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求めた世界

「さっきまで晴れてたのに・・・急に曇ったのか?」

しかしよく見ると雲などなくただ空がグレーになっていた

ボォン!

近くで物凄い音がした、なにか爆発でもしたか!

「ええぇ・・た、ただ事じゃないな・・・」

外に飛び出して辺りを確認すると

「な、なんだこりゃあ!」

外を見るとグラウンドが・・・しかしそれ以外がない・・・学校以外町が存在していないんだ・・・

「ここまでです闇の魔女!」

来いた事がある声だった・・・・この声の主は

「砕け!ハイドロプレッシャー!」

瞬間俺の正面に水の塊が現れる

ボオン!

「ぬわっ!あっぶな!」

校舎のコンクリートが穴を開けるほどの衝撃があったのか、後退してなかったら俺が粉々にされていた

「え??せ、先輩!な、なんで!どうして!」

やはり声の主は水樹だった、彼女は上空を漂いながら水色の派手な衣装を着てた・・・え?上空・・・

「ど、どうなってるんだ!水樹!なんでお前空なんか飛んで!」

「せ、先輩こそ!?なんで魔道障壁突破できるんですか!」

は?魔道障壁(まどうしょうへき)?なんだそれ?

「と、とにかくここは危険です!今闇の魔女と死闘を繰り広げてるんですから!」

闇の魔女?そう言えばソラの奴がそんなことを言ってたような・・・

「あっ!まて闇の魔女!」

すると水樹はヒュッと飛んでいった

「水玉か・・・と!違う違う!」

あんなフリフリのミニスカートで空を飛んでいれば嫌でも目に入る、だが今はそんなことを言ってる場合じゃなくて!

「とにかく二人を探さないと!」

何だかよくわからないがこのままじゃいけない気がする!


グランウドにやってくると二人を見つけた

「な、中々やるわね闇の魔女!」

「・・・・」

ソラと水樹がにらみ合ってる、というより臨戦態勢なんだろう

「ち、ちょっと待ったー!」

すぐに二人の中に割って入る

「水樹もソラも何やってるんだ!それにこの状況って!」

混乱しつつも状況が状況なだけにここは引くわけには行かなかった

「大地・・・・」

「先輩!逃げて下さい!闇の魔女は危険です!」

水樹が叫びもはや止めるすべなど無い気迫だ、

「だから落ちつけって水樹!なんでソラと対立してるんだ!?」

昼間はあんなに仲良かったのに!

「お昼に話した通りですよ先輩!奴は闇の魔女、我々の敵です!」

俺の話を全く聞こえないのか水樹は再びソラと対峙する

「なんだ・・どうなってるんだ・・・」

二人とも魔女って言ってたな・・・

「これで終わりにするです!うち砕けハイドロプレッシャー!」

水樹はステッキな物を振り回すと四方から水の塊がソラ目掛けて飛んでいく

「・・・・」

無言のまま水樹の攻撃を交わしてくソラ、身のこなし方が尋常では考えきれ無い動きをしていた・・ただ、

「ええーい!ちょこまかと!いい加減当たって下さい!」

ボンッ!ボンッ!ボンッ!

水の塊を再度撃つもソラは全ての攻撃を交わしていく・・・そう、交わすだけだった

「はぁはぁ・・・・」

「・・・・・」

水樹は息を荒げて居るがソラは平然としている、このままでは一方的に攻撃を繰り返してる水樹が危ない、

「み、水樹!その辺で辞めとけ!お前もうフラフラだぞ!」

「だ、大丈夫です・・・このまま闇の魔女を放置するとこの町が・・・」

無駄撃ちが多かった為俗に言うMPが尽きたのだろう、もう勝敗は見えてた

「・・・・」

ざっ、ざっ、ざっ、

ソラが水樹に近づいてるこれはあれか!やったからやり返す的な報復をするチャンスということなのか!

「そ、ソラ辞めろ!」

「くっ・・・・」

既にフラフラな水樹を前にソラが駆けだした、

「辞めろ!辞めてくれ!」

なにも出来ない俺はその光景から目を逸らした、時に俺は無力だ

ドサッ

「な、何が起きた?」

ソラが水樹を抱えてその場にしゃがみこんでいた

「そ、ソラお前!」

「大地・・・何故ここに」

今か?今それを言う事か?!

「み、水樹は!ソラお前水樹を殺して・・・・」

「すぅーすぅー」

寝てる・・・だけ?水樹から可愛らしい寝息が聞える

「あはは・・なんだよ・・・寝てるだけか」

安堵してその場に座り込んでしまった

「倒れそうだったから抱えた・・・駄目だった?」

「いや、ありがとうなソラ」


「なぁ詳しく話してくれないかこの状況を・・・」

落ち着いたのでソラに問いただす、

「大地には話した・・・」

え?話したって・・・・

「私は闇の魔女・・・」

魔女・・ソラも水樹も言っていたがあれは本当だったのか!

