4.移動不可能
綺麗な青空。
素朴な感じのベッドとお部屋。
私が謎の世界にやって来てから一晩が立った。
昨日の大柄な男はこの街の市長さんだったらしい。
で、足が不自由なことも話したので、おんぶで送ってもらい、今市長さんちで一泊したところ。
市長さん優しい人だったな。
この街はいいところだ。
私の足を笑う人はいないし、私にひどいことする人もいない。
ここに一生暮らしたいくらいだ。
「おーい!ミラちゃん!」
なんて考えてると、部屋の外から声がした。
市長さんの娘のカナエだ。
この子は昨日、この家に来てからお話しをし、今日は私のために街の見学をするらしい。
まあ、私がここにきて一日もたってないから本当にありがたい。
と、カナエが入って来た。
「ミラちゃん、どうだった?この家。」
「うん、凄く良いよ。」
「そう、良かった。」
カナエは私がこの家に来てから良く話してくれた。
久しぶりの友達だった。
「よし、じゃあ行こうか。」
と、カナエが言ったが。
「どうやって?」
足が不自由な私は車いす無しで移動できない。
昨日は市長さんが運んでくれたからいいもの、今日は朝早くから仕事に出ている。
「私にまかせて。」
と、カナエが自信満々で言ったが・・・なんか嫌な予感しかしない。
・・・
「ど・・・どう?」
「わわわ!無理!」
思ってた通り、私をおんぶした。
私は左右前後に揺れる。
そりゃそうだ。12歳の女の子が14歳の私をおんぶ出来る訳がない。
「やめようよ、危ない・・・おっと!」
私が辞めようといったが、
「大丈夫、なんとかなる!」
何とかなってないから!
全然大丈夫じゃない!
・・・
と、何とか無事に済んだ。
はあ、1ミリの希望に任せた結果がこれだよ。
「いい方法だと思ったんだけどな。」
どこがやねん!
危うく私、二度目の死亡を遂げるところだったぞ!
と、とにかく足の問題を解決しなければ街に出れない。
考えるだけで少しづつ、時間が過ぎていく。
ピンポーン
そんな時間に何かがなる。
と、すぐにカナエが走っていった。
「はーい。」
お客さんか?
この世界にもチャイムってあるんだな。
「え?本当!ありがとうございます!」
何だ?すごく気になる。
私には音がしようが、ベッドで座ることしか出来ない。
と、カナエが帰って来た。
何か持って。
「見て、街の人がミラちゃんのために!」
見ると、木製の素朴な椅子に・・・4つのタイヤみたいなのがついてる。
これってあれか?簡易的な車いすってやつか?
私のために?
本当にこの世界の人はいい人ばかりだ。
うん、一生大切にしよう。
私に人生で二つ目の宝物が生まれた瞬間だった。