシを一刻も早く領都に戻したかったんだろう。
伝令から情報を聞き取ったアタシはすぐに部隊を連れて領都への経路を外れて南下し、一帯を望めるこの丘の上にやってきていた。
親父殿への伝令の情報がなくても、侵攻してきたんだろう方角を考えればあれがサラテニア軍以外の何かだと思う方が難しい。
まぁ、極端なことを言えばあれがサラテニアだろうがノイマールだろうが、さして関係はない。
少なくともオルターニアの軍じゃあないので、外敵なのは明らかだ。
「ミットリー。隊から足の速いヤツを6人集めて、二人一組で領都と、交易都市、それからヒルダナ男爵のところに現状報告に向かわせてくれ」
「我らはどうします?」
「ここで監視に着く。万が一のときには、足止めでもなんでもしなきゃなんないだろう」
街道の先にある交易都市を制圧されたら、親父殿は退路を断たれて挟撃されることになる。
それは、何が何でも阻止しなきゃならない。
遠目で見る限り、敵軍の規模は一万三千から五千。
対して、輜重任務にアタシが連れてきているのは200名だけだ。
とてもじゃないが、勝負にはならないだろうけど、それでも、死ぬ気でやれば多少の時間稼ぎにはなるはずだ。
「確かにそうですね…」
「あぁ、そういえば忘れてた。領都に向かうヤツにこいつを預けてくれ」
アタシはそう言って、親父殿から預かった指示書をミットリーに手渡す。
ミットリーは慎重にそれを受け取ると
「承知しました。必ず届けるよう念を押しておきます」
と応じて、身を屈めながら部隊が待機している丘の下まで走って行った。
その後ろ姿を見送ってから、アタシは改めて彼方の景色に視線を投げた。
さすがに遠すぎてどんな兵種が揃っているかまでは見分けがつかない。
でもあまりに数が違いすぎて、今アタシが連れている騎馬隊では取れる選択肢は多くない。
一般的な編成だったとして、重装歩兵には近づけないだろうし、長槍や弩弓とは相性が悪い。
交戦してまともに渡り合えるとしたら軽装歩兵か同じ騎馬隊だろうけど、数的にはかなり厳しいだろうな。
できそうなことと言えば、足を使ってかき回すだけかき回したあとに全力で逃げるか…もしくは、死ぬ覚悟で本陣に突撃して指揮官を討つくらいか。
陣を構えてもアレクのときとは違って隘路とは言えないから、囲まれて磨り潰されるのがオチだろうしな。
もしアレクだったら、こんな状況ではどう考えるだろうか…
「ティアニーダ様、伝令を出しました」
そんなことを悶々と考えている間に、ミットリーがアタシのところまで戻ってきた。
そう報告してくれた彼に
「あぁ、助かった」
と感謝を伝える。
すると彼はアタシの隣に腰を下ろして
「それで…あんまり期待はしてませんが…どうするんです?」
と意見を求めてきた。
アタシがこんな大規模な軍勢と戦うための指揮ができないってことは、割と良く知られている。
ミットリー以下アタシの直属の配下なんかには特にそうだ。
「…どうしような」
アタシは、考えの整理がつかないまま、ミットリーにそんなことを言ってしまった。
ちょっと驚いたような様子でアタシに視線を向けてくる。
「突撃するんではないので?」
「さすがにあんな中に突撃したって勝ち目ないだろう?」
「それでもやると言い出すのがティアニーダ様ですので…」
アタシの言葉に、ミットリーは苦笑いを浮かべて肩を竦めた。
まぁ、確かにそれも選択肢に入ってはいるけど…
「それで足止めできるんならやるけど、流石に200ぽっちじゃ跳ね飛ばされて終わりだ。もうちょっと何か考えないとな」
「…なんというか、成長されましたね」
「そう言ってもらえると嬉しいが、結局良い案が浮かばないんじゃ、何にもならないさ」
そもそもこれまでは経験した戦いは小競り合いがせいぜいで、大規模な野戦はこの間のノイマール迎撃戦が初めてだった。
演習でもこんな状況はなかったし、細かい用兵が苦手な上に、今まで遮二無二に突撃しかなかったアタシが幾ら考えたところで、親父殿や一の兄上のように策を講じたり指揮ができるようになったりはしないだろう。
幸い、そういうことに関しては今更恥も外聞も端から持っていない。
だから今できる最大限は、多くの知恵を集めることだ。
「ミットリー」
「はい、なんでしょう?」
「知恵を貸してくれ…他にも、そういうことを考えることのできそうなやつを集めて対策を練る」
アタシの言葉を聞いたミットリーは、ちょっと意外そうな表情を浮かべて言った。
「本当に成長されたんですね…悩んだ挙句に結局は突撃することになると思っていたんですが」
こいつ、さすがに失礼じゃないかなぁ?
