3.光
「おい、嬢ちゃん、大丈夫だ。」
うるさい!うるさい!
みんなそう言って・・・皆・・・
私は再び泣いた。
過去の事を思い出したからだ。
それでも大柄な男は言い続ける。
「安心しろ、俺はだから何もしない。」
・・・なんで・・・なんでお前は・・・
私にしつこくするの?
「なんで・・・なんでそこまでするの?」
私は涙ながらに言った。
すると、大柄な男は言った。
「何でって、お前がさみしそうに泣いてるからだよ。」
寂し・・・そう?
私はもう誰も信じない、そう思ったのに?
今まで暗闇の中にあった心が少し日に当たった気がした。
「何があったか、俺には分からない。けど、俺らに出来ることはする。だから何があったか正直に話してくれ。」
光だ。
久しぶりに光を見た気がする。
それはとても暖かく・・・綺麗だった。
それから、私は今までの事を正直に話した。
この話に涙を流す人を見た時は、嬉しかった。
「そうか、今まで苦しかっただろうな。もう安心しろ、俺らは優しいから。」
私は数年ぶりに安心した。
それは、今まで一人ボッチで暗闇にいた女の子が、救われ、光を浴びたように。
今日、見つけた。
私の「仲間」を。
私の「居場所」を。