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悪魔の意思のコントラクト

遅くなりました!4話です!これからも不定期になるとは思いますが、どうかよろしくお願いします。

「へ?」


 真顔で変な声出しとるwww。素でやってるのww?何この人、ちょー可愛いwww。


「少し語弊がありましたね。正確には僕の情報源になってもらおうかと」


「じょ、情報源、ですか?なぜですか?そ、それに、本と何の関係が?」


 いくら怖いからってキョドり過ぎでしょwww。質問しすぎじゃない?マミーに教わらなかったの?一度にいっぱい質問しちゃ「めっ」って。


「ああ、本ってのは色んなことが書いてあるでしょ?君にも同じように僕のためにいっぱい情報を集めてもらおうかなって」


「な、なぜ私が?!教えてくれるなら早く教えむぐぅっ!」


「ハイハイ、うるさいお口はチャックねぇ~。てか、そんなことも分かんないの?簡単簡単」


 樹屋の頬を片手で掴んで煽る。ま、敢えて溜めさせていただきマウス。


「僕の能力がそれだけ強力ナンだよ。そうじゃなきゃ等価交換じゃないじゃん」


「な?!そ、そんなぁ。やっと夢を叶えられたのに」


「大丈夫大丈夫。僕はそんな束縛する気はないから安心してね?君にやってほしいのはただ、色んな組織で動きがあったら、それについて報告してくれればいいから」


 簡単なことであれば、人間はやってもいいと思うよね?ふふっ、君にはしっかり働いてもらうから。


「それに君にもメリットを用意してるよ?悪い話じゃないと思うけど」


「さ、先にそれを話してください!」


「あせらないの。ふふっ、樹屋せんせーの能力は植物操作でしょ?ここで一つききたいことがあります」


 ふふっ、()を流してなんか()ってる。うまいでしょ?


「さっき僕が戦ったキラライトだけど、あいつはきっと雷系統の能力だね。もし樹屋せんせーがキラライトから不意打ちを受けたらどう対処する?」


「ど、どうって、雷系統から不意打ちされれば私の能力では勝ち目なんてありませんよ」


「はぁ」


「な、何ですか?!その、これだから馬鹿は、みたいな顔は」


 そうですが何か?


「貴女の能力は、植物の生成と操作ですよね。なら、問題です。電気を通さない植物、なんですか?もちろん加工はどちらでも」


「で、電気を通さない植物、ですか?え、えーと、ぁ!ゴムですね!」


「おおぉ~!正解です。ご褒美に僕の情報源になる権利を与えましょう」


「やった~!じゃない!!何でですか!なぜ私が?!」


 学習能力ないなぁ~。ぼくこういう学ばない、学べない人って嫌いなんだよね。


「はぁ、先生まだ分からないんですか?今みたいに貴女にとっても有用な情報・知識を僕は提供できます。貴女はもっと上を目指せるんですよ」


こんな言い方するやつは大体悪役とかカリスマ性のある人に限られるんだけどな~。僕ってほら、こう見えて結構可愛い顔してるじゃん?カリスマとか(わる)とか合わないんだよね。


「ゴクッ!!」


 唾飲み込む音出す人初めて見たかも。しかもすっごい大きく。この人かなり個性的だな~。


「う、え、えーと、その、ですね?あう、う、うけます...」


「はい?なんですか?もっと大きな声でもう一度(one more)!」


「ひゃ、ひゃい!!その話受けさせていただきます!」


 ニヤリ。してやったり。


「ええ、これからよろしくお願いしますね、樹屋先生」


 ふむ、もう少し渋って駄々をこねると思ってたけど、樹屋せんせーはどーやら()()()()は見込みがあるみたいだね。


◇ ◇ ◇


「ふわぁ、ん。そろそろ帰るかぁ」


 あれから、僕はほぼ受ける必要のないような授業を受けて、学校を終えた。うにゅー、ちと疲れたなぁ。ま、せんせーに関してはあっちから連絡があるまでは保留として。


「で、いつまでついてくる気?緋宮さん?」


「っ!!気づいてたんだ、凄いね倉間くん」


 はあ、僕は疲れてるんだよ、君たちが珍妙な獣を見るような目を僕に向けてくるから、気付いてないふりをするの、へんたいだったんだよ?あ、ちゃうちゃう。たいへんだったんだよ?


「ねえ、どっちの倉間くんがホンモノなの?」


「どっちがホンモノって、言われても...。まあ、キラライトとの模擬戦までの僕は演技(いたづら)で、キラライトをボコったとこからが本性かなぁ」


「そう、なんだ...。なんで、なんであんなことしたの?なんで?あそこまで、いくら馬鹿にされたからって、あそこまでする必要なかったでしょ?!」


 うへぇ、きれてぇら。ばっちしきれてらぁ。めんどくちゃいなー。


「別に理由なんてないよ。そもそも僕が学校に通うのは兄さんに言われたからであって、君たちみたいに一人をなぶって、自分たちを正当化してグループをつくって、雑魚同士で群がっていきがるためじゃないんだ」


「っ!!く、倉間くんにとってはみんな弱いかもしれない。けど、言い方があるでしょ?!もっと人に優しくできないの?!」


「うーん、どうだろうねぇ?でもさぁ、赤の他人に優しくしても、僕に何のメリットがあるの?」


「め、メリットって、そういうことじゃないでしょ?!人が人と関わるのに利点も理由もいらない!倉間くんも同じ人間でしょ!同じ人間同士最低限仲良くしようよ...」


 最低限?人同士?なんで人と猿が同じ空気を吸わなきゃいけないの?そもそも仲良くってナニ?馬鹿にされてやって、見下してくる阿呆と一緒に笑い合えって?


「バッカじゃねぇの!!!!?!」


「っ!!」


「てめぇの頭ん中の考えを他人に押し付けんじゃねぇ!!人にはそれぞれ意思がある!!てめぇみてぇな他人に押し付けることしかできねぇようなやつには分からねぇだろうが、どんなクズでも、どんな善人でも、老若男女関係なく人間には心がある、どんな考えを持つかはてめぇの勝手だがなぁ、それを他人に押し付けていい道理なんかねぇんだよ!!」


「ふぇ、う、うう、うわあああん!」


 は?こいつ、泣い、てんの?え?これだけで?はあー、久々にきれちゃった。しかも仮にもこんな美人さんを、だ。やべぇよ、ポリ公に見つかる前に逃げないと!


「あぁ、たくっ、世話が焼ける。おい、緋宮、僕は帰る。暗くなる前にどっか行け」


「ふううぅ、ぐすっ、ひぐっ」


 泣き声が聞こえるけど、無視だ無視。男ってぇのはなぁ、女の涙にゃあ、弱いもんなんだよ。


 



お読みくださりありがとうございます。誤字脱字や疑問、改善すればよい点などあれば、感想などと共にお願いします。

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