* * *
「おい、倒れるぞ。そこ、離れてくれ」
「もっと杭がいるな。その木の枝を払ったらこっちに回してくれ」
「岩を集めて来たんですが、どこへ持って行けば良いでしょうか?」
「あぁ、ここはもう足りているから、あっちの班に届けてもらえるか」
そんな声が、あちこちから聞こえてきている。
トントン、ガンガンという賑やかな音も一緒だ。
日が暮れ始めている丘の頂上で、アタシの直属150人の兵達が10人一組になって木を切ったり、切った木を組んで塀を作ったりする作業に当たっている。
何の作業か、って、もちろん防御陣地を作っているのだ。
あれから、ミットリーは隊の中でも戦術的なものの考え方のできそうなヤツを集めて来てくれた。
そこにアタシとミットリーを加えた7人で対応策を話し合った結果、出た結論はこの丘に大規模な野戦陣地の建設を行うことだった。
国境に陣を張ってた親父殿の真似でもあるけど、別にここを鉄壁の防御で固めることが目的じゃない。
どんなに強固な陣を作ったって、200人程度じゃ守り切れるわけはない。
大事なのは、侵攻してくる敵軍に「ここに防衛のための軍が集まっている」と思わせることだ。
50名程を急いで交易都市へと向かわせて、派手な色の布やら武器やら笛や戦鐘なんかの調達を頼んでいる。
この場所からなら馬の駆け足で半日も掛からないから、順調に行けばそろそろも向こうに到着しているころだろう。
陣を築いたら布を使って色とりどりの旗を作り、それを山ほど掲げる。
そうやって、遠目からは相当数の軍がここで防御線を張っているように見えるようにする計画だ。
敵は全部で1万5千ほどだと思うから、こっちの陣地に5千はいるように見せれば、さすがに攻撃をためらうだろう。
それで敵が二の足を踏んでくれれば、アタシ達は戦わずに足止めをすることができる。
万が一、敵が丘を登って陣地を攻撃するような動きを見せたときには、仕方ない。
腹を括って丘から駆け降り、本陣に側面攻撃を仕掛ける。
だけど、それはできれば避けたい。
そのためには敵が怯むくらいに大規模な陣を築かなきゃならないから、皆必死で作業をしてくれている、というわけだ。
「それにしても…ヒルダナ男爵にお叱りを受けませんかね、領内で勝手に木を伐採して陣地を作るだなんて」
「ここで食い止めなきゃ男爵領そのものが敵に飲まれるんだから、文句は言わせないさ。それでも難癖付けてくるんなら…そのときは仕方ないから、親父殿に泣きついて賠償金を出してもらおう」
「男爵様は王家から交易都市の全権を任されている忠臣だ。その辺りのことは、きっと聞き分けてくださるさ」
アタシは全体の進捗を確認しなきゃいけない立場だけど、それ以外の時間は手持無沙汰なので、ミットリーと一緒に他の隊員に混ざって、そんなことを話しながら作業に参加していた。
切り倒した木の枝を払い、幹の部分は防壁に、枝は防壁を支える杭として地面に打ち込む。
防壁の前には岩を積み上げて、それらしい見た目にすることも忘れない。
本来なら防壁の前後に掘りを作ったりもするもんだけど、今回必要なのは見かけだけの陣なので見送りだ。
「ティアニーダ様!」
そんなアタシを遠くから呼ぶ声がした。
作業の手を止めて顔をあげると、そこには若い兵士が汗だくのままにこっちへ駆け寄ってくる姿があった。
最初に貿易都市への伝令に向かわせたサリアという女性兵だ。
アタシより年下で体が小さいけど、底知れぬ体力がある頼もしい部下の一人だ。
「サリア、戻ったのか!」
「はい!」
「途中で物資調達の班とはすれ違ったか?」
「はい、すれ違いました。こちらも急いで戻っている途中でしたので、言葉を交わす間もありませんでしたが…」
