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覚醒の儀式のウェイクアップ

 2話目です!

 前回は楽しんでいただけたでしょうか?もし疑問や改善点などあれば、感想等でお教えください。

 それではどうぞ。

「―――――する?」

「―――――だろ。行こうぜ」


「うにゅ、ふわぁ」


 どうやら僕は眠りこけていたらしい。


 寝惚けた頭を醒ますために、自分で頬をぺチッと軽くたたく。もともと力が弱いのと、起きたばかりなのが重なって、赤ん坊のおねだり程度の力しかでていない。


 それでも僕のゆるゆるな脳は効果があったのか、僕は今シャキッとしてる。


「はぁ、また寝ちゃった」


 てへっ、と心の中で舌をペロッと出す。実際はこんなおちゃらけているわけではないけど、どうもふざけたい年頃なのだ。しょうがないでしょ。


「起きたのね、倉間くん」


 そう言いながら僕の肩を優しくトン、と叩いたのは、赤髪美人さんの緋宮(ひのみや)灼流(しゃる)。兄さんの熱烈なファンのようで、弟である僕に毎日毎日兄さんに憧れている点や兄さんの特徴とか、僕が知っていることをベラベラとのたまっている。


 それだけならまだいいのだが、僕に兄さんのことや僕のことをしつこく訊いてくる。これが本当にうざいったらありゃしない。何なんだこいつ。


「もう、授業はしっかり聞かなきゃダメよ?斬さんの弟なら真面目に受けなきゃ」


 はぁ。僕こういう奴ホンッと嫌いなんだよね(怒)。兄さんの弟だからって血縁者までその人格を押し付けてくる奴。そういうの人格否定っていうんだよ、しらないの?


「あはは、じ、実は昨日、能力(アビリティ)覚醒(ウェイク)が楽しみで全然眠れなかったんだ」


「あら、倉間くんも?実は私もなの。自分が一体どんな能力に目覚めるのか、楽しみでしょうがなかったの!」


 能力(アビリティ)覚醒(ウェイク)というのは、高等学校に入学した生徒に、その各個人の精神の奥底に眠り燻る力を呼び覚ます儀式。ちなみにその能力は、その人物の趣味や性格などがある程度反映されるらしい。


「斬さんは凄いわよねぇ。魔剣の騎士王(エクスカリバー)だなんて。私もそんな凄い能力であってほしいわ、そうすれば......」


 はあ、そう簡単に凄い能力者が現れるわけないのに、何をガキみたく期待してんだか。それに何で魔剣なのにエクスカリバーなんだろ。普通は聖剣でしょ。ってかもうせいけんのゆうしゃ(エクスカリバー)(笑)にした方がかっこいいよ、うん。


「でも倉間くんもきっと凄い能力が目覚めるはずよ!だってあの斬さんの弟だもの!」


「そ、そうかな?そうだといいなぁ」


 うっざ、何こいつ?変な期待しなくていいよ?ってか自分の心配したら?もしかしたら騎士王の信者(斬さま大ちゅき)になっちゃうかもね、ふふっ。


「はいは~い、皆さん座ってくださいね~。お待ちかねの能力(アビリティ)覚醒(ウェイク)ですよ~」


 キ......タァー?!やばばばばばば。ど、どうしよ?変なのになったら笑い者だぁ(泣)。


「落ち着いてくださいね~。名簿一番から順番ですから、自分の番になったら隣の魔儀室に来てくださ~い」


 ふふっ、おふざけはこれくらいで。さてさて、僕の趣味と性格から予測すると、大体自己防衛系統か本に関する能力のはず。いや、僕は陰キャだから()とかそういう()が薄い能力かも。


「それでは準備ができたので、愛河くんからどうぞ~。あ、それと、終わった人から今日は下校なので~」


 ふっ、最高じゃないか。でも僕は「く」だから少しだけ待たないとなぁ。それくらいこうやって無駄に思考してればすぐ―――


「は~い、倉間くんですよ~。入って来てくださいね~」


―――でしょ?言った通り!それでは皆さん、りぶ、行っきまーす!


「し、失礼します」


 入ると、部屋の中央にばかでかい魔方陣のようなのがあって、その奥に樹屋せんせーがいらっしゃる。TPOなんか弁えずに何時でも何処でもふざけるのが、このボクッ!!なのだぁ!!


「それでは、そこに立ってくださいね~。少ししたら、頭に何か情報が流れ込んで来るので、それが貴方の能力であり、使い方も一緒に入ってくるはずですよ~」


 お、お~!早速立ってみると、すぐに何かが頭の中にぃ!


 な、なになに......。


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 倉間りぶ      能力名:魔導書の悪魔(グリモワール)

 自分の知識・経験をもとに、事象や物体、疑似生命(アーティフィカル)を詠唱と、生命力などを媒介として召還する。

 一度創ったものは、魔導書に自動で記録される。

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 ふむふむなるなる。つまり、僕の頭の中の全てをまるごと利用できるってことか。


 って、強くね?!え?!僕兄さんの能力知ってるからパクれるよ?ってかもっと強くして魔改造とかして使っちゃうよ?いいの?いいよね?いいでございまする自己完結。


「は~い、終わったようなので、お帰りくださ~い」


「は、はい。失礼しました」


 ふぅ、きんちょーしなかった。ってことで僕はさっさと帰って能力について色々実験するのだ!!そうと決まればすたこらさっさ。


 ◇ ◇ ◇


「ただいまぁ」


 お帰り、という声はない。何故なら、僕に両親がいない―――


 なぁんてことはなく、ただ単純に僕が一番最初に帰ってきただけなのだ。


「さてと、たしか魔導書の悪魔(グリモワール)だっけ?一度創ったら保存されるんだし、この際今までの僕の知識をフル稼働して、いっぱい創っちゃおう!!」


 せっかく悪魔って名前なんだし、それっぽいやつを創りたいよね~。悪魔って言ったら、聖書の七つの大罪とか?あとは神話に登場する怪物たちとか。


 でも最初に創るのは、疑似生命(アーティフィカル)を召還するようなやつじゃなくって、自分を強化するようなのがいいよね~?


 むむむ、ふぅーむ、ぬぬぬ、なるなる......。


 創り過ぎたって、誰も文句なんて言わないよね?

 お楽しみいただけたでしょうか?もっと文字数が多い方が読みがいがあるとか、こういう表現の方がもっと情景を伝えやすいとかあれば是非教えてください。

 ここまでお読みくださりありがとうございます。

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