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飛縁魔みずち4

93話 飛縁魔みずち4


「ホントですよ。ウチのバイトが見たって」


「寒くなると、ホッホッやっぱりタコ焼きは、温めた方が数倍美味しいわ。で、顔見てない高田君が、なんでそこまで私だと」


「その緑のジャージ姿に……コレ」


 と、ボクは、最新号の中表紙の絵を見せた。


「昔の赤名先生の絵も見て、やはりと。飛縁魔先生が化粧して、授賞式に出た時の先生と、似てませんか?」


「はあ〜そうかなぁ。で、この美女は今の私とは似てないのか」


 顔をボクに近づけて先生が。


「先生、マヨネーズが付いてます。いや、先生はすっぴんの方が綺麗です。ボクは好みです」


「確かにまえに知り合いから言われたことがある。赤名めじろのモデルじゃないかと。でもなぁ私の性格知ってるだろう君は。絵のモデルなんて一秒も出来ないわ」


 確かに。


「先生みたいなファッションセンスのモデルさんだったのかもしれませんねバイトが見たのは」


「わかったかな高田君。私は赤名めじろのモデルではない。う〜ん私と似てるモデルかぁ。しかも同じ色のジャージ姿……。一人心当たりがあるんだけど」


「知り合いですか?」


「まあぁそうだが……。あいつ東京じゃないんだよね。まあ通えないトコなんて今はないけど国内だから」


「そうですね北海道だって飛行機ならって、誰なんです?」


「妹だ。私は双子なんだ」


「双子の妹ですか。なら、似ていても……」


「あいつは、私と違って変態だからなぁ〜。変態画家のモデルくらいこなせるか。もう十年近く会ってない。そんなに気になるなら確かめておいてやるよ。あ〜久しぶりにタコ焼き食べたら眠くなったわ。じゃ」


 と三箱たいらげて寝袋に入ってしまった。

 しかし、この姉に変態と言わせる妹って。

 でも、美女なら会ってみたい。


 バイトが見たハンテンを着た緑のジャージ姿の女は先生の妹かも。

 しかし、ハンテンにジャージ姿で外出するモデルなんて居るか。



 蒲田 百夜モデル事務所。


「あんた、よくそんな格好で飛行機乗れるわね」


 目の前の女は赤ハンテンに緑のスクールジャージ姿、わざわざ北海道まで行ってスカウトした美貌の持ち主。飛縁魔ひづる。

 はっきり言ってウチの事務所では、ナンバー1の人気。が、仕事はひと月に2回と本人。


「社長ぉ。こないだもらったタコ焼きスゲ〜美味かっんだけどぉまた食べたいなぁ〜」


「傘っ子が、買ってきたから、どこのか。傘っ子は、居ないの?」


「あ、今日は休みですよぉ社長」


「あんたも姉に似てズボラよね」


「お歯黒姐さん、アネキ知ってるの?」


「そりゃねぇ昔からの付き合いだし、飛縁魔名で小説書いてりゃね。なんで人間名使わないのさ」


「かえって飛縁魔の方が目立たないからって言ってた」


「わからなくもないなぁ。本名飛縁魔じゃ目立つわ」


「あ、そろそろ時間よ。赤名めじろのトコ」


「知ってます? あのジジィ変態なんですよ」


「ええ、それはギョーカイでは有名。あんただからモデル出来るんじゃない」


「そうね。人間にはちょっと出来ないわ、ねあのエロジジィじゃ。じや行ってきま〜す」


               つづく



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