「いや、あいつらには別命を伝えてあるから問題ない。それより、貿易都市の様子を聞かせてくれないか?」
「はいっ!」
アタシが声を掛けてやると、サリアははつらつとした返事をしながら、なんだか妙に嬉しそうな笑みを浮かべた。
「貿易都市には現在、付近の貴族家からの援軍が集結中でした。ヒルダナ男爵様の兵と、それからバラン子爵様、ダナーテラ子爵様の兵はすでに到着していて、出撃の準備に入っているようでした。数にして、2千程だったと思います」
「そうか…良かった。一応、対応は取ろうとしているんだな。指揮を執ってるのは?」
「今のところは、ヒルダナ男爵様が取りまとめを行っているようでした。戦場指揮については、王都に指示を仰いでいるようです」
貴族の私兵団の寄せ集めで軍を構成することは、オルターニアではよくあることだ。
しかし、その軍の指揮についてはだいたいが王家の者か王国軍の幹部階級の軍人か、バイルエインのような軍を率いる権限を与えられている貴族家が執ることになっている。
逆に言えば、それ以外の家には指揮権も指揮の経験もないというのが現状だ。
誰が指揮を執るのかは王都で決定され、しかるべき立場の者に伝達されて現地にやってくる手筈になっている。
…ただ、今回に関してはその手続きがどうにももどかしい。
「アタシ達のことも伝えてあるのか?」
「はい、ヒルダナ男爵様のご家令にお伝えしたところ、余裕があれば何等かの支援をご検討いただけるとのことでした」
「余裕があれば、か。あんまり期待できないな」
「そうですね…正直、貿易都市は軍の集結でかなり混乱していましたので」
「だよな…期待せずに待とう。アタシ達だけでできることをする」
「はい」
アタシがそう言ってやると、サリアは引き締まった表情で頷いた。
それから、少し首を傾げて
「あの、一つお伺いをしてもよろしいでしょうか?」
と聞いてきた。
「うん、なんだ?」
「その…これは、何をされているんでしょうか?」
アリアはそう言いながら、周囲を見渡す。
あぁ、そうだった、方針を決める前に伝令に出したからな。
「囮のための陣地を作ってるんだ。ここを見て敵が怯んでくれれば、アタシ達も無茶をしないで済む」
そう説明してやると、サリアはその表情を輝かせた。
そして一言、
「ティアニーダ様が、突撃以外の策を!?」
と喜色に満ちた笑みを浮かべて声をあげる。
なんだよ、こいつも失礼だな?
「ミットリー達の意見を聞いたうえで、な。あんたも少し休んだら手伝え」
「はい、了解しました!」
アタシが言うと、サリアはビシっと姿勢を正してそう返事をし、駆け足で乗ってきた馬の方へと駆け出して行った。
その後姿を見送っていると、そばで話を聞いていたミットリーが声を掛けてくる。
「ティアニーダ様。指揮を執るとしたら、誰になりますかね?」
西のノイマール、南のサラテニア、北のモガルアの中で、一番怖いのがモガルアだ。
あの国は平原が多く、優秀な騎馬隊を相当の数揃えている。
弩弓隊が矢を放って敵を足止めしている間に、騎馬隊がキツツキのように繰り返し突撃を掛けてくるとか、大量の騎馬隊で駆け回り混乱を煽ってくるような戦法を取ってくる厄介な相手だ。
そんなモガルアからの侵攻を15年前に退けたのが親父殿。
親父殿は重装歩兵で強固な戦線を維持しつつ、騎馬隊や軽装歩兵、弩弓隊を集中運用して敵の騎馬隊を一つずつ確実に潰していくって戦術で対抗したらしい。
アレクはノイマールの軍事教法にも載っている、なんて話をしてたけど、実際問題、そんな無茶苦茶な戦法を成り立たせるためには親父殿並みの指揮官と、それに素早く応じられる士官が複数必要だ。
各部隊を指揮する士官はさておき、ノイマールとの国境線に主力を出しているオルターニア国内に親父殿並みの全軍の指揮をできる人間は、たまたま戻ってきてた一の兄上くらいしかいない。
つまり、一の兄上はどうしたってモガルアの対応に引っ張り出されるだろう。
それにオルターニア北部は王家の直轄領が多い関係で貴族家の数が少ないから、国軍はそっちに回さざるを得ない関係で、国軍の司令官も北に向かう可能性が高いだろう。
「うーん、どうだろうな…モガルアまで動いているとなると…一の兄上と国軍のグラーデン司令はそっちに向かう可能性が高いし、目ぼしい他の貴族家の指揮官はだいたい国境線に詰めてる状態だからなぁ…来るとしたら、国軍の上級士官あたりだろう」
「そうなると、やはり王都からになりますね…間に合うでしょうか?」
「距離的には際どいだろうな…たぶん、敵がこのあたりを通過する方がよっぽど早そうだ」
アタシはそう答えて作業の手を止め、顔をあげて彼方に集結している敵軍に視線を投げた。
距離にして…たぶん、10か15里くらい。
順調に行軍してくれば、明日の夜には丘のふもとあたりまでは辿り着くだろうな。
攻撃は翌朝早くになる可能性が高いと思う。
すでに王都で指揮官の選定が済んでいるとしても、交易都市までは3日。
交易都市の軍を纏めてこのあたりに展開するとしたら、さらに1日は掛かると思う。
できるなら、ここでは敵を2日は足止めしたいところだ。
「王都のあの火砲とかいう兵器とは言いませんが、せめて投石器と弩弓砲くらいは欲しいところですね」
「さすがに望み薄だろう…弩弓砲なんてあるんだったらこんなところに配備するより、交易都市の物見塔にでも据えるんじゃないか?」
「そうですよね…ここに張りぼての防御陣地を築いたら、あとは丘から降りて街道沿いに罠でも張る他になさそうです」
「罠は良い案だな。落とし穴でもなんでも作っておけば、時間は稼げる」
ミットリーと話をしてから、また作業に戻る。
とにかく、今はひとまず少しでも早く準備を進めないといけない。
そもそもここが偽の陣地だとバレれば、足止めなんて不可能だからな。
そんなことを考えていると、不意に
「ティアニーダ様!」
とアタシを呼ぶ声が聞こえた。
顔をあげると、手業の手を止めて、配下の兵の一人が遠くを指さしている姿がある。
「どうした?」
「敵陣に動きが」
そう言われたので、アタシはもう一度敵の軍勢に視線を投げる。
遠方はすでに暗くなり始めていたが、そのせいか松明を灯し始めたらしく返って見やすくなった。
そのおかげで、陣が構えているだろう箇所からいくつかの火の明かりが微かに移動していることも分かった。
「…移動しているよな?」
「えぇ、動いていますね…数はそう多くないと思いますが…」
「…斥候だな」
「ここが見えたのでしょうか?」
「いや、向こうからはまだ分からないだろう…さすがにあのままこっちに近づいてくるんだとしたら、明け方には発見されるとは思うけど」
「…どうします?迎撃に出ますか?」
ミットリーにそう聞かれるでもなく、アタシは考える。
数はそう多くもなさそうだから、囲んで潰すことはできそうだ。
しかし、それをすべきかどうか…
ここを発見されて進路を変更されるのはマズい。
かといって斥候を排除したら警戒して進路を変えられてしまう可能性もある。
悩ましいところだが…
「……打って出よう」
アタシは言った。
「斥候を出したってことは、周辺の状況に関する情報が欲しいってことだ。次の行動を起こす前に、必ず斥候の帰還を待つはず」
「なるほど…時間稼ぎをするなら、そちらの方が得策ではありますな」
アタシの説明に、ミットリーは同意して頷いてくれた。
アタシもそれに頷いて返す。
それから顔をあげて周囲の隊員達に号令を掛けた。
「集合!これより、敵の斥候部隊の迎撃にでるぞ!」




