表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
68/100

漫画家

68話 漫画家


「ヒッチハイクは楽しいですか?」


「まあ、列車の旅もいいけど、この旅も面白いわ。いろんな人と出会える。人だけじゃないのよ」


「なんです、それ怖い話ですか」


 茨城県、千葉県との県境にある取手市まで、乗せてくれるというおじさんは、メガネをかけたロン毛の人。気が弱そうな人だ。


「怪しい話には間違いないわね。夜、歩いていて人じゃないのに会ったの」


「そ、それは、なんです?」


「それは……それは人間になれなかった妖怪人間なのです」


「おふざけですか?」


「それ、知ってるなんて君はアニメオタですか? 若いから最近のリメイク作品のファンとか」


「あ、実は僕、漫画家なんです」


「漫画家なんですか。あたしの知っている漫画かなぁ」


「ちょっとマイナー誌なんで言ってもわからないだろうけど『二面少女アヤカ』っていうの描いてるんです。ペンネームは妖田開っていいます」


「ヨーダぁカイぃ……知ってるアヤ?」

「知らないけど、漫画のタイトルが気になります」


「『二面少女アヤカ』は、二重人格の少女が主人公で、一つは普通の少女なんだけど、もう一つの人格が探偵マニアで、いろいろな事件を解決するんだ。まあ女の子に話すのもなんだけど、探偵の人格と頭の中で会話が出来て、探偵はもう一つ少女の人格にセクハラ的なコトを言うヤツなんだ」


「ナニソレ面白そう雑誌名教えて。なんかアヤみたいね、名前も似てるし」

「あたしはアヤにセクハラなど、しない」

「そんなの知ってるわ醜女。出るとアヤが怒るよ」


「わたしアヤといいます。二重人格ではありませんが、二面性ではあります」


「そうなの。で、君のもう一つの性格は、どんなの?」


「ソレは言えません。でもセクハラはしません」


「あはははは。だよね。一人セクハラなんてマンガだ。面白いだろ。来年には、アニメ化も決まってるんだ。良かったら見てよ。雑誌名はマレビトピアっていうんだけど女の子にはススメられない成人向け漫画誌」


「マレビト……ピア。知らない雑誌だけどマレビトは知っているよ。自分が、どこから来て何なのかもわからない変なヤツ」


「そうなんだ、マレビトって、なんだかあの雑誌名になったのわかる気がするよ。イマイチよくわからない雑誌なんだよ」


 漫画家の妖田さんは、東北に向かうのならいいだろと常磐自動車道の入り口のあるところまで行ってくれた。


               つづく 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