外来種
24話 外来種
東京のゲームセンターで、プリクラを撮ろうとしたら、はじめは写らなかった。
「そんなバカな? スマホでも写ったよね。ナニが違うんだ?」
静ちゃんが、店の人に文句言ってやるって、行きかけた時。
「あんたたち、妖気を放ってるからよ。プリクラのカメラはデリケートで、何故か妖気に反応して写らない時があるの」
という、あなたは妖怪ね。
「あたしも機械のコトはよくわからないど。なんで妖気に反応するのかぁ。あ、あたしは『アソビ』という火の妖怪なんだ。昔は暗くなっても遊びに夢中になってる子供たちをおどかしていたんだけど。今は夜でも明るいから。ゲーセンでバイトしてるんだぁ。ここは、遊びに夢中な連中ばかり。昔みたい帰れとも言えないわ。客だし」
そうなんだ。
「あたしたちプリクラ撮れないのかしら?」
「それが、百パーじゃないの。撮れる時もあるのよ。あたし、サービスするからチャレンジしてみて。妖気を消せればほぼ大丈夫よ」
って、妖気を消せと言われても。
再度撮ったら、写った。けど、妖気を消そうと、りきんだ顔に。これでは。
いつも妖気を出してるわたしたちは、自然に消せない。
「あたしが、操作しますから。写らないのはサービスです、ハイポーズ!」
何故か三枚に一枚は普通に撮れた。
「火妖怪アソビ」のおかげで損しなくてプリクラが楽しめた。
そして、静ちゃんは、巨大お菓子のクレーンゲームにも夢中に。
コレも「アソビ」のおかげで取りやすく。
ストⅡをやろうと思ったら、やはり無いと言われた。なれない格闘ゲームは、すぐ負けた。
「えーい、見ておれんわ、代われ!」
と、裏アヤが出てやったが、あえなく敗退。
ふと、見ると静ちゃんがガンシューティングゲームに夢中。ゾンビを撃ちまくってる。
「西洋モンスターなんて、一網打尽よ。見て、たまにフランケンとか、ドラキュラが出るんだよ。あ、ホラ狼男だ!」
ゲーセンで夢中になってたら、深夜に。
あ、一日いたわけじゃないわよ。
アヤ、誰に言ってる?
気にしない。気にしない。裏アヤさん。
ゲーセンから出て駅へ向かってたら、途中路地でのケンカを目撃。
いや、コレはケンカというよりは。
向かい合うのは人と動物。
「タヌキ対キツネ?」
その人のお尻に大きな尻尾。
タヌキと思われた動物の尻尾には縞模様。
「このあたりはキツネの縄張りだ、出て行け!」
「ガーッ」
と、爪を立てて立ち上がる動物。
「アレ、アライグマって、ヤツ?」
「だね」
アライグマは、人語は、わからず。とにかく威嚇。狐も、言葉が通じないのにいら立ち獣の姿に。
「噛み付き合いになったよ」
「最近、川や池に、外来種っていうのが、問題になってるけど陸にも。アレがレッサーパンダなら、可愛いけど。アライグマは、けっこう凶暴らしい。タネキやキツネ、ネコも手を焼いてるって聞いたよ。連中も住みにくくなってるんだね。しかもココは東京の街中。アライグマ恐るべしね」
「外来種と、いえば河童たちも凶暴亀に泣いてたよ。よく噛まれるって」
「妖怪の敵は自然破壊の人間だけじゃないのね」
つづく