「そ、そんな話いきなり言われても信じろと言うのは無理だぞ・・・・」

頭を抱えてため息を漏らす、ソラが口下手なのはしってたが・・いや誰から聞いても信じなかっただろうな俺は、でもこれって・・・・、

「俺が求めてた・・・世界」

何だろう・・・世界が色付き始めた気がした


「なぁソラ、もう少し詳しく教えてくれないか?魔女の事・・・」

「わかった」

気がつくと灰色の空が真っ赤な夕日に変わっていた、街も校舎も元通りに戻っていた、

「私たち魔女は一人前と認められたら独り立ちをしなくてはいけない」

なんか聞いたことがある、魔女の風習とかそんなの

「ふむふむ、それで?」

「この町には沢山の魔女が住んでる、でも基本的には対立してる」

「対立って・・・仲良く出来無いのか」

魔女の対立って・・・あれか?宗教的ななにかな?

「人には固有のエレメントがあって・・・彼女は水・・・」

「水の魔女・・・水樹がそうなんだな」

「そう、そして私は闇の魔女だから・・・・」

彼女は寂しそうに呟く、なんか訳ありか?

「それでソラはその他の魔女に攻撃でもしてきたのか?」

「そんなことしていない・・・でも敵対される」

「なんだそれ見た目で判断してるって事か?」

要するに闇だとか光りだとかそんな下らない話なんだろう

「大地も私の事嫌う?・・・」

「そんな訳あるわけないだろ?闇だろうが光りだろうがお前はお前黒瀬宇宙だろ?」

「うん・・・ありがとう・・・」

彼女はすこしはにかんだ

「うっ、うーん」

お?水樹が意識を取り戻してきた

「あれ?先輩・・・?はっ!や、闇の魔女は!」

急に飛びあがり臨戦態勢をとる水樹、ソラも負けじと臨戦態勢をとる

「はいはいストップストップ!」

「こら水樹!話は聞かせてもらったが悪いのはお前のほうだぞ!」

「先輩!相手は闇の魔女なんですよ!この世に混沌をもたらす存在なんですよ!まさか!先輩は闇の魔女の色香に惑わされてるんですか!と言うことは先輩も悪に!」

ごちん!

「いったーい!な、何するんですが先輩!」

あまりにも聞き分けのない後輩に強めのお仕置きをかます

「すこしは俺の話を聞け!まずは正座!」

ベンチの上に正座させて話をつける


「・・・・」

「・・・・」

「・・・・・・え?」

説明を終えると水樹は困った顔をして俺を見ていた

「私の・・・早とちり?」

「そうだよ!それにソラはお前のこと攻撃なんてしてないだろ?」

「・・・確かに・・・・一方的だったかも・・・」

「それに倒れそうになったお前を身を挺して抱き抱えてくれたんだ!こんな奴が街を破壊するなんてありえないだろ?」

「でも闇ですよ!暗黒ですよ!ダークサイドですよ!絶対悪に決まってます!」

「そんなこと言ったらおとぎ話では大体魔女は悪だと相場が決まってる、お前も悪になるのだが」

「私は魔法少女だから良いのです!」

腰に両手をつけてどや顔で立つ、魔法少女って・・・

「ある時は楽しいことが大好きな女子高生、しかしそれは仮の姿!影でこの町を守る愛と正義の魔法少女マジカルシズクちゃんなのです!」

ビシッと決めポーズをとる水樹

「お前いくつだよ・・・・」

頭を抱える、こいつソラよりやばいんじゃないか・・・

「ほほう・・・」

隣でソラさんが目を輝かせている・・・まさか一緒になりたいのか?魔法少女に?

「とにかくソラも水樹もそこまで!もう二人が争う理由なんてないんだろ?」

「私は問題ない・・・」

「うー・・・わかりました先輩がそこまで言うなら・・」

水樹は納得できてない様子だが渋々承諾した、

「よし帰るか!水樹またな!」

「はい!またです先輩!」

なにあともあれ二人に怪我がなくて良かった良かった!

