海ほたる
65話 海ほたる
「金沢さん、海ほたる行こ」
「あそこは『アクアライン』に入らないと行けないから面倒なのよね」
「いいじゃない、このさいトンネル通って川崎周りで帰ろう。京葉混でるだろうし」
「じゃアクアライン代あんたもちね」
「それ、あたしらが出すよ。あたしも行きたい海ホテル」
「海ほたるだよ」
「そうホタル。美味しい物有りそうだし」
「あるよ」
海の上の人工島。シズカコンビが、食べ歩いている間に金沢さんと展望台から、海を見た。
「あのあたりにゴジラが出たのよ」
ゴジラ。金沢さんがまるで本当にあったようにゴジラの出現を語った。
「好きなんですね。『ゴジラ』私は昭和のしか、知りません」
「昭和?! あなたいくつ?」
「あ、テレビで見ました」
「配信とかで、見たのね。今の二十代はあまり劇場とかで、映画見ないものね」
そういうものなの。
そういえば最後に劇場で見た映画は昭和。あれから映画とかは、テレビだ。
遠野ではマカさんトコで見てるテレビだけが娯楽映像。
「百鬼夜行を見た作家の話したでしよ」
「霊感がある……」
「その人は妖怪の姿が見えるのよ。百鬼夜行を見た日も妖怪に連れられて飛んでったんだって。信じられる?」
「ハイ」
「信じるの彼女の話」
「金沢さんは信じてないんですか?」
「彼女が見たのは信じるよ。幻覚でもなんでも見たんだから。でも、妖怪とかの存在となるとね。ちょっと」
「居ますよ妖怪。目の前に」
「え、ドコ?」
「見えてる妖怪も居ます。ただ、普通の人にはソレが妖怪とわからないだけです」
「あら、アヤさんは、わかるの?」
「ハイ」
「いたいた、おーい。アヤァア」
「静ちゃんは妖怪なんです」
妖怪「底なし」。
コラッ。
「それ、ホントなの。あんな綺麗なコが」
「うふふウソです」
「コラッ大人をからかうじゃない」
「見えるのは、ホントです。ホラ、ゴジラの出たあたりにクジラ神が見えますよ」
「ホントに?!」
「ハイ」
つづく




