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女蛮鬼再び

76話 女蛮鬼再び


 しかし、あの百鬼夜行には、驚いた。

 東京にまだ、あれほどの妖怪が居たとは。

 ハロウィンで、二口姉さんたちみたいに他の地方からも集まってたんだろうけど。

 あんなに沢山の妖怪を見たのは、初めてだった。

 ここ表参道に来ると思い出す。


「おい、ケイ!」


 ヤバ、会いたくないヤツが。

 ハロウィンの時に姉さんたちにぶっとばされた 女蛮鬼にその仲間。


「今日は仲間はどうしたのかしら。あいつらにお礼をしないとと、思ってたんだけど」


「姉さんたちは、帰ったから東京には居ない」


「なら、あんたでもいいわ。オイ、そいつをひっぱてっきな」


 逃げようとしたら、すでにチイ魔が囲んでた。

 大ぎゃるがあたしの肩に手をまわし。小ぎゃるが腕を組んだ。


 ヤバイ、こいつらのたまり場に連れていかれたらナニをされるかわからない。


 裏原から、さらに奥に入った路地にある、つぶれたスナックに連込まれた。


 大ぎゃるが、自分の髪を抜きあたしの手を後ろにまわし縛った。


「あたいの毛は妖怪だって切れやしないよ」


 と、言い背中を蹴り床に倒された。

 その後すぐに小ぎゃるの蹴りが腹部に。

 そしてチイ魔共がドカドカとあたしを踏んだ。

女蛮鬼は、あたしを掴み上げ。


「あん時さ、殴られて顔が歪んじゃたんだよね。やっと人前に出られる様になったんだ。あんたも同じようにしてやるよ。オイアレ!」


 大ぎゃるがハンマーを持って来た。両手で持つデカいのだ。

 あれくらいのパンチ力だったのか二面姉さん、おとなしい顔して怖いな。


「おい、ケイを抑えな」


 女蛮鬼がハンマーを振り上げた。

 やられる。


「あ、誰だ! ハンマーを掴んでるのは」


 天井から毛むくじゃらの大きな手が出てきてハンマーを掴んでいる。


「おまえら、同胞にナニしてんだ」


 声がした。


「離せ、こいつは同胞じゃねえ!」


 ハンマーを掴んだ手が離したとたん引いてた女蛮鬼が、すっ転んだ。

 そこへ手が。


「ぶがっ!」


 天井の手が女蛮鬼を押しつぶした。


 周りの連中は、助けようと腕を殴ったり、引いたり。だが、動かない。


 女蛮鬼を握り上げた腕が、足だけを持ち振り回した。

 チイ魔連中が店の周りに飛び散ったら。

 女蛮鬼を投げ捨てあたしを掴んで天井の中に。



 気がついたら招き猫に囲まれていた。

 前に座ってたのは。


「ネコッ、あんたが助けてくれたの?」

「そうだけど、やったのはあたしじゃないニャ。化猫のアニさんニャ」

「あのデカい手は化猫」

「表参道で、女蛮鬼に連れてかれるあんたを見てアニさんに助っ人を頼んだニャ」

「化猫のアニさんは?」

「何処かに行っちゃたニャ」

「やはり、猫だな。ありがとネコ」


               つづく

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