「って!ちょっと待ったー!」

「ごふっ!って何するんだ水樹!」

帰ろうとした瞬間水樹が後からタックルをかましてきた

「そういえばなんで先輩魔導障壁超えてくることできたんですか!?先輩の存在の方が怪しいですよ!」

胸ぐらを捕まれブンブンと上下に降りながら捲し立てる水樹

「ちょ!落ち着け水樹!そんなこと言われてもなにがなんだか!?」

「屋上の扉に障壁張っていたんです!なのに先輩入って来ちゃうから!」

屋上の扉?普通に入ったが・・・っあ

「そう言えば確かに静電気みたいなのあったが・・・それが関係あるのか?」

「静電気じゃないです!おもいっきり障壁壊してるじゃないですか!?」

「と言われてもなぁ」

壊したと言われても開けただけだし・・・

「魔導障壁は魔力がないと反応しない・・・」

ソラが説明してくれた

「そうです!魔力がないと扉は開かないはずなんです!」

「つまりあれか!?俺に魔力ってやつがあるってことか!?」

なんという主人公補正!?世界はやはり俺を主役と認めていたのか!くうー今までフラグ立てててよかった!

「大地それはない・・・」

「は?」

ふとソラが何か口走った

「ソラさん?ないってなにが?」

「大地に魔力は付与しないと思う・・・」

「そうですよ先輩!男の人が!魔女になれない男の人が魔力を持つことなんて出来ないんです!」

「な!なにぃ!」

魔女・・・つまり女しか魔法を使うことが出来ないってことか!

「し、主人公補正でなんとかならない?」

「なりませんよ!しかもなんですか主人公補正って?中二病か何かですか?」

真顔で杞憂される、お前にだけは言われたくないぞ水樹!

「でもなんでその魔導障壁とやらが壊れたんだ?俺には魔力は無いんだろう?」

「な、何故でしょう?」

「・・・」

二人ともわかってないご様子

「・・・そう言えば大地なんで屋上にきた?今日はすぐに家に帰ると言っていた・・・」

ソラが不思議そうに問いかけてきた、あっ!そう言えば

「そ、それはだな・・・て、手紙を受け取ったんだが・・・」

右ポケットから例の手紙をだす

「も!もしかしてら!ラブレターですか!」

水樹が興味津々でまじまじと手紙をみる

「これ・・・魔力を感じる・・・」

ソラが手紙を指差しながら語り始めた

「強い魔力・・やっぱりこれのせい・・」

「それでそれで!誰からの手紙だったんですか?!」 

水樹がソラに割って入ってくる

「宛先も宛名もなかった・・・手紙の内容は屋上で待ってるだとさ」

水樹に手紙の内容を教える、普通の手紙なら内容は教えたらダメだと思うが魔力が込められてる手紙なんて普通の手紙じゃないしな

「うーん少なくとも男の人の文字じゃないですね・・・どことなく達筆だし上級生の可能性が高いかも・・・」

言われてみればそうだなこの文字は男子が書いた文字じゃない

「でも俺に上級生の知り合いなんて・・・あっ一人いるわ」

生徒会長の風花ねぇなら・・・ということは風花ねぇも魔女ってことになるが・・・、

「わかった、真相は明日にでも確認してみる、取り合えず今日は遅いから帰ろうぜ」

気がつけば暗くなってきてる

「むう・・・肝心なところはぐらかされた感じです」

納得出来ないご様子の水樹、まあ無理もないか


「この辺で大丈夫です!」

暗くなってきたので家の近くまで水樹を送る

「うん?ちゃんと家まで送るぞ?」

「私の家結構遠いのでこの辺で大丈夫なのです!それでは先輩また明日ー!」

手ブンブンと降りながら走っていく水樹、遠くならな尚更着いていくべきなのではないのか?

「あーくそっ!待てよ水樹!」

性分なんだろう不安なことがあるとほっとけないのは、


「あいつどこまでいったんだ?」

途中まで着いていったが夜道ということもあって水樹の姿が見えなくなった、

「河川敷までは見えてたんだが・・・」

なにげに足早いなあいつ

「大地、シズクなら橋の下の方を通った・・・」

ソラが見ていたようだ

「でかしたソラ!橋の下・・・え?」

嫌な予感がする

「誰もいない・・・?」

橋の下に着くとそこはただの橋の下なにもないんだが

「ソラ・・橋脚に例の障壁って張ること可能か?」

「できる・・・」

おもむろにポケットに突っ込んであった手紙を手に取り橋脚部分にかざす

「ふん!」

バチっ!

例の静電気が起きる

「やっぱりか・・・・」

魔導障壁とやらが剥がれたのか橋脚のところだけ波音のように波打っていた

「おおー・・流石は大地、でもなんでわかった?」

「いいから行くぞー」

多分この先に水樹がいる・・・どうやらまた一波乱ありそうだ


カイザこと変態パンダです!

この話ですがタイトル詐欺になりかねない事態が起きてます、パンツ成分が足りないと思うんです!次回からタイトルは魔女と変態とパンダにしますか・・・・だめですかね(;´・ω・`)